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終わりと始まり~
近未来の話である。
社会は成熟し、人は物理法則を支配し、人間の繁栄を極めた時代、そこに、一人の天才科学者が生まれた。
その者は物理法則を超越し、多次元世界を認識することができた。
世界は激震した。
地球と月にまで、人の生活圏を伸ばしていた時代に更に未開の地を提供することは、更なる生活圏の拡大に他ならない。
そこで、問題になったのが未開の世界に対して誰が行くのかだ。
未開の世界ともなれば、バクテリア一つでも、人間には致命的になりえる。
また、豊富で獰猛な大地は開拓に出た我々に洗礼をするであろう。
そこで、天才科学者は開拓作業用人型機械を作り出した。
そして、自身をサイボーグ化することで感染症などを克服した化物となり、天才科学者は多数の無人機と共に多次元世界へと旅だった。