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ダブルイメージ  作者: ナメゐクジ
第1章
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第1話「秘密の守護者」

pixivの方でね。違う小説書いてるんだけどね。妄想爆発したし、ここ登録したまま使わないのもアレだから書きました。


まだまだプロローグな上に続くかどうか分からないので暖かい目で見てやってください。頼みますよ奥さん

地下鉄のホームで、人々が恐怖に怯えながら逃げ回る。


その瞬間、線路のトンネルから何かが転がりながら辺りを破壊した。


その「何か」は、翼の生えた巨大な二足歩行のツノの生えたトカゲの怪物だった。

大きさは、3メートルぐらいだろうか。


身体中は水色の鱗で覆われ、その凶悪な顔を怒りの表情が支配する。


「グルアァァァァ!!!」


その怪物・ドラゴンは右手から水の塊をトンネルの方に放った。

しかし、トンネルの先にいるものはその水の塊を受けても平気そうにし、そのドラゴンへ近寄る。


トンネルの先にいたのは、黒い鱗に覆われたドラゴンだった。

黒いドラゴンはゆっくりと水色のドラゴンに近づいていく。


「グゥ!グオオォォォォ!!!」


迫る黒いドラゴンに危機感を覚えたのか、水色のドラゴンは水の塊を放ち続ける。

だが、黒いドラゴンはそれをものともせず、水色のドラゴンとの距離を詰め、遂には彼の頭を掴んだ上で線路に体を叩きつけた。


「ガァ! ガァ! ガァァァァ!!!」


水色のドラゴンは暴れるが、黒いドラゴンは決してその手を離さない。

そして黒いドラゴンが水色のドラゴンの頭を再び地面に叩きつける。

水色のドラゴンは意識を失い、その場から消失した。


人々は避難し終え、水色のドラゴンが消えた事で、辺りを静寂が支配した。


しかし、この静寂も長くは続かなかった。


装甲に身を包んだ人間達が、レーザー銃を持って現れたのだ。

彼等は黒いドラゴンに狙いを定め、トンネルの方にも、ビーム砲を搭載した巨大な装甲車が現れた。


彼等が、この黒いドラゴンに敵意を持っているのは誰がどう見ても明らかだ。


「撃てェ!」


隊長格だろうか。

ライフルを持つ人間の中の一人が指示をすると、一斉にレーザー銃を撃ち始めた。

しかし、黒いドラゴンはその場で一瞬にして姿を消した。


兵士達は突然消えたドラゴンに呆然とし、先ほど命令した隊長格の人間は一人唇を噛み締める。


「逃したか…!」






ーーーーーーーーーーーーーーーー




ダイアンド第三中学校


ダイアンド市に建つ市立中学校。

教師は黒板やホワイトボードなどは使わず、大きなモニターを使って授業を始め、生徒達も指紋認証によって机のモニターに映る映像を、教科書兼ノート代わりにして授業を受ける。

この時代ではごく普通の、ありふれた設備だ。


その中の一年二組のクラスに、多くの生徒達が集まっていた。

その多くの生徒達の中には、他クラスの生徒も混じっている。そして、集まっていたのは一年二組のクラスにではなかった。厳密に言えば、一人の男子生徒の前にみんなが集まっているのだ。


