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一章 ep2 仲間の墓にて

魔法について

・魔法の属性は大きく分けて5種類に分かれる

火の魔法

水の魔法

風の魔法

雷の魔法

光の魔法

・基本的に魔法の属性は一人につき一種類しか扱えず、後から変化することも増えることもない。

・魔法の扱い方には、元から存在する火、水等を魔力を用いて操る方法と、魔陣から魔力を属性に変換し出力する方法がある。


魔陣について

・魔陣は産まれたその時から体のどこかに刻み込まれる握り拳ほどの大きさの魔法の印である。

・魔法の才があったとしても、魔陣が発現するとは限らない。

ノアーズは食事を終えた。


ハングドドレイクの尻尾を根元から切り落とす。

ここまでしっかりした杭尾ならさぞかし高値で売れるだろうな。加工すれば立派な武器になる。


ノアーズはハングドドレイクの杭尾を肩に担ぎながらある場所を目指す。


それはかつての仲間がいる場所


共に人類の命運をかけて、死地を乗り越え、切磋琢磨繰り返してきた仲間


その仲間が眠る場所




「よう、アデレ。」


簡素な墓石の前に腰を下ろす。

ちょうど太陽が沈みかける時間帯だ。この場所は少し開けた丘になっていて、夕日がよく差し込む。


「今日はこいつを狩ってきたんだ。懐かしいだろ?今思い返してみればあの頃は笑っちまうくらい不用心で、命知らずだったな。」


大きなハングドドレイクの尾をアデレと刻まれた墓石に添える。


「こんだけしっかりした杭尾だ。さぞかし良い()()()が出来るだろうな。ほんとアデレがいないと退屈だよ。このナイフ、1年も壊れなかったんだぜ…?」



アデレは鍛冶師でありながら火を操る魔法使いだった。彼女は鍛冶師としては一流とは程遠い存在だったが、旅の仲間としてはこれ以上無いほどに頼もしい存在だった。


それは、彼女の作り上げる武器の特徴にあった。

アデレは自身の魔法の技術と卓越した加工のスピードで瞬時に武器を作り上げる。倒した魔物の素材から近くの鉱物、素材を選ばないならその辺りの石や木からでさえ使い、数分で武器として仕上げてしまう。


その反面、耐久性に難があった。10日もてば珍しいほほどに脆く、貴重な素材がいくつも無駄になったこともあった。


師匠には勘違いされて怒られた。「武器を大切に扱わない武人は一流にはなれない」と。

その師匠ですら5日も持たずに破壊したのだから武器の質としては相当に悪い。


それでもノアーズはそんな彼女の武器が好きだった。剣や槍、斧に短剣、ハンマー等、アデレの無茶振りのおかげで様々な武器を扱えるようになった。

同じ武器種でも素材によって違う強みを持つアデレの武器を、どうすれば最大限に活かせるのか。

それを考え、実践するのは楽しくて、それでいてノアーズを強くした。



あぁ…ダメだ…そんなこと思っちゃいけない。


お前の喜ぶ顔が、また見たかったなんて。


お前を見殺しにしたあげく、皆の想いを踏みにじった俺が、そんなこと


思っていいはずがない。


この場所に来れば時の流れが早いようで遅く、様々な感情が入り乱れ無限の時を過ごしているかのような感覚


陽は沈みきって辺りは完全に闇に溶け込み、それでもノアーズはそこに居続ける。


もしかすれば、アデレが何事もなかったかのようにここに現れるかもしれない。

自分は堕ちたとしても、選ばれし勇者だったことに変わりはない。

今の今まで勇者らしい特別なことなど一つ足りとも無かった。

なら、一度だけでいい。奇跡を起こす力があったのなら、今ここで、アデレにもう一度会えるよう…




そして、確かに奇跡は起きた。


もっともそれは、ノアーズに対しての奇跡ではなく。


そこへ現れた、一人の人間が起こした奇跡だった。




「ノアーズ…?」


ノアーズは後ろからした声にすぐさま振り向いた。

まさか本当に奇跡が起きたのか?アデレが、アデレが戻ってきたのか…?

しかしそれは、全く想像もしなかった人物であった。


真っ白なミディアムヘアーとそれに並ぶ肌の白さ、華奢だが、それでいて弱々しさを感じさせない力強さを感じさせる雰囲気を纏った黒いローブ姿の女。


何故この暗闇でこれほど外見が理解出来るのか、それは、彼女の側で浮遊する光の球体。

光魔法だ。光魔法を扱える人間は珍しいが、驚くほどのことでもない。だがノアーズが驚いた理由は、この見ず知らずの女の身体的特徴、光魔法を扱えること、そしてその声色。ノアーズを知っている人物。


「まさか…シエラ…?どうしてここに…」


修正 ノイエルの髪色を翠色から淡い蒼色に変更しまし


一章が完成したらまとめて投稿しようと思います。


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