顔から血の気が失われている。
「おおお・・・おお⤴️・・・おお?・・・おお!・・・おお⤵️」
忙しいやっちゃな・・・。
俺が弾き出した溜め池の元大ナマズもどきだった2塊が陸地に不時着すると"ズドン!!"と激しい音と共にグワワンと辺りの地を揺るがして気絶していた3人衆を起こす事に繋がった。
あ!しまった!俺、猛ダッシュ。
「しゃあせんした!!」
かの者達の目覚めを知った俺は、即座に駆け寄って落胆まで駒が進んでいた相手に対し、足先指先背筋ピンの直立不動の姿勢から140度頭下げしつつ吠えた。
もちのろんの事、全身ビシッと張り詰めたままの状態でだ。
それはもう、今出来る精一杯の誠意を見せるが如く。
もっとも、俺としては精一杯の誠意を示してるつもり。
だが、その言動が受け入れられるかは酷く複雑な心境である。
はてさて。
結果的に言えば弓使いの男2人からは、わりとすんなり御許しを戴けたのですが、指揮系統を担っていたであろう者からはボロンチョに罵倒されてしまった。
「謝れば済むとでも?此方は何度となく呼び掛けました。警告も無視、威嚇で弓を放てば、今度は襲いかかる?大概ですよ!だから人族は嫌いなんです!自分勝手で傲慢で能力も低・・・まあ、あんたはレベル高そうだけど、それがかえってムカつく!能力のひけらかしなんて虫けら同然な祖業。恥って言うものは無いのですかね!ああ人族ですから、恥なんてものを持ってるわけ無いですね!どうせその"シリューフッシュ"も、姑息な方法で狩っただけでしょうし」
いまいちしっくりとこない事も言われた気がするが、俺に非がある為、返す言葉も数少ない。
勿論、気絶させるまでの事をしたのだから俺に対しての怒りが有ることは仕方がないにせよ、こちらとしても弓を放たれたし、そっちにも非がある訳で、そこまで言うのはどうかと思う。
と、心で罵り返す小心者な俺。
それがいけなかったのか、相手を更に怒らせる。
「はん!何とか言いなよ!また無視かい!!ったくそんなん・・・」
心情丸わかりな言動がで返してきてた言葉が不意に途切れた。
不思議に思った俺が顔をおこすと、罵り続けていた者がワナワナと震えつつ、口をパックパク。
その者の視線を目で追うと、エリーザが激しく目を吊り上げ鬼女の様な形相で下唇を噛み、怒りを圧し殺しているのが飛び込んできた。
そして・・・
「こちらに非があるにせよ・・・少し・・・言い過ぎなのでは?」
地を這うような低い声がエリーザの口から飛び出した。
「ま・まさか・・・竜族?・・・」
「だったら?それが何か?」
さっきより野太い声で答えるエリーザ。
ドスンと音をたてて、尻餅を付き驚愕な顔になるエルフチックな指揮官らしき女。
顔から血の気が失われている。