「俺あの時アンブル駅にいたんだ! マジやばかったんだって!」


その男子が、興奮した面持ちで周りの生徒達に話をし続ける。

その話を、顔こそ見ようとはしないがしっかりと自分の席で聴いていた別の男子生徒がいた。


その男子生徒…アホ毛のある気弱そうな少年は不安そうにその話を聴き続ける。


だがどうやら、そっちに意識が集中し過ぎてしまった様だ。


「おいアピアス!」


「ふぁっ!? ぼ、ぼぼぼぼ僕じゃないよ!?」


「何言ってんのお前」


友人の声に驚き、少年…アピアス・ファーナーは意味不明な言葉を発してしまった。

アピアスはすぐに自分の口を抑えるが、呆れる友人を見て少し安心した様に息を吐く。


「お前大丈夫か? やっぱり、まだ休んでた方が…」


「だ、大丈夫だってクリント! ほ、ほら! こんなに元気!」


そう言い、アピアスは元気さをアピールする為か手を大きく広げる。

しかし、友人…クリント・カドモスは懐疑の目でアピアスを見つめた後、今もなお昨日の駅の事を興奮して話す同級生を目で指す。


「でもお前、明らかにあいつの話に動揺してただろ」


「うっ!」


クリントの言葉は最もだった。

どうやら、流石に動揺し過ぎた様だ。


「全く…あいつも不謹慎だよな。そのドラゴンに襲われた奴がいるってのに」


「い、良いんだよ! 僕気にしてないから!」


「明らかに気にしてただろ」


「うっ!」


また図星を突かれてしまった。

気にしていた理由は別にあるのだが、気にしていた事は事実だ。

何も言い逃れが出来ない。無理に言い逃れをすれば、墓穴を掘るだけだ。


「まぁ…お前がそこまで言うなら大丈夫って事にしといてやるけどさ…」


クリントのその言葉に、アピアスは心の中で安堵する。

しかしその直後、クリントはアピアスの机を叩いて顔を寄せた。


「何かあったら、ぜッッッッたい! 相談しろよ?」


「あ、う…うん…。ハハ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーー



明るい曲調と共に、「TMニュース」というフォントが画面全体に現れる。


画面が切り替わり、一人の金髪の女性ニュースキャスターへとカメラが向けられる。


「こんにちは。『TMニュース』の時間です。まず最初のニュースです。昨夜8時頃、再び黒いドラゴンと水色のドラゴンがアンブル駅にて現れました。現場からの中継です」


再び画面は切り替わり、アンブル駅の地下鉄を映し出す。

そこには、マイクを持った男性ニュースキャスターが。


「はい、こちらアンブル駅です。昨夜8時、この地下鉄であの黒いドラゴンと水色のドラゴンが現れました。目撃者の話によりますと、二匹のドラゴンは一昨日と同じ様に戦い始めたとの事です。すぐにドラゴンスレイヤーが出動しましたが、既に水色のドラゴンの姿はなく、黒いドラゴンも直後に姿を消したとの事です」


映像が、スタジオへと映る。


「ありがとうございました。え〜…今回は、ドラゴンの生態に詳しい学者のキャップス・レクサー氏にお越し頂きました。レクサーさん、よろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


女性ニュースキャスターが頭を下げると、隣に座っていた中年の男性…キャップス・レクサーも頭を下げた。


「レクサーさん、早速ですが…あの例の黒いドラゴン…一体何者だと思いますか?」


「そうですね…。正直なところ、私にも全く分かりません。我々がドラゴンを敵視するのと同様、ドラゴンも我々人間を敵視しています。そんなドラゴンが、人間を助ける様な行動を取るとは…」


「えぇ…ここで、例の黒いドラゴンについて振り返ってみましょう」


女性ニュースキャスターがカメラ目線でそう言うと、彼女の後ろにあるモニターに映像が映り始めた。

そこには、その黒いドラゴンが現れた日付と場所が書かれていた。


「最初に現れたのが二週間前…。この時はなんと、火事現場にて現れました。そこで信じられない事に、逃げ遅れた子供一人を救出。いや〜…レクサーさん、この時は本当に驚きましたね…」


「えぇ、ドラゴンが人を救ったのもそうですが、街中に突然現れた事も私はかなり驚きました」


「その次は十日前…これは…飛行機のエンジントラブルですね」


「まさかドラゴンが飛行機を支えて飛ぶなんて、思いもしませんでしたよ。あの時のドラゴンはかなり辛そうに見えました。彼も相当ギリギリだったのでしょう」


「三番目は四日前…ここで水色のドラゴンが街に侵入。初めて黒いドラゴンと対峙しました」


「今回で水色のドラゴンと黒いドラゴンが対決するのは三回目ですか。お互い、よく続けますね〜…」


女性ニュースキャスターと、レクサーの話は続く。

やはり世間もあの黒いドラゴンの正体が知りたいのか、ニュースではこの話題ばかりだ。


しかし、そんなに話題になっているのに、黒いドラゴンの事は一切謎のままであった。


一体、黒いドラゴンの正体とは何なのか。

何故、毛嫌いしている筈の人間を守るのか。


その謎は、永遠に解けないのではないかと考える人もいた。


そのくらい、この謎は深いものなのだ。




ーーーーーーーーーーーーーーーー



「終わったー!」


僕、アピアスは自分の部屋で、タブレットで丁度宿題を終えた。


僕の部屋には、机に椅子、ベッド、そして壁と一体化した取り付けタイプのテレビと据え置きのゲーム機ぐらいしか無い。

本棚は一応あるが、その中はガラガラで、あるのは小さな頃に買ってもらったヒーローもののフィギュアぐらいだ。もうそういうのは卒業したのだが、特にあって困るものでもない為残っているだけだ。

