言ったから
もちろん、思いつきで提案した訳ではないが、そうしないといけないとする強い理由が有る訳でもない。
ただし、あえて理由を付けるならば、俺は慎重派でも有る。
そういう事にしておこう。
防御面や収納面は強化出来たとはいっても、食糧の件や攻撃的な面(連携)に対して一抹の不安もないとは決して言えないのが今の現状なんだ。
だから少し時間を裂いてでも、この先、もしなにかの理由が有って狩りが出来なかった際にも食事が毎都度摂れる程度は食糧をストック(この世界においての食材のみでまかないきれるという意味で)しておきたい。
もう1つは・・・こっちの方が重要で、何回か戦闘を経験して、お互いがどの程度までを任せられるかを見極めておきたい。
つまり連携を組むにあたり、仲間内の攻撃面と防御面の双方における能力値を皆がパーティー総力として把握しておくべきだと考えた為だ。
それに俺には魔法の原理と、闘士としてのスキルが有るから、2人に多少はアドバイス出来る事がある。
俺はレベルにおいて3人の中で最も低いが、能力値やスキルレベルでは2人を圧倒出来るだけの差が有る(有りすぎる)事に気付いている。
纏めて言うと、パーティーの旅に対する底上げをしておきたいんだ。
だけど、もし2人が反対するようであれば、それはそれで受け入れるつもりでいる。
そういう準備をするのは、俺の自己満足であり強制するべき事でも無いので、あくまで提案の域を脱しない。
もっとも本来ならば、今に至る前に準備しておくべき事だったのだが、ブラドもこの旅に同行するものと勝手に思い込んでいた俺は、なし崩し的に進む状況の変化に、いつしか頭の隅からさえ消えていた。
幸い、ここでなら夜営をするにしても適所だし、最悪の場合でもミーマ迄1日も経たず戻れる。
そんな意味も込めたうえでの提案なのだ。
「タイチさんはその方が良いと考えられるのですか?」
「ん?ああ・・・まあ」
「ミーナはお兄~ちゃんと一緒なら、へっちゃらなんです」
「あら?やっぱりミーナは私じゃなくてお兄ちゃん?」
「違うのですけど、そうなんです。お兄~ちゃんは何でも凄くスゴイから安心できるの。えっと・・・エーザねえねは、色々教えてくれるからミーナは大丈夫なんです。だけど・・・」
「だけど?なにかな~」
「最近はイジワルいじめっこさんな気がするので、ミーナ時々プンプンになっちゃいます」
「あらら?そう?ん~だっら、もう少し気を付けようかしら?」
「それが良いです!それならミーナはもっともっと安心さんがマルマルなんです」
「おいおい、俺は提案しただけで強要した訳じゃないぞ?何で既に決定事項なんだ?」
「「タイチさん(お兄体ちゃん)が言ったから」」




