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俺は寄生体(エリクシール)である  作者: おひるねずみ
第一章 国名宣言編
3/42

第三話 錬金術師

三十話ほど進んだら恐らく、あらすじを修正すると思います。


 錬金術師ルルス。六十五歳。


 長年の研究の集大成である『エリクシール』を生成する事に成功した偉大なる錬金術師。


 昔は、とある魔法王国の筆頭錬金術師だったが、材料の調達に出かけ、運悪く翼竜種ワイバーンの群れに強襲され、絶対絶命のピンチに陥った。

 その時に魔王パラチと運命的な出会いを果たし救出され、その後、魔王に勧められて城の地下研究室で研究に没頭していた。

 魔王パラチと手を組めば、素材が集め放題。

 ライバルの嫉妬や妬みによる妨害行動もなく、実に有意義な研究が出来て、この生活にルルスも大変満足していた。


 だが! 唐突にその生活に終わりを告げる! 『エリクシール』が完成し、魔王に感謝され肩を叩かれた瞬間。ルルスの意識はそこで途絶えて消えた……………




 変な気分だ、訳の分からない所を漂っている。


「ん、川の向こうで誰かが手を振っている?………し、師匠!?」


 ルルスは大急ぎで川を渡り、師匠のもとへ駆けつけた。

 師匠は木の椅子に腰かけ、円状のテーブルの上にある木製のコップに酒を入れ、「飲め」とルルスに渡した。


「ルルス久しぶりねぇ~。あんなに可愛かった坊やがここに来るなんて、赤髪が白髪になって以前の面影が無いわよ」

「ミネルバ師匠お久しぶりで御座います。師匠は以前と変わってませんね。死んだ時のまま、若々しく綺麗な姿です」

「フ~ン、女性を口説くのがうまくなったわねぇ~?」

「いえ、見て感じた事を言ったまでです。師匠」

「いいわ、そう言う事にしといてあげる」


 師匠は、面白がって私をからかう。

 お酒をチビチビ飲みながら、何で死に至ったのかをルルスに問い詰めた。


「私の研究成果である『エリクシール』を生成するのに成功し、魔王に褒めていただき、肩を叩かれた所までは覚えてますが、その後は……………判りません。恐らく、その時に何かが起きたと思います」


 やはりここは、死んだ後の世界のようだ。

 ミネルバ師匠は五十年前の人魔大戦の時に、そのまま帰らぬ人になってしまっていた。

 その人物が目の前にいる。

 夢ならどんなにいいだろうと思うが、どうやら夢ではなさそうだ。

 夢でお酒の味が判る筈がない、それに少し酔って来た気がする。

 私は人一倍お酒に弱く、コップ一杯のお酒で顔が赤くなり、酔ってしまうのだ。


「貴方、魔王の所で研究していたの!? その魔王と、どんな関係だったの? ねぇ! 答えなさい! 師匠命令よ! 拒否すると、どうなるか解るわね!」


 師匠も、お酒に弱いので少し酔って来たらしく、いつも以上に強気になって聞いてくる。

 私は魔王との関係を、師匠に自慢するかのように語った。


「なるほど、錬金術師にとって素晴らしい条件ね。国に縛られず、好きに研究出来て、素材にも困らない。まさに魔王様々ねぇ~。私も生きてたら、そこで働きたい位だわぁ」


 師匠と、酒を飲みながら冗談交じりに語り合っていたのだが、私が魔王パラチの下で研究している事を告げると、師匠は体を震えさせ青ざめ始めた。


「何て愚かなことを……あ、あな、あなたは、人としての魂を売り渡したの! パラチ、あのパラチよ! 私はパラチに……………」


 師匠は言葉を最後まで言わずに、急に椅子から降り、私に向かって土下座をしだした。


「し、師匠!? お止めください。弟子に向かって土下座などして、一体どうしたと言うんですか!?」


 私は意味が判らなかった。

 突然、師匠が土下座をした意味が! だが、その意味をすぐに悟ることになる。


「愚かなバカ弟子よ、貴方は! 寄りにもよって魔王パラチに仕えるなんて……後ろを振り返って見なさい」


 師匠の必死な声を聞き、後ろを振り向く。

 そこには、お迎えに来た魔王が禍々しいオーラを周囲にまき散らしながら、さわやかな笑顔で手を振って待っているのが見えた。

 私は余りの出来事に、素っ頓狂とんきょうな声を上げてしまった。


「えっ、なんでパラチ様がここに?」

「良かったわねぇ~ルルス。地獄からの迎えが来たわよ?」


 師匠のその言葉を聞いた時、緑色の光に包まれ意識がとおのいて行くのが分かった。

二千文字を達しないで投稿しましたが、短すぎですね……アハハハ、ハハ、ハ……


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