でも今のご時世、こんな部屋は珍しくない筈だ。特に僕の趣味はかさばらない為、余計物が無いだけなんだと思う。


そんな時、ドアの方からノックが聞こえた。


「はーい」


僕が返事をすると、お母さんが洗濯物を持ってそのスライド式の自動ドアのロックを解除して入ってきた。


「アピアス、宿題は?」


「終わったよ。今から先生に送るとこ」


そう言って僕は、メールを開いてやり終えた宿題のファイルを学校の先生に送信する。

これで正真正銘、宿題は終了した。

その直後に、僕はインターネットを開く。

そこには、最新のニュースが何個か並んでいるのが見えた。

その中には、「黒いドラゴン再び出現」の文字が…。


途端、お母さんがタブレットの画面を消した。


「もう忘れちゃいなさい、あんな事は。……と言っても、難しいと思うけど…」


「だ、大丈夫だよ。僕、気にしてないからさ」


「……そう」


絶対、お母さんは僕の言葉が嘘なのだと気付いただろう。

でも、僕の嘘の真意には気付いていない筈だ。そうありたい。


「お風呂湧いてるけどどうする?」


「先入ってていいよ。お父さんは?」


洗濯物をクローゼットにしまったお母さんの質問に、僕はそう返して別の質問をしてみた。

お母さんはいつものように首を横に振る。

僕は「そっか」とだけ言い、お母さんは僕の部屋から出て行った。


お母さんが部屋から出ると、僕はすぐにタブレットを持ってベッドで横になる。

僕はすぐに「黒いドラゴン 何者」と検索を始める。

検索結果には、沢山の人が書いた黒いドラゴンの正体と目的の考察が載っていた。

その中には、人間の味方だと言う意見もあったが、「人間を油断させる為の演技」だとか「ただの気まぐれでいつか人を殺すだろう」などという意見もあった。

分かってはいたが、そんな意見を見て僕はとてもいい気分にはなれなかった。


「これだから人間は…」


僕は自分の言葉にハッとし、首を何度も横に振る。


いけないいけない。気を抜くとすぐこれだ。


僕は気分転換の為に、タブレットの中にあるバーチャルの本棚を開いた。

その中で、僕はなんとなくで小説を一冊選んで、タブレットに映るその小説を読み続けた。


今日は早く寝よう。

最も、何も無ければの話だけど。




ーーーーーーーーーーーーーーーー




結論から言うと、それは無理な話だった。


夜中の大雨の降るアズデター市に、水色のドラゴンが現れたのだ。


「………」


僕はアズデター市にある高層ビルの屋上の縁で、暴れる水色のドラゴンを傘を差して見下ろしていた。

向かい側のビルのモニターには、大きく水色のドラゴンが暴れている様子がハッキリと生中継されていた。


マスコミも大変だなと僕は思いながら、目を閉じて意識を集中させる。


目を閉じているので見えないが、僕の体の周りに黒い渦がゆっくりと出てくるのが感じられる。


目を閉じながら僕は、そのまま重力に任せて外へ落ちた。

だがその瞬間、僕全体を黒い渦が渦巻き、傘の消失と共に、「僕の体」は「俺の体」へと変わる。


俺は背中の翼を広げ、地面に落下する前に上昇し、そのまま水色のドラゴンのもとを目指す。


そう、今の俺は世間で言うところの「黒いドラゴン」。


俺は水色のドラゴンにそのまま突進をかまし、ビルの壁にぶつけた。

そして俺は、ゆっくりと安全に地面に着地する。


【よぉ負け犬(ルーザー)。また懲りずにやって来たのか?】


俺はそう水色のドラゴン…ルーザーにテレパシーを飛ばす。

これが、俺達ドラゴンのコミュニケーション手段だ。


【くっ…! その名前はやめろって言ってんだろ! てめぇだって懲りずにやって来やがって…! 今度こそ叩き潰してやる!】


ルーザーはそう言うが、俺には滑稽でたまらなかった。

奴と戦うのは今回で四回目だが、こいつの魔法は大した事がない。その上に、火を吐く事も上手くできないらしい。


正に負け犬(ルーザー)だ。


まぁ最も、その名前を付けたのは俺なんだが。


「グルアァ!」


ルーザーは、右手から水の塊を放った。

これが、あいつの魔法だ。


ルーザーの放った水の塊が、俺の体に命中する。

それはまるで、砂でもかけられた感覚だった。


【……これで終わりか?】


【ち、ちちちち違うわい!!!】


ルーザーは焦った様子で水の塊を放ち続けるが、威力は全く変わらない。

これでは、今降ってる大雨の方がマシだ。


こんな役立たずの魔法を持って生まれた事に、敵ながら本当に気の毒に思えてしまう。


俺は水の塊が当たっても気にせず、ルーザーに迫る。

ルーザーは後退りしながら、水の塊を放ち続ける。

今までと同じ結果になるのが分かっていないのだろうか。本当に呆れてしまう。


【終わりだ】


俺はそう言い、ルーザーの頭を掴もうとした。

しかし、そこで俺は見た。


ルーザーが、笑ったのを。


【いやぁ? そうとは限らないぜ?】


瞬間、俺の頬を誰かが殴った。


俺は訳が分からず、水溜りの上で倒れた。


何だ? 誰が俺を攻撃した?

