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その1




  †



「あんた、カフェのパスタ頼んで大盛りってどうなの?」


「そーかな。いつもこれくらい食べるんだけど」


「その量、インスタ映えしないから」


「けどあなただってスイーツは別腹でしょ」


「スイーツはそうよ。けど、太るでしょ。気にしないの?」


「ちゃんと運動してるから大丈夫」


「もう……体形崩れても知らないよ~。旦那さんに嫌われるかもよ?」


「……ふふっ」


「何がおかしいのよ」


「ちょっとね。思い出しちゃった」


「何をよ」


「この間一緒にご飯食べてたらね、あの人突然泣き出したの」


「なんでよ。嫌いなピーマンでも入ってたの?」


「違うわよ。あの人ピーマン確かに嫌いだけど、私の料理だったら頑張って食べるもの」


「はいはい、ごちそうさま。それで?」


「なんで泣いてるのか聞いてみたら、タイムマシンが欲しいって」


「ええと……タイムマシン?」


「そ、タイムマシン。何に使うのか聞いてみたら、高校時代の自分に伝えたいって」


「何を伝えるの?」


「『将来お前には勿体ないどころじゃないレベルの美人の嫁さんができる。手料理まで振舞って貰える。信じられないことに夢じゃない』って伝えたいんだって、泣きながら言うの」


「えっと。……これ、どこからコメントすればいいのかしら。ノロケ?」


「もうね。私すっごい胸にせまっちゃって。それからあの人に作るご飯はずっと大盛にしちゃうの。あの人美味しい美味しいって食べちゃうから、私もつい、食べすぎちゃって」


「はいはい、私もお腹いっぱいだわ」


「え、もう食べないの? スイーツまだ来てないわよ?」


「胸やけしちゃうかも」


「小食になったわねぇ。ダイエットでもしてるの?」


「あなたのせいよもう! ごちそうさま!」





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