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 ―その後、教室ではおかしなことは一切起こらなかった。

 やがてクラスメイト達も交霊術に飽きて、やらなくなった。

 女の子もおとなしく勉強に専念し始めた。

 私は心の中で、女の子に少々詫びた。

 あの時、私は言葉では召喚の言葉を発していたものの、力では逆のことをしていた。

 つまり、呼び寄せないように力を使っていたのだ。

 あの女の子は呼び寄せる力はあれど、返せる力などなかった。

 だからこの教室にたまり、悪さを働いていた。

 だが私が『拒絶』の力を発揮したせいで、一掃した。

 紙に描かれた門から、下級のモノ達を逆に返したのだ。

 あのままでは下級のモノの溜まり場になっていただろう。

 下級のモノの厄介なところは、集まり過ぎると共食いをはじめ、中級―上級へと進化してしまうところ。

 やがては人間に悪さどころじゃないことをするだろう。

 大抵の人間がそうだが、呼んでも返せない。

 呼ぶよりも、返す力の方が強くなければならない。

 そうじゃなければ…。



 私はあの女の子を見た。

 彼女のように、呼び寄せたモノに取り付かれてしまうのだ。


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