まさか、ドラゴンスレイヤーか?


俺はそう思い、辺りを見渡す。


俺は自分の目を疑った。


ルーザーの周りで、半透明のヘビが立ってゆらゆらと揺れていた。


違う。これはヘビじゃない。


これは、水溜りが奴の魔法で操られてるんだ。


【なるほど…それがお前の魔法か…】


油断していた。


奴の魔法は、「水の塊を放つ」じゃない。

「水を操る魔法」だったんだ。


【雨の日に俺に挑んだのが間違いだったなぁ! この雨の中じゃ、俺は無敵なんだよ!】


勝ち誇ったルーザーは、俺に水のヘビを放った。

水のヘビは俺に当たるとその場で弾け飛んだが、その勢いはたまったもんじゃなかった。


「グアァ!」


俺はあまりの勢いで吹き飛ばされ、飛ばされた先にあった人間の車にぶつかった。

車からは防犯のブザーが鳴り響き、耳が痛い。


しかし、まさか奴の魔法が「水を操る魔法」だとは思わなかった。

今までは街中での戦いばっかだったからな。こんな事は初めてだ。


っていうか、こんな魔法持ってんなら最初から水辺とかで戦えばいいのに。やっぱり馬鹿なのかこいつは?


【おいおいどうしたぁ? もう降参かなぁ?】


ルーザーの奴、調子乗りやがって…。


どうせ長引くとドラゴンスレイヤーが来てしまう。

実際、もうドラゴンスレイヤーが到着してもおかしくないぐらいだ。

それに、早く帰らないとバレちまう。


なら、答えは一つ。


早めに切らせてもらう。


俺は翼を広げ、ルーザーに突進する。


ルーザーは俺が迫るのを見て、少し間を置いてから水溜りから水流を飛ばした。


ん? 間を置いてから?


