ミーナ以上かもしれない。
「使用しないって、身に付けないって事ですか?」
当然の反応ですよね?なにせ普通に普通のリストバンドなのだから・・・見た目は・・・だけどこれは違う。
「これは収納が出来るリストバンドに成っている」
「はあ、そうなのですか?」
「だからそれをする時は人目を避けて欲しい。それが2人の為だよ」
「タイチさんがそう言われるのであれば、そうします」
「一応これも強化して有るけど、あまり傷つけない様に」
「解りました。気を付けますね」
あれ?あれれ?なんだかいまいっちょエリーザしゃんの反応が、にぶちんな気がするのは・・・なぜなん?
ミーちゃは?チョロリと視線斜め右下ずらしで確認。
目はまん丸、耳と尻尾は直立ブファー、渡された物を両手ですくい持ち、身はカタカタブルブル小刻みに振動させつつも、背筋伸ばした直座不動で、口をパクパクさせているけど声が出てないよ?
俺的想像に近い反応を見せていた。
やや予想よりオーバーリアクションなんだけど、まあ許容範囲では有るかな。
魔法知識が高いミーナには、手にしたこれに含まれる魔粒子量(たぶんだが彼女には魔力として)を感じ取たんだと思う。
エリーザとミーナの反応違いは、リストバンドの性能把握の差だろう。
それが解ったのは、2人に実際装着させ使用方法の説明を進めていく途中からだった。
俺が2人に実施指導を進めるに連れ表情は激変。特にエリーザに至っては失神しかねない勢いだ。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん。これ凄い!凄いです。ミーナ大事にする。なくさない様にお仕舞いします!」
「ミーナ?仕舞ってたら意味無いでしょうが?何時もちゃんと身に付けていなさい」
「はい!はいです。ずっと着けてます」
「いや、たまには洗おうね?汗吸って臭い臭いに成っちゃうから」
「う~難しいのです。無くさない様にするのが難しいです」
「皆でいるときに外して洗おうか?だったら大丈夫でしょ?」
「泥棒さんとかいます。干してる時に急に取られちゃうかもで心配・・・」
ミーナはかなり心配しているが、端から見れば普通にただのリストバンドなのだから、実際性能が知られない限りは、そこまで心配することは無いはず。
それより俺にはミーナの興奮度合いが微笑ましく目に映る。あげた甲斐があるというものだ。
目、耳、尻尾が示す心境の反映は当然だが、何時もの様な間延びした言葉ではなく、歯切れが良いそれは、彼女の心の底から溢れる思いがもたらしたものだと思うから。
「・・・ミーナ、クリーナーを覚えてくだシャイ。ヒョウすればいいのレすよ」
あ!噛んだ。
放心状態だったエリーザがミーナに声をかける?いや御願いをする為に発したものが噛み噛みに。
心の乱れ方はミーナ以上かもしれない。




