表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

78/79

第75話 【最終話】××すぎるんです、公爵様…っ!

※こちらは全年齢向けに甘さ多めで改稿した作品です。

以前の作品を読まれている方は、内容が重複する部分がありますのでご注意ください。


基本糖分高めで甘やかされます♡

そして結婚式当日―― 公爵邸の庭には、静かであたたかな式の準備が整えられていた。


式開始直前の時間。

純白なドレスに身を詰めたセレナは、鏡の前で深呼吸をしていた。


今日のために仕立てられたその白いドレスは、細やかなレースが重なり、陽の光を受けてほのかにきらめいている。


肩をまとうシフォンは柔らかく、胸先に澄られた金色の花の刺繍がとても繊細で。

腰の部分で絞られたシルエットが、体を優しく引き立ててくれる。


そこへ―― コンコン、という音の後、ゆっくりと扉が開き、レオンが一歩足を踏み入れた。


「……セレナ?」


そして、息を呪むようにその場で立ち尽くした。


「……そんな顔しないでよ。笑ってほしいのに」


セレナがはにかむと、レオンの瞳が潤んだ。


「ごめん…けれど、あまりにも美しくて…」


レオンはセレナに近づき、そっと顏をよせた。


「本当に、君が……俺の花嫁になってくれるなんて……夢じゃないんだよね?」


「うん。夢じゃないよ。というか……もうとっくに、レオンの花嫁だけどね」


セレナが笑ってそっとレオンの頰に手を添える。

その温もりに引かれるように涙が一粒、雰れ落ちた。



呼んだのは、ごく限られた大切な人たち。

リナ、アレク、ティオとベル。 ミアとリュシアン夫婦。

そして最近よく笑うようになったユノも。


それに公爵邸の使用人や、聖石の間の従業員も集まってくれるそうだ。


ーー扉が開き、レオンとセレナはそっと手を繋いで歩みを進める。


中庭へ繋がる部屋の通路で足を止めたセレナ。

そこには、二人を祝いに来てくれた大切な人たちの姿があった。


リナは泣き、アレクは静かに微笑んで、ミアとリュシアンは並んで笑顔を向けている。

ユノはベルを抱きしめながら、少し照れたように笑っていた。


――そして覚えのある姿が覚の視界にはいった。

式服に身をつつんだティオの姿だった。


「……ティオ!髪、切ったの?」


セレナが驚いてそう問うと、ティオはいつものようにいたずらっぽい笑みを見せた。


「うん、似合う?」


風にゆれる短めの茶髪。

その素直なまなざしに、新たな覚悟が溢れて見える。


「うん。とっても」


笑うセレナに対して、ティオも少し照れるように視線をずらした。

その瞳は、違う未来を見つめているようだった。


温かな視線に包まれながら、セレナとレオンはゆっくりと歩んでいった。


二人だけの、大切な誓いの場所へ――


簡約だが美しく、白い帆と花で飾られた祭壇。

陽の光がそっと降りそそぎ、天の祈りのように二人を広く包み込んでいた。


そこで祭壇の前で、神父が声を響させる。


「本日、ここに集まったみなの前で――あなたがたは生歴を共に歩むことを誓いますか?」


レオンはセレナをまっすぐに見つめた。

その瞳には、これまでの想いがすべて込められていた。


「俺は、彼女を愛し、守り、どんなときも支え続けることを誓います。――セレナ、君だけを愛すよ」


その言葉に、セレナの胸は暖かく満たされていく。

震える唇をそっと開き、まっすぐにレオンを見つめて応える。


「私も……どんな運命も一緒に歩んでいくと誓います。たとえ生まれ変わっても、あなたを愛します」


ふたりの髪をそっと揺らす、やわらかな風。

神父は穏やかに微笑みながら、口を開いた。


「この誓いを、神の御名のもとに受け入れましょう。どうか、ふたりが永遠に結ばれますように」


その瞬間、レオンがゆっくりと手を伸ばして、セレナの頬に触れた。


「……キス、してもいい?」


「もちろん」


小さく頷いたセレナ。 レオンはその唇に、愛情を込めてそっと口づけを落とす。

風に乗って花びらが舞い上がり、ふたりを包み込む中、祝福の拍手が鳴り響いた。



夜――


「レオン、みんな笑顔でいてくれて、よかったね」


「うん。セレナと式を挙げられて、本当に幸せだ。……これからも、ずっと一緒にいてね」


自然とふたりの視線が重なり、同時にふっと笑い合う。

そして、どちらからともなく顔を寄せ合い、そっと唇が触れ合った。


まるで、改めて誓いを交わしているようなキス。

照れくさくて、でも優しくて、胸の奥がじんわりとあたたかく満たされていく。



月が沈み、空の端から白んだ光が差し込み始める頃。

レオンに寄り添いながら、セレナはうっとりとまどろむ。


ぬくもりに包まれて、優しさに満ちて、それでも――


てつもなく幸せで、夢のようで。


(やっぱり……××すぎるんです、公爵様…っ!)


心のなかでそっと呟きながら、セレナは幸福な眠りへと、静かに身を委ねた。

お読みいただきありがとうございます♡


公式サイトにて先読みとイラストギャラリー公開中♡

☞ https://serenitee-tp.com/


※お手数ですがコピペでお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