俺はその時、妙な違和感に気付く。


まさかこいつ…


俺はすぐにその水流を避ける為、上昇を始めた。

ざっと10メートルぐらいは上昇しただろうか。俺はそこで一旦停止し、ルーザーを見下ろす。

ルーザーはしまったという様な顔をして、俺を見上げていた。


やはりそうだ。


こういう魔法は、効果範囲が決まっているものだ。

そしてこいつの効果範囲は極めて狭い。

奴の操れる水は奴の周り…約半径0.5メートル内の水の様だ。

だからあの時、間を置いたのか。

俺が、この魔法で攻撃できる範囲内に入るまで待つ為に。


半径0.5メートル…。


……ハッキリ言わせてもらうと、狭すぎる。


しかも降っている雨ではなく、わざわざ水溜りを操ってるところを見ると、ある程度の水が纏まった状態じゃないといけない様だ。

今まで散々使ってた「水の塊を放つ」という方法は、元から魔法に備わっているものなのだろう。


つまり「水を操る」のが本命ではなく、やはり「水の塊を放つ」のが彼の本当の魔法の様だ。

「水を操る」のはあくまで応用の範囲内なのだろう。


……やっぱりこいつの魔法、悲しいぐらい使い物にならねぇな。何か同情しちまう。ここまで来たら。


いやでも、同情してる場合じゃねぇ。


俺はこれを好機と見て、ルーザーに向かって指を鳴らす。


それと同時に、俺の手から黒い光弾が放たれた。

ルーザーはその黒い光弾を見て、咄嗟に体を右へと移動して避けようとする。


しかし、ルーザーは気付くのが遅すぎた。

黒い光弾はルーザーの右翼の端に命中し、ルーザーの体に衝撃が走った。


俺はその一瞬を逃さず、一気に急降下。


ルーザーに水溜りを操る時間など与えさせない。

衝撃で倒れるルーザーの腹を、俺はそのまま踏み潰した。


「グガァ…!」


ルーザーはその痛みに耐えきれず、声をあげた。

何度も思うが、やはりあっさりした勝ち方だな。もうちょっとこう…ギリギリの戦いも少しはしてみたいもんだ。


……いや、やめておこう。死んだら困る。


【て、てめぇ…】


おっと、まだ意識があったか。

また水溜りを操られると面倒だ。


俺はルーザーを掴み、近くにあったデパートの入り口に放り投げた。


思った通り、入り口はルーザーのダイナミックな入店により粉々になった。


デパートの中に入っていったルーザーを見て、俺はとりあえず安心する。

あそこでは、水溜りは無いはずだ。

それに、人も避難してるだろう。多分。


俺は粉々になった入り口を通りながらデパートに入っていき、倒れるルーザーを見る。


右翼の端の骨が折れている。

俺が放ったあの黒い光弾が命中した場所だ。


これでしばらくは、空を飛ぶ事ができない筈だ。


【ぐっ…てめぇ…何で人間の味方をする…!】


【お前だって、何でこう何度も人間の街に来やがる】


ルーザーの分かりきっていた質問に、俺はわざと話を逸らす為に逆に質問をする。

まぁ、この質問の答えも分かりきってはいるが。


【決まってる! 人間は太古の昔、俺達ドラゴンを虐殺しやがった! だから俺は人間を狩ってやるんだ!んなもん当たりめぇだろうが!】


あーやっぱりそれかー。

そうだよねー。ドラゴン基準だと人間は悪い生き物だもんねー。そりゃそうなるよねー。

大方こいつは、自分が人間殺して英雄になるつもりだったんだろう。

そんなドラゴン、別に珍しくもなんともない。まぁ各いう俺もその一匹だった訳なんだけども。


【それよりこっちの質問に答えろ! 何でてめぇは、人間なんかの味方をすんだ!】


正直、俺はその質問に答えたくない。


理由はあるはあるが、やっぱり納得いかないところはあるし、自分でも何でこうなったのか今一よく分かってない。

それに、これが人間やドラゴンに広まれば、それこそ俺の命に関わる。


だから、俺はこう答えることにする。


【成り行きだ】


わざと曖昧な答えを返し、俺はルーザーの頭を掴む。

まぁ成り行きなのは間違ってないし、問題ないだろう。


【てめッ…! 何度やったって同じだぞ! 俺は何度だって人間の街に…】


【だから翼の骨折ったんだよ。どうぞお大事に】


【ちょっ…まっ】


ルーザーのテレパシーが、彼の姿と共に消えた。


骨を折ったんだ。これであいつもしばらくは来ないだろう。


さて、俺もドラゴンスレイヤーが来る前に帰るとするか。


そうして俺は、黒い渦に包まれてその場から姿を消した。




ーーーーーーーーーーーーーーーー




目を開けると、まず見えたのが自分の部屋のベッドだった。


僕はすぐさまテレビを付け、臨時ニュースを観る。

臨時ニュースの内容は、アズデター市で起きた黒いドラゴンと水色のドラゴンの戦い。

当然というか、ドラゴンスレイヤーが来た頃には両者とも姿を消していた様だ。


そして僕はタブレットを開き、アズデター市の戦いの様子をSNSで確認する。

みんな、ドラゴンの話ばかりだ。


どうやら、僕に気付いた人はいないみたい。


「ふぅ…」


僕は溜め息を吐き、その場に座り込む。


毎回毎回、後確認が怖いんだ。

まぁ自分の姿が見えない様に、ビルの屋上とか人目に付きにくい場所を選んだ訳だけど、万が一という事があるから、どうにも油断ならない。


「アピアスー?」


「ふぁい!?」


突然のお母さんの声に、僕はびっくりして変な返事を出してしまった。


「お風呂あがったから入りなさーい!」


「あ…は、はーい! 分かったよ!」


僕はそれを聴き、再び安堵の息を漏らした。

お母さんにもバレていない。完璧。

それに丁度、ルーザーとの戦いで体もヘトヘトだったし、服もちょっと濡れて脱ぎたい気分だ。


……その服で床に座っちゃったけど…まぁ、拭けばいいよね?

さて、全くのプロローグなんであまり世界観掴めてない人もいるかもしれませんが、イメージ的には近未来です。科学の力ってすげーって奴です。

近未来世界を舞台に、ドラゴンさんを中心にわっちゃわっちゃとやっちゃうお話です。


もし次回ができたら、今度はもっと世界観を書きたいと思います。

それでは、連載という名を借りたもしかしたら非連載になるかもしれないこの作品を、一先ず読んでくれてありがとうございます。


他にやってる事もありますが、これも何とかして終わらせたらいいなーって思います。


よーし、おじさん頑張っちゃうぞー

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