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博麗神社

「はぁ。何とか逃げ切れたわね」

「やはり神社にはやってこれないようですね」

 二人は一息つくと、神社の鳥居をくぐった。

「あら? お客? あんたは確か妖怪の樹海の厄神――と!?」

 ちょうど境内の掃除をしていた霊夢。雛の後ろにいた衣玖を見つけると目に¥が浮かぶ。

「いいところにいたわ。ちょっと聞きたいことがあるの。天人の比那名居天子ちゃんを見なかった?」

「あんた達も探してるってことはまさか!」

「手配書のことなら何も知りませんよ」

 衣玖が笑顔でそう言うと、霊夢の表情が変わる。

「誰が出したのかわからない手配書ですのでイタズラの可能性があります。懸賞金は出ないかもしれませんね」

「…………」

 霊夢の顔から完全に¥が消えた。

「そうよねぇ。なんかそんな予感がしてたのよ。それにしてももうちょっと期待させてくれてもいいじゃない。空気読んでよ」

「私は事実を言ったまでで」

「その様子だと天子ちゃんは見てないのね」

 言い争いが始まりそうな雰囲気に雛が割って入る。

「見てないわ。それにそんな暇もなくなっちゃったし。あんた達も知ってる? 怪物の話」

「えぇ。その怪物達をなんとか倒しながらここまで来たのだから」

「じゃあ見たのね。怪物が倒れる寸前に散っていった霊も」

「そうです」

「原因は調査中よ。一応被害が出ないように人里には結界を張っておいたけどね。それで私はこれから地底に行こうかと思ってたんだけど」

「どうして?」

「地底に怨霊を操る猫がいたのを思い出してね」

「猫?」

「そう。多分関係ないような気がするんだけど他に心当たりも――」

「ん?」

 話していると突然、どこからともなく音が聞こえた。聞き覚えのない音に3人はあたりを見回す。

「この厄転送機から音がするわ」

「なんか光ってますね」

「何なのその腕輪は」

 雛は恐る恐る、厄転送機の光る部分を押してみた。


「あっ、雛? ようやく出てくれた」

「その声はにとりね。これはどういうことなの?」

「ついでだから通信機もつけてみたんだ」

 ノイズ交じりににとりの声が厄転送機から聞こえてきた。

「そういうのはちゃんと説明しておいて頂戴。で、一体どうしたの?」

「今、山の神様の神社にいるんだけどさ。なんか天人が間欠泉地下センターに入っていくのを見た天狗様がいたらしいんだ」

「本当ですか!?」

「うん。あ、ちょっと神様に代わるね」

「え? これに話せばいいの? もしもし?」

「はい?」

「私よ。神奈子よ。天人を探しているんだって?」

 厄転送機から神奈子の声が聞こえてきた。

「ええ。そうです」

「そこの河童が言っていたように間欠泉地下センターに入っていく天人を見た天狗がいてね。でも間欠泉地下センターは今朝、怪物の襲撃にあってしまったの」

「怪物の?」

「そうよ。もし様子を見に行くんだったら地下センターの鍵を開けておくわ。私たちは怪物の件でちょっと忙しくて手が離せないのよ」

「わかりました。では早速行ってみます」

「……ということだからさ。私はこれから手の空いてそうな河童達にもいろいろ聞いてみるね」

「えぇ。頼んだわよ」

「無茶しないでね。それじゃあ」

 そう言うとにとりとの通信が切れた。


「どうやらあんた達も地下に用があるみたいね」

「えぇ」

「目的地が同じなら一緒に行きましょうか。そこも怪物だらけみたいだしね。それじゃあ行きま――」

「おおーい!」

 霊夢の言葉をかき消す声が上から聞こえてきた。見ると猛スピードで飛んでくる魔理沙の姿が。こちらにやってきた魔理沙は霊夢の目の前に急停止する。

「暇か?」

「暇じゃないわよ」

「お? 竜宮の使い。霊夢捕まえようぜ」

「なんでよ?」

「こいつ指名手配されてるんだろ?」

「違うわよ。それに噂の手配書はガセらしいわ」

「なんだ。じゃあ捕まえなくていいや」

 魔理沙は衣玖に向かってニカっと微笑んだ。


「で、何しにきたの?」

「そうだそうだ。大変なんだよ! 人形が暴れだしてさ」

「人形?」

「そうそう。アリスがクッキーをご馳走してくれるって言うから家に行ったんだけどさ。突然アイツん家の人形が襲い掛かってきてさぁ」

「まさか」

「人型の物に霊は宿りやすい……」

 衣玖と雛は顔を合わせると表情を険しくした。

「倒してもすぐ起き上がってくるしキリがないんだ。霊夢、手を貸してくれよ」

「え、でも――」

「地下なら私達が行ってくるから大丈夫よ」

「そうです、そちらに行って下さい。」

「――あんた達二人なら大丈夫そうね。じゃあそっちは任せるわ。地霊殿の主にガツンと言っておいて頂戴」

「急ごうぜ霊夢! アリスが一人で頑張ってるんだ」

 二人は顔を見合わせ頷くと空へと飛び立った。


「それじゃあ私達も急ぎましょう」

「えぇ!」

 雛と衣玖は間欠泉地下センターへ向かった。 

毛玉があんまり出てきてませんが主要ポイントには必ずいます。

神社にももちろん。


霊夢は当初仲間にする予定でしたが、3人だけでも技考えたり、

エフェクト考えたりとかた~いへん!だったので。

仲間になりそうなのはその名残ですね。

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