なるじゃんか。
「エリーザは場所、知ってるんだよな?」
「ええ、一応は・・・かなり前の事ですから、うろ覚えですけど」
「どのぐらいかかるんだい?」
「歩いて行くとすると、たぶん20日間ぐらいでしょうか?」
「ふ~ん」
甘くみてた。
ミーナの母親が起こしたと言う集落地(以降はミーナママ集落地、更に略して“ミーマ”)から北の街迄は最短ルート(空)なら、2日有れば余裕で着けるらしい事を歩きでは長旅に位置付けていた。
・・・平野地は野獣が多いも4日、荒野側は崖があるものの、飛び越えれば街まで1日半ぐらい。
それを比較で、歩きでは多大な時間を要すると言っていたから。
ところが・・・
「北の街へ行くときみたいに大きな崖があるの?」
「いいえ」
「じゃあ、大きな川が横断してて、迂回しないと行けないとか?」
「いえ、川は有りますが進路上には横断してませんし、それに、川の深い所でもだいたい私の膝迄位の迄のところがほとんどですね」
「え?じゃあ、おっきな山があって登るのが大変だとか?」
「いえいえ、普通に平坦な街道ですよ?」
「そ、そうでございますか・・・」
エリーザから街への旅路あらましを聞き、ショートカットの有無を聞き終えた今、宛が外った事を知る瞬間であった。
「1つ良いかい。道中にはどこか休めれる場所は・・・」
言葉途中だったが祈る思いだ。
「・・・すよ」
しまった!聞きそびれた。祈りが聴覚を支配して、肝心な3文字をききそこなった。
“ないですよ”なのか“ありますよ”なのか、次に出てくるワードが超弩級肝心、今度は聞き漏らさないように耳を傾ける。
いざ集中。
「点在する極々小さな集落や洞窟といった身を置ける場所が有りなま(プシュン)」
え?なんでつって?さいぎょ、何ていわれたのでござりんすか?
ミーナちんの、かっわい~いくしゃみに語尾が消された。
この時ばかりは内心恨めしかったでつよ。
モヤモヤする“ありますからね”or“ありませんから”・・・
前者?後者?どっち?さあどっちでげすか?
「ですから、そこらでは十分体を休めることができますよ」
あー
・・・よ、よかった~。
危うくまた聞き直す羽目になるところだと思ってたもん。
いや別に気にせず、普通に聞き直せば済む事では有るんだけど、相手がエリーザというところがミソなんです。
性格がとかでなくてね・・・
つまり彼女は女の子ではなくて、女性なのですよ。
それも麗しき美人な。
で、休めれる場所が何も無いとしよう。
当然、身を隠せないから交代で睡眠を取る野宿と相成るわけです。
しかも身が隠せないということは近接で対応する訳で、俺は仮にも男です。
男の子って年じゃ有りません。
聞き直せば、寝込みを襲えるか確認してるみたいになるじゃんか。




