フェリスとデート? 前編
あらずしを変えてみました。前よりわかりづらくなっていたら申し訳ないです。
またもやドアを叩く音で起こされた。そういや、シスターと食事と町の案内を頼んだだっけな。
「TS」
昨日は男になって風呂やトイレに入ったからな。女性の洗い方とか分からなかったし。ドアを開くとシスター、フェリスがいた。
「光さん。お待ちしてました。行きましょう」
悲しき事かな。女性で会わなきゃ色々な面倒だしな。男性で会いたい。これじゃデートじゃないし・・・・
俺とフェリスは昨日、夕食を頂いた食堂へと行った。食堂は昨日と同様にテーブルはがらがらで空いており、テーブルに人がいても冒険者風の人達は数えるほどしかいなかった。いたのは年配の方々、若い夫婦らしき人らだった。食堂の旦那はカウンターで何やら作っている様子だ。旦那は俺らが来たのが気づいたのか、声を張り上げて言った。
「おお、来たか!何時ものでいいか」
「ええ、お願いします。さぁ光さん。座りましょう」
近くにあったテーブルに移動し、そこに座った。座るとすぐ様に旦那は料理を持ってきてくれた。料理は間に野菜を挟んだパンだった。地球でいうとサンドイッチだ。
「待たせたな。召し上がれ」
「ありがとうございます。では、主よ。恵みを感謝します」
「頂きます」
フェリスは昨日と同様にお祈りを捧げ、食事をした。出された食事は柔らかくパンの感触、新鮮な野菜の感触がした。レタスみたいな感じだな。フェリスは小さな口で、一口噛んだ後、パンを皿におき、こちらに質問してきた。
「その、頂きますっていうのは光さんの食事の作法でしょうか?」
「ああ、たしか、この食物を作った人や、料理を作った人、旦那、料理に関係する全部に感謝する意味だな」
「なるほど、興味深いですね。それより、光さんが今持っているのは、シスター服と昨日の破けていた服のみですか?」
「なら、服もついでに見ましょうか?せっかく綺麗ですのに」
「ああ、でもお金がない・・・・「ここにあるぞ」」
俺の肩の上から手が伸び、その手からテーブルに金属同士がぶつかり合う音がした小さな袋が置かれた。後ろを振り返るとギルドマスター、ガロン・エドガーがいた。ガロン・エドガーは眼の下には寝ていないのか、隈が出来ていた。フェリスも気づいたのか、心配そうな顔で見ていた。ガロン・エドガーは朝日に浴びられた光っている頭を撫でながら
「昨日は徹夜で見張っていたからな。用が済んだらすぐ寝る。それが昨日の報酬金貨10枚だ。あと、今日そちらの用が済んだら、ギルドへ来てくれ。報告書書かなきゃいけなくてな」
「はい。分かりました」
「では、寝るか。またな」
ガロンは寝ていなくてもしっかりとした足どりでさっさと出ていった。フェリスはその背中を見ていた
「いい年なのに大丈夫でしょうか?」
「この後、寝るって言ってたし大丈夫だろ」
持ってきた金貨を仕舞おうとポケットにいれて、残りのサンドイッチを頬張った。シスターも扉を見ながらサンドイッチを頬張った。食事を終えると
「ご馳走様でした」
「それも同じ意味ですか?」
「ええ、そうだな」
「なら、私もご馳走様でした」
俺も手を合わせてそう言うとフェリスも手を合わせて同じように言った。扉を開け、食堂を後にした後、フェリスは俺の手を取り、町の中心へと連れて行った。
「さぁ行きましょう。町を案内します」
「・・わかった」
今歩いている通りは結構広く、通りの中央は人が荷車を運んだり、馬によって引っ張られる荷車が走っていた。如何やら左通行らしいな。通沿いには人が住んでいるらしき家や、ハンマーが振り落とされる音が止まない家もあれば、美味しそうな匂いを放つ家、南窓から服が並んでいる家もあった。フェリスは歩きながら説明していた。
「このような広い通りはギルドを中心にして東西南北4つあるんです。あそこの鍛冶屋は人が経営していますが、30年鍛冶やってる方がいまして、剣ならドワーフにも負けないでしょう。あそこの美味しそうな匂いはパン屋で今朝召し上がったパンも恐らくあそこで買ったんでしょう」
フェリスは俺が首を動かし、見ている家を説明しながら歩き、窓から並んでいる家の前に立ち止まり、その家へと入っていく。
「取りあえず、あそこの服屋に入りましょう。あそこなら良い服ありますよ」
服屋に入ると服がそこら狭しと並んでいた。服は立ててある木製の四角い枠の中にあるロープにぶら下がっていて、奥にはドアが並んでいた。
「これはいかがですか?」
フェリスが取ったのは白いブラウスで首のところには赤色のリボンがついてあり、下は足全体を隠した黒いスカートで一定の間隔で折り目がついてあった。それでいいかと答えようとし、服を取ろうとすると、フェリスは服を元のところへと戻した。
「これはどうでしょうか?」
