なんとも情けない話だ。
うん。油断でした。
あの後、古家の影から矢を放った者3人をパチパチっとねんねさせて、2人の元に戻った俺は、またしても正座させられるはめに
トホホ・・・
「お兄~ちゃんはチョンです」
腰に両手を添えるプンスカミーナに対し、一切逆らうことなく即座に正座をかますは俺タイチ。
「危ないのです!危険なのです!デンジャーなんですよ!!」
「は、はい・・・」
「デンジャーは危険が危ないなのに、お兄~ちゃんは油断対面なんです」
・・・油断大敵?
「ミーナですら、ちゃんとしたのです。でもでも・・・お兄ちゃんは、お兄~ちゃんは・・・」
「はい。危ない思いをさせて・・・」
バチン!!
ミーナが俺の頬をひっぱたく。
痛みは無いが心に大きな穴が開くほどの衝撃をうけた。
ミーナは目からぼろぼろと止めどなく流れ溢れる涙で、まともに俺の姿を捉えれてはいないだろう。
「そ、そういう事では無いのです。違うなのです。ミーナは・・・ミーナはお兄ちゃんがちゃんとしてないがダメと言ってるんです。ミーナの事では無いのです」
「・・・ああ、ゴメン。気を付けるよ」
「次は危険が、命にナイナイかもなんです。絶対に絶対にメ!なんです」
声がしゃくり上がっていて聴こえ辛いが、心に詰まったものを一気に吐き出した内容は、俺を気遣う内容だった。
こうしてミーナお叱りタイムは終了した。
実のところ、ミーナのお叱りを受ける前に、エリーザからもしっかりとお仕置きを俺は受けている。
2人が俺に対して言っているのは、危険を感知出来なかった事や、身を守れず矢を受けてしまった事に対してではない。
言い訳にしか成らないが、あの時の俺は考え事をしていて、エリーザが散々注意を促していたにも関わらず、何一つとして行動を起こさなかった事を怒っているのだ。
考え事をしていた俺は小屋の影に隠れる人が姿を見落とした。
その後、それらは俺達に対して声もかけて来てたらしい。
だが俺は全くそれにすら反応を見せなかったという。
俺の態度に対し、それらは威嚇で矢を放ち俺の手前に打ち落とすも、それさえ無反応を俺は決め込んでいたというのだ。
結果、それはかの者を挑発する事になり、奴等は最終注告をした後、矢の雨を放った。
向かい飛来する矢に対し、エリーザはミーナを庇う為に飛び出る。
彼女にしてみれば、俺の能力からすればどうにかするだろうとの判断でミーナを庇う形をとったのだが、結果的に矢に対して守りの対応が出来ていたミーナと違い、矢が届く寸前迄全くの無警戒だった俺は、矢をまともにくらってしまったのだ。
つまり本来ならば、こんな事になるようなものでは無かった可能性が有ることを、俺の怠慢が招いた結果だったのだ。
なんとも情けない話だ。




