4.小さい人の特性と考察
注:リバース(吐き戻し)のことについて書かれています。一応オブラートに包んだつもりですが、食事中の方はよけてください。
同じ症状を持つ子がいた場合、なんらかのヒントになればいいと思います。
最後の方、私のこと語りですいません。
小さい人の感情の感じ方についてはまた書けたらと思います。
産まれた時それなりの重さがあったせいか、しっかりしていてたのもしいと思った。
げっぷが下手で、いつ乳が多く、簡単に吐き戻し心配したものだった。
赤ちゃんは胃がまっすぐだから吐き戻ししやすい。8歳ぐらいには大人のように胃が横になるからしなくなると聞いた。
2歳頃から、季節の変わり目に病気ではないが朝激しくリバースするようになった。とても心配したが2日ぐらいでけろりと治る。自家中毒なのだろうかと思っていた。
療育センターの小児科の医師に相談をしたら、「前日何も食べないで寝たりしていない?」と聞かれた。
そういえばリバースする前日は疲れか夕飯を食べないで寝てしまったりしていたように思う。
「胃が空っぽの時間が長いと調子を崩したりする子がいるので、寝る前にビスケット1枚でもあげればしなくなるかも」
教えられて実践したら、激減した。
もちろん小さい人が成長したというのもあるだろう。けれど自家中毒と思い込んでいるよりははるかに有益だった。
吐き戻しは減ったが、少しでも体調が悪いと必要以上に病人になってしまうことも問題だった。
この世の終わりというぐらいぐったりし、飲み物もいらないという。すると当然のことながら吐き戻して病状が悪化する。
「自分で気分を盛り上げない! 何か食べて、飲み物を飲んで、薬を飲めば治るから!」
何度も何度も言い聞かせゼリーやプリン、食べやすいもの飲みやすいものを用意すれば回復も早くなった。
基本は明るいお調子者だが、物事がうまくいかない時のへこみっぷりは手がつけられない。なだめたりすかしたり、どうしたらいいのか私も手探りだった。
「僕はだめだだめだ」と言っている時ほっといた方がいいのかかまった方がいいのかもわからない。
きっと場面によって違うのだろうが、解がほしかった。
人との距離がつかめない。人の表情を見て感情が理解しずらい。
「ちーかーいー!」
歩いている時あまりにも近くまで詰めてくるので距離を具体的に設定しないといけない。
「最低1メートル空ける!」
距離感とか、感覚によるものを説明するのはとても難しい。
表情で感情を理解しずらいのだなと具体的に気づいたのは小さい姫が生まれてからだった。
悪いことをすればむっと怒った顔をすると、姫は怖がった。それも1歳より前に。
小さい人は私がむっと怒った顔をしてもきょとんとしていた。小さい子って人の表情で感情がわからないのかな? と思っていたけどそうではなかったらしい。やっぱりわからないというのは小さい人の特性であったようだ。
それから、怒った顔や楽しそうな顔などを小さい人に見せて感情を当てさせたりした。
感覚でわからないならこういう顔は怒っている、喜んでいるなど映像で覚えるしかない。
発達障害は改善することはあっても「治る」ものではない。経験を蓄積して一般社会との溝を埋めていく作業が必要だ。
世界の見え方が違う子どもたちはきっと私よりいっぱい苦労している。
だから無理をさせてまで普通学級に通わせたいとは思わない。それは甘やかしではないかと思ったこともあるし、そう言う人もいるが、ただでさえ生きづらいのに小さいうちから更に無理をさせてどうするのだ。
小さい頃に我慢をさせると我慢強い子になるという言い方がある。
けれど今になって考えてみて、我慢してよかったことなど一度もない。
痛みを我慢して病院に行かなかったことで悪化させたことがある。かえってお金もかかったし治療期間も長くなりいろんな人に迷惑をかけた。
だからもう私は我慢しない。
経済的なことはしょうがないけど、しなくていい我慢は子どもたちにもさせたくない。
その代わり、できる限り向き合っていきたいと思っている。