15.中学生になりまして
世界を席巻する病がまだまだ広がっている中、小さい人は中学生になりました。
中学校に入る前体験入学をしたり、先生方と面談したりとこまごまとしたやりとりを経て、固定の情緒障害学級に入りました。
卒業式は小さい姫と一緒に行きました。在校生はおらず、祝辞も省略され、式自体は一時間程度で終わりました。入学式は私が行きました。こちらも一時間程度で終わりました。これは病気関係なく、もう短いままでいのではないかと思いました。
さて、中学の制服に袖を通し……。
「腰ほっそ!」
ベルトも一応買いましたが、腰が細すぎて新たに穴をいくつか空けました。
「え? 細いってだめ?」
それは私に対する挑戦なのかと思いましたが、言っても理解してもらえないので「だめじゃないよ~」と言って流しました。
情緒障害のクラスですが、今年はとても多く入ったそうです。小さい人が通っていたクラスよりも人数が増えました。
中学校は学区外で、小学校より更に遠くなってしまったので今のところはスクールバスで通っています。とはいってもスクールバスは小さい人の学校専用で動いているわけではないので、帰りの時間がとても遅い場合もあり、その場合は電車に乗って自力で帰宅することになりました。帰りに電車等をよく見れるポイントがあるようで、帰りだけでも自力で帰ろうかと本人が悩んでいるところです。
部活も最初は渋っていましたが、これかな? という部にお試しで行ってみたらやる気になったようです。遊ぶ部活のようで、入部しました。よかったと思っています。
放課後等児童デイは週二日のペースで通っています。思いっきり遊べるのでいいようです。
んで、中学に入ったら肝心の勉強ですが。
本人のやる気がないのでどうにもなりません。
一応進研ゼミのタブレットはやらせていますが、試験前にならないと宿題も出されないのでどうしたものかなーと思ったり。
勉強に関して悩みは深いです。
でも私も中学生の頃って勉強大嫌いでしたね。勉強しないって選択肢はなかったのですが、好きな教科はなかったと思います。あの頃は全然真面目に勉強はせず、本とマンガばかり読んでいました。
小さい人は電車や線路の絵を描き、マンガを描いたりしています。最近やっと普通に辞書を引くようになりました。小さい人に関していうと、もう少しのんびり時間は過ぎた方がいいような気がします。
中間テストも期末テストも結果はふるいませんでした。どうしたら勉強する気になるかなと日々模索しています。
授業は美術だけ普通学級の交流級に参加しています。それ以外は固定級で学んでいます。少人数で勉強を見てもらえる小さい人が少し羨ましいです。
小学校と違い勉強がメインになりますから戸惑いも大きく、不満も溜まっているようです。それでも先生方が親身になって話を聞いてくれたりするようなのでそれなりに楽しく通えているようです。
例の病気のおかげで遠足もなくなりましたし、学校公開もありませんでした。学校での様子は全然想像できませんが、毎日連絡帳をいただいているのでなんとなく知ることができています。(本人はずっと学校での様子を話してくれることはありません。少しずつ話せるようになった「たらのめ」(仮称)の頃からそれは全く変わっていません)
それでもクールダウンで教室からいなくなることは今のところないようです。一度興奮しすぎたのか空気を飲みすぎて朝食が喉を通らない日があったので、その時は休ませましたがそれ以外はしっかり通えています。
何もかもうまくいくなんてことはないので、これからもまったり見守っていけたらいいと思っています。
相変わらずわけがわからないこだわりはあります。勉強は私のいるところでやりたいとか。意味がわかりません。思春期ではありますが、今のところ反抗期の兆候はありません。小さい人より姫の方が言うことを聞かないぐらいです。
小さい人は姫と一緒に遊ぶのが好きです。四歳違いですがもしかしたら精神年齢は同じぐらいかもしれません。姫はよく付き合っているなと今日も思いました。
私生活で言えば、相方の母が老人ホームに入りました。昨年脳出血を起こしてずっと入院していました。私の母はつい先日こけて眼窩底骨折しました。未だ物が二重に見えたりするし痛みもあるそうで、私が手伝いに行ったりしています。
親は確実に年を取ります。小さい人にはどうにかして自分で生きていく力を身に着けていってほしいと切実に思っています。
小さい人が中学生だなんて私が信じられない!(ぉぃ