淫乱化するらしい。
先ず、エリーザが見ていたと言う集落が襲撃に有っている所は、実際正しい情報だったが、彼女はその現場を直接は見ていない。
そして、襲撃により集落が壊滅状態に追いやられた認識は、彼女の知識が困惑した際、自身を制御する為に勝手に生み出した錯覚だとブラドは言いきった。
それは、突拍子も無いことが突然襲いかかってきた時、人が無意識に起こす本能らしい。
では何故、彼女が直接は見ていないはずの"集落壊滅"という錯覚を、あたかも見ていたかの様に認識していたかというと、ブラドはエリーザに対し、魔族特有の魔法を掛けていて、それを発動させたからだと言う。
それは昔、ブランドも集落でエリーザ達と共に生活をしていた頃にはすでに掛けていた。
正確には呪詛念信の様なものらしい。
呪詛の類いは一種の呪いなので、発動や解除させて無ければ、時期をずらし効果を持たせる事も出来るとの話だ。
彼は街の紛争とは別で、それより大きな危害がミーナに及ぶ事を知り、集落に帰ってきた。
だが彼の思惑通り事が進まず、集落は懸念した者たちに襲撃される。
その状況をエリーザに念信として送る準備をする一方で、一緒に来ていた彼の仲間にミーナを街へ避難させるよう手配。
だが誤算が生じる。
彼が予想していた以上の実力者が今回の襲撃を指揮しており、対応に追われたブラドは見たまましか念信で送れず、その後の詳細な情報を一切伝えれなくなってしまった。
その為エリーザはその場に居ないのに、あたかも居るような錯覚をおこし、ミーナが拐われたような誤解だけが伝わる羽目と成ったのが、今回の事の顛末だ。
更にあの時、俺にミーナが涙ながら語った事は実際彼女が直接見て経験した内容ではあるのだが、言葉が足りていない。
に~にが帰ってきたはブラドを指す。
そして、連れだそうとしたのも間違いなく彼の行動だったし、それを阻止しようと庇おうとするおか~さんたちも、その行動のことを指しているまでは間違いがない。
ただ、その後のしらないおじちゃんたちはブラドに関係する者ではなく、俺がここに来たときブラドが対峙していたあの魔族の一味で、エリーザに中途半端な念信を送る事に成ってしまった原因の者達の事を指している。
そしてもう一点、俺が勝手に勘違いしていた事だが、エリーザが言いよどんだサリナという名で、ミーナが死んだと言った母親はブラドがミーナを連れ出そうとしたとき庇っていたというおか~さんと別人。
ミーナの母親であるサリナは、だいぶ前に病気により死別していて、ブラドからミーナを庇おうとしたのは、お母さんではなくお義母さん。
ちなみに念信は呪詛の為、副作用で受者は情緒が不安定になったり、時には淫乱化するらしい。




