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Change Ring  作者: 桜香 辰日
第二話 ~学校みたいな所には大体アレが存在している~
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第二話 Ⅳ 中

 申し訳ありません。最近、忙しかったので短いです。

 短いですけど、お楽しみいただけたら幸いです。

 第二訓練室。

 カルロの説明通り、そこには槍やハンマー、おの等のの長い武器が置いてあった。

 エル、ロウェン、マリア、ユウキの武器はもうすでに決定しているし、第一訓練室の様子を見る限りソフィアは放って置いても心配ないので、目下もっかの問題、ナディアの面倒を見る。

 先程の様子から、振る武器は駄目そうだと判断し、扱い方がほぼ握って突くだけの槍をナディアに持たせる。

 彼女に持たせたのはランス。

「結構重いね」

 ランスを右手に握ったナディアは、重さを確かめる様にランスを小さく上下する。

「取りえず、そのまま脇をめて走ってみたら?」

 マリアが勧めたのは、ランスの最大の攻撃方法である突撃。

 元々は馬上から攻撃するために作られた物で、槍の中でも特に刺突に特化している。

「分かった。走ってみる」

 ナディアはそう言って軽く腰を落とし、かまえて走り出す。

 走るだけなので、アドバイスは別に無い。エル達は彼女が走るのを見るだけだ。

 そして、タタタタタ……、と普通に走っているナディアを見てロウェンが言った。

「おー……、これなら良いんじゃ……………………いや、駄目だなこりゃ」

 彼の言葉が否定に変わったのは、走るナディアが何も無い所でつまずきその拍子ひょうしでランスの先が床に、ガッッ!!! と当たってまるで棒高跳びをしているかの様に不恰好に舞い上がったからだった。

「そうだな。これも駄目だな」

 舞い上がるナディアを見上げながらエルは同意を示す。

 同じく見上げながらマリアが言う。

「じゃあ、次に行きましょうか」

「うわあぁぁぁぁぁぁ!! めてぇぇぇぇ!! 殺さないでぇぇぇぇぇ!!」

「キャハハハハハハハハハハ!!」

 …………今度はロウェンに変わってユウキがソフィアに追われている。

 ソフィアが持っているのはトライデント。三又槍の、第一訓練室で振り回していたクレイモアの様にこれまた迫力のある武器だ。

 彼女はナディアと同じ様に脇を締めて走っている。ユウキを追いかけているという一点を除いて。

(安心しろ、ユウキ。骨は拾ってやるし、墓も立ててやるから…………)

「殺さないでええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 思った瞬間に聞こえた叫びに、エルは内心ビクッとした。


 第三訓練室。

 そこにあるのは杖。

 杖の攻撃方法はどれもほとんど同じだ。殴る。ただそれだけ。

 振るものなので心配なのだが、両手で持てば大丈夫かもしれないので一応持たせてみる。

 持つのは勿論もちろん、さっきから問題児のナディア。

「「「……………………」」」

 杖の柄を両手で持つナディアを無言で見つめるエルとロウェンとユウキ。

 ナディアも無言で杖を振る。

「…………」

 ブンッ。

 ベシャッ。

「「「……………………」」」

 説明しよう。

 先程書いたように、ナディアは無言で杖を振った。構えは正眼、単純に上から振り下ろした。

 そして恐らく杖を強く握り過ぎていたが為に、勢いに乗り過ぎて床に顔面キッス。

 結果発表~。これも駄目でした……。

 そんな四人と離れた場所では…………、

「見て見てぇ~、二刀流~~♪♪」

「全然凄くないし、面白くないからっ!! 止めてッ、こっち来ないでっ、離れた所で振り回してっ!!」

 本来、魔術の補助に使う杖は一本持てば十分だ。しかしソフィアは杖を二本持ち、完全に魔術補助ではなく武器として扱っている。

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

「キャハハハハハハハハハ!」

 次は自分なのだろうか、マリアの悲鳴を聞きながらエルは思った。

 お読みいただき、ありがとうございます。

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