決行する事にした。
だがどう考えても人の手が加わったとしか思えない川。
そう、小さな川と書いて"小川"だった。
部分的であれば冒険者達による、何らかのクエストでの一時期な産物とも考えられない事は無いが、見通せる全てとなれば、継続的な運用を目的としていると考えた方が自然だろう。
「この川沿いを下って行ってみようか?」
「はいです。気になる事はちゃんと調べないと、後祭りになるかも何ですよ」
何だか本当に有りそうな祭りの名称に聞こえるが、ミーナは後の祭りと言いたかったと思う。
もっとも、俺の知る世界では語源が祗園際の"後の祭り"を指しているといわれているので、彼女の言い方もあながち間違いではないのかも知れない。
過去に、何かでそう書かれていたのを読んだ事が有った様な気がする。
さて、過去の記憶を今更ら引き合いに出したところで意味はないのだから、この事はサラリと流す。
この小川は北東から下ってきて、俺達の居る場所から大きく湾曲し、真南へとのびていた。
「この川は、南に向かってるようだな・・・エリーザ、ここから南には何かある?」
「確か、ちょっとした森になっていたはずです。あくまでも、以前と同じならばですけど」
「距離的にはどう?」
「歩いて3、4時間位だと思います」
「そうか・・・だったら、昼を過ぎるか・・・」
「どうされます?」
「川がここに在って、魚がいるのはわかっている。この先に何があるか検討もつかないし、備蓄を整えつつ食事をしてからの方がいいかも知れないな」
「そうですね。ここで一旦状況を整えますか?」
「ん~。その方が良いとは思うけど、もう1、2時間位下った所にしようかとも考えている」
「何か理由が有るのですか?」
「いや、なんとなくなんだけど、もし俺が考えている通りだったら、そのぐらいの位地に広めの溜め池の様なものが有ると思うんだ」
「私の記憶には、そういったモノは無かったはずですが・・・タイチさんの直感を重視するべきかと・・・このような場合の時に感じた事というのは、後々何かが起きるケースが多いと聞きますし」
「そうだな。俺の思い過ごしならそれはそれで良いし、もし推測通りだとしても、それが俺達への影響をおよぼす事は無いはず。もしも状況が良くなかったとしても、そのぐらいの所からなら、ここには直ぐに戻ってこれる」
「解りました。ではそうしましょう」
俺の意見にエリーザが肯定的に答えた。
ミーナは、こういった時に取るべき行動を今までに経験した事が無いので、俺達の提案に賛同するという。
慎重過ぎる気はするが、全員の連携に不安が有る今の状況から考えると、このぐらいの注意は必要だ。
作戦名"石橋コツコツ叩いて、安全第1に"を決行する事にした。




