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君が選ぶのは〜過去と未来の勇者〜  作者: ぬしぽん
第三章

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ep.53 ハーリィ

 「うふふ。子供に手を上げるだなんて、最低の男ね」


―ちがうの。あたしがわるいことをしたから‐


 「ほら、アナタも清々するでしょ?」


―やめて


 「うふふふ。最後に何か言ってあげたら?」



―おとうさんを…ころさないで…



 あたしがわがまま言ったから、ごめんなさいしなかったから。おとうさんはいつもはやさしいのに




 「クイーン…なんですか?このガキは」


 「うふふ。可哀想だから拾ったの。とってもノロマさんだからハーリィって呼んでるわ」


 「そうですかい…確かにガキにしちゃ死んだ目をしてますね。で、何故ここへ?」


―しらない男の人たち、こわい


 「拾ったはいいけど、数ヶ月連れ歩いても特に使い道が思いつかなくてね。ミドラ、有効活用してあげてね」


 「…わかりました」


―あたしはどうなるの?



 「戦えねぇ、雑務も出来ねぇ、魔の種にも適性なし。てか何で生きてんだこいつは」


―ごめんなさいごめんなさいごめんなさい


 「チーフ…このガキ邪魔にしかならないですよ」


 「はぁ。捨てようにもクイーンになんて言われるか…」


 「ごめんなさ」


 「オラァ!ガキ!敬語ぐらい使えや」


 「ご、ごめんなさい……です」


 「魔石でも持たせて投げさせましょうよ。それくらいなら出来るでしょ」


 「チッ、しょうがねぇな」


―この石を投げる。この石を投げる



 「うふふ。ミドラから聞いているわ。ハーリィはとっても良い子だって」


 「はいです!」


―クイーンはとっても優しいけど…やっぱり怖い。




 「ゴーレム。今日も頑張るです」


 「お、ハーリィ。板についてきたじゃねぇか」


 「はいです。しっかり皆のサポートするです」


―こうしたら皆から褒めてもらえるんだ。もう怒られないんだ。



 「ハーリィ!あいつはロイヤルの副隊長だ!いつも通り頼むぜ!」


 「はいです!」


―ごめんなさい


 


 「そこの者達。すまないが、少し道を尋ねたい」


―あ、とってもきれいな女の人


 「ああ?ガキ、さっさと道を空けねぇか」


 「急いでいたのか?それはすまなかった」


 「ハーリィ。邪種を出せ」


 「でも…道を空けてくれるみたいですよ…」


 「さっさとやれ!」


 「…わかったです」


―ごめんなさいごめんなさい


 「ゴーレム!」


 「そうか。君達は敵なのだな」


―え…今なにが…ゴーレムさんたち…


 「な、貴様どうやって…ハーリィ下がってろ」


 「は、はいです」


―チーフが邪徒化しちゃった…これじゃあもう


 「お、おい。なんなんだこいつは…化け物か…」


―どうして!?チーフの攻撃が…


 「…ハーリィ!こいつを足止めしろ!早く!」


 「で、でも!」


 「うわぁああああ」


―チーフ!待って。置いてかないで。あたしを一人にしないで!お父さん…


 「どうやら、あの者を追えば良さそうだな。ふむ…」


―ああ、綺麗なお顔。瞳の奥まで。この人はなんて綺麗なんだろう…あたしは…やっぱり殺されちゃうのかな…




 「ミア様…この子はいったい…」


 「拾った」


 「いやいや、子犬じゃないんですから!お嬢さん、お父さんとお母さんは?」


 「い、いない…です」


 「え、いない!?」


―正直に言ったら…でも他に居場所もないから


 「あ、あたしはヴィクトリアで…」


 「……ミア様」


 「私は構わないぞ」


 「ですが…」


 「君、名前は?」


 「ハーリィ…です」


 「そうか。ハーリィ、これからの事は君の好きにするといい」


―え?


 「はぁ。ミア様がそうおっしゃるのであれば仕方ないですね」


―殺さないの?どうして‐


 「望むのであればグレアに送らせよう」


 「ミア様、大変申し訳ございませんが…ヴィクトリアの拠点までは…」


―帰る?クイーンのところへ?それならいっそのこと


 「あ、あたしをここで働かせてください!!」


―言っちゃった…


 「は!?」


 「そうか。グレアも丁度人手が欲しかっただろう?」


 「ですが…この子はヴィクトリアの者ですよ?」


 「先程、好きにしろと言ってしまってな」

 

 「あ…そ、そうでしたね!ミア様が約束を破るなど!」


 「ハーリィ。この家の事はグレアに教えてもらうといい」


 「グレア…さん?」


 「はい。グレア・モルペンデルです。ハーリィさん、私は厳しいですよ?覚悟はいいですか?」


 「は、はいです」


 「では行きましょうか。仕事は山積みです」


 「そ、その前に…あなたのお名前も…」


 「ああ。すまなかった。私の名はミア・リヴェデーレだ。ミアと呼んでくれ」


 「ミア…様」


―私の新しいご主人様

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