また取り出したのは上は肩と首もとの生地がなくなっていて袖がかろうじて繋がっている白い服、下は肩紐がついている脚から胸の下くらいまでの長い赤色のスカートだった。お腹の部分は紐がついてあった。 フェリスは俺の体と服を交互に見た後、納得いかない感じで戻した。
「少し大胆過ぎましたね。んーとどれがいいんでしょうか」
ロープにぶら下がっている服を雑誌をめくるようにデザインを見ていた。時には俺の体と当てて似合うかどうかを確認していた。俺は為すがままだった。そして、結構この店にいるなと思った頃、フェリスはやっと決まったのか、ぶら下がっている服から服を抜いた。その服は最初に選んだ服だ。服を俺に渡すと空いている手を引っ張り並んでいたドアへと連れていった。
「さぁ着てください。似合うと思いますよ」
フェリスの勢いに押されて、ドアの向こう側へと行ってしまった。部屋は狭く、正面には鏡があり、その下には籠があった。フェリスが待ってるし、着替えるしかないか。シスター服を脱ぐと正面の鏡には白い下着をしたスタイル抜群の女性が映っていた。……っ早く着替えよう。持ってきたブラウスのリボンは俺の大きな胸の上に乗っていた。スカートは少し違和感あるという感じだった。ドアを開くと、前で待っているであろうフェリスがいなかった。その時、隣のドアが開き、フェリスもシスター服を脱いで、店の服を着ていた。フェリスは袖が長い白い服。その上に深青色の脇の空いた肩紐の足元まであるスカートを着ていた。また首元にはシスター服でもぶら下がっていたアクセをしていた。フェリスは胸は俺ほど大きくはなかったが、スタイルは一目でわかるほどスレンダーだった。
「光さん、やっぱり似合いますね。私のもどうですか?」
「ああ、似合ってる」
フェリスは体を1回転回した。回転した勢いでスカートが浮き、サラリと銀髪が舞い、花のような匂いがした。
「良かった。では私は買います。光さんはどうします?」
フェリスは蒼い瞳でこちらを見ていた。そんな瞳で見られたら買うという選択肢しかないじゃないか・・・
「・・・買います」
フェリスと俺はカウンターにいる店員の所へ行き、店員はその服を見て、値段を言った。
「そちらの方は銀貨2枚、こっちの方は上と下合わせて銀貨3枚。合計で銀貨5枚です」
フェリスはシスター服から袋を取り出して、払おうとした。しかし、俺は先ほどもらった金貨1枚をカウンターの所へ置いて
「これで足りる?」
「お釣りが銀貨5枚ですね」
店員はカウンターの下から銀貨を取り出し、こちらに渡してきた。フェリスは申し訳なさそうな顔をしていた。店から出た後、フェリスはお辞儀をした。
「ありがとうございます」
「いいよ。町を案内してもらうお礼だし」
フェリスは俺の事を女性と思ってるし、実際、今女性だしな。デートを味わいたいし、ここは奢ろう。
「そうですか。なら行きましょう。中心へと行きましょう」
フェリスは先程より力強く手を握り、中心へと連れていった。ヴェールとシスター服のおかげで目立つ事はなかったが、今フェリスも俺もシスター服を着ていない。それにより、すれ違う人々の目線が俺とフェリスの方に向いている。片方はスレンダーな女性。もう一方はスタイルが良い女性。自然と男性の目がいくことは通りだった。しかも男性の眼は特に胸の上にあるリボン。いや胸を見ていた。その事にフェリスは気づいてないようで今だに俺の手を握り、歩いていた。
通りから出ると中央から円型になっていていた。円沿いには料理屋もあり、テーブルが置いてあった。屋台もあり、屋台は緑色の液体が入っているフラスコらしき物を売っている店、指輪やネックレスを売っている店もあった。先ほどの通りとは比べならないほど人々の声が賑わっていた。円型沿いには通りが4つ方向に通っていた。通りと通りの間には大きな住宅があり、そこにはギルドという文字の看板が掲げていた。
「ここが中心ですね。真ん中にはギルドがあります。まぁこの国ではありふれた光景ですね。屋台とかは回復薬とかアクセとかあります。ここの食事は少々値段はりますが美味しいですよ。。西は鍛冶屋、冒険に欠かせない物が打っている店が多くありますね。北は住宅が多くありますね。南も住宅地と私の教会があります。そうですね。ギルドマスターの件がありますが、その前に一度教会案内してもいいですか?」
「わかった」
フェリスと俺は教会へと足を運んだ。
中世ヨーロッパの服だと思ってください。
URL貼って良いのか分からないので貼りません。
主人公は
酒場の娘?みたいな服
フェリスは
13-14世紀西ヨーロッパの服
で書きました。
お金は
金貨1枚=銀貨10枚=銅貨100枚でご理解お願いします。
まぁ素朴な質問ですがタイトルの性転換魔法→TS魔法に変えた方がいいんでしょうかね・・・・ どちらも意味合い的には変わりませんが