「維新国保逃れトリプル選挙」 大阪府の「都構想解散」について
筆者:
今回は26年1月13日に突如として維新の会の共同代表兼大阪府知事の吉村氏と横山市長が次期衆議院選に合わせて出直し選挙に臨む意向を固めたことが報じられました。
今回は「大阪都構想」とW選挙、衆議院選挙も含めたトリプル選挙の「裏の理由」について個人的な意見を述べていこうと思います。
質問者:
衆議院解散総選挙かと思えば大阪でW選挙も同時だなんて情報量が多すぎますね……。
筆者:
情報量を多くすることで国民が大事なことを分かりにくくする作戦も一つとしてあると思いますけどね。
質問者:
それはまた酷い理由ですね……。
府知事と市長側としては選挙に勝算があるという事なのでしょうか?
筆者;
衆議院選挙に関しては常に解散があるために「常在戦場」と呼ばれているのですが、
知事選挙や市長選挙に関してはそうでは無いです。
こういった首長選挙は現職が非常に強いですし、地盤も考えると99%以上の確率で両氏は再選するものと思われます。
また、「W選挙」という事で報道頻度が上がり衆議院選挙にとってもプラス効果があると思います。
衆議院と同じ日に選挙に行えば追加費用は最小限で済みますしね。これがトリプル選挙のメリットだと思います。
質問者:
勝つ見込みがかなり高いという事ですか……。
今回の選挙の大きな争点の「大阪都構想」ってこれまで2回も僅差とは言え住民投票で否決されてきたわけですがどんな構想でしたっけ?
筆者:
「大阪都構想」というものについて、
「維新の会」の言い分では『大阪都にすることで二重行政を解消し、無駄をなくして住民サービスの向上に繋げる』としています。
しかし実際には、住民投票の結果で賛成が反対を上回っても「大阪都」になることはなく、大阪市が「4つの特別区(5つの案もある)」に解体されることになります。
特別区ということに関しては「東京23区」と同様の感覚でいいと思います。
質問者:
いつもながら棘のある言い方の気がするのですが、
筆者:
このケース場合、政令指定都市としての大阪市は消滅し、自治権や行政サービスの提供権、都市計画や区画整理事業に関する権限もなくなります。
東京都の場合、23区は公選制の区長、区議会があるにもかかわらず、まちづくり(都市計画)の決定権はなく、固定資産税や法人住民税、都市計画税など特別区の税収は、すべて東京都が徴税し、そのうち各区の状況に応じて分配されることになります。
しかしそのうち約半分しか配分されずその他の1兆円を越える税収が都の事業に流用されるのです。
更に東京23区が東京都人口の7割を擁しているのに比べ、大阪市(4特別区)の大阪府における人口比率は3割に過ぎず、大阪市廃止によって現在の大阪市民は自治権が縮小することが予想されているのです。
これにより大阪市は住民サービスの質を向上させたり、より地域の実情に合あった街づくりをすることもできなくなってしまうのです。
質問者:
でも賛成と反対がほとんど同じっていうのは「良いところ」しか報道されていないってことなんですか?
筆者:
そういうことだと思いますよ。
また「二重行政廃止によるコストカット」ですが、3万6500人の巨大組織である大阪市役所の機能を、大阪府と特別区に引き継ぎには数年を要し膨大な行政コストがかかるとしています。
僕も二重行政と言うのは問題だと思いますし、事務の公務員は限りなく削減するべきだと思いますが、そのためにはデジタル化でローコスト、最小労力で行われるべきだと思います。
そして大阪市の予算は今と同等のレベルを維持されるべきでしょう(現状は努力義務にとどまり反故される可能性は十分にあります)。
現状、二重行政を解消するにあたって全く準備が整っているとは言えないので反対だという事です。
質問者:
こんなお金がかかる再編をわざわざするだなんて……何か利権があるという事なんでしょうか?
筆者:
「おおさか維新の会」が発足した理由の大きな理由の一つがこの「大阪都構想」だそうですからね。
推測レベルではありますが、地下鉄、バス事業、空港、水道、大学、病院、文化施設、研究機関、ゴミ収集、下水道などの現業部門は民営化(別法人化)して「自律経営に転換する」事が最終目標だとしています。
当然民営化すれば外資が参入するので、上記のインフラを海外に握られることになり、「利益重視」のための値上げやサービスの低下などが実施されることでしょう。
そして最終的には採算の合わない部門は切り捨てられるのが「郵政民営化」で学んだことだと思うので必ず防がなくてはいけません(日本維新の会のガバナンス委員の委員長に竹中平蔵氏がいる)。
大阪府在住の方がお友達にいらっしゃったら、これらのことを是非広げていただけたらと思います。
◇「国保逃れの術」の追及を避けるため
質問者:
しかしこのタイミングでのトリプル選挙と言うのは意外な気もします。
大阪都構想が「党是」であるのなら去年の参議院選挙でも問題なかった気もしますし……。
筆者:
やはり去年の12月10日から問題になっている「国保逃れ」の問題が大きく響いているのではないかと思います。
維新の所属議員807人への調査の結果、首長19人を除く364人(45.3%)が国保ではなく社会保険に加入し、 疑惑となった法人を「知っている」と回答したのが49人に上ったほか、「同法人または類似する法人に、社会保険料削減を目的に加入を勧誘されたことがある」との回答が19人。さらに、「日本維新の会関係者からの勧誘があった」との回答は13人に上り、こうした手口が党内で共有されていた疑いも浮上しています。
※詳しくはこちら https://ncode.syosetu.com/n1012lo/
この一件を深堀されるとかなり不都合のために、トリプル選挙と都構想に論点をすり替えたのではないかと僕は推測します。
質問者:
……高市さんも旧統一教会との関わりへの追及や台湾の存立危機事態発言によるレアアースの停止措置などによるマイナスの影響を受けないために解散総選挙をするというお話でしたが、
筆者:
維新の会も「これは使える」と思ったのか、若しくは与党の会談で「アドバイス」をしてもらったのかもしれませんね。
この流れだと恐らくどちらも勝ちそうですから「勝てば官軍」とでも言わんかのようにそれぞれの問題について「さも無かったこと」のように振舞うわけです。
当然追及されたら支持率が下がるのにも関わらず――ですからね。
国会は一刻も早く予算審議が、大阪府も予算やその後の都構想があるために追及どころでは無くなるでしょうからある種彼らにとっては「非常に効果的なタイミング」とも言えるわけです。
質問者:
ベネズエラやイラン、アフリカなど色々な問題が世界各地であるようですし、日本も物価高対策や少子化などすぐに解決すべき課題があるので気が付けば忘れてしまいそうですね……。
筆者:
皆さん、24年の能登半島地震や裏金問題を覚えていらっしゃいますか? もう2年前のことすら記憶があやふやになってきていると思うので情報量を多くして重要なことを押し流してしまったり分散してしまおうという作戦なのだと思いますね。
ここをご覧の方は覚えておられる方も多いでしょうけど、それでも世間の報道頻度が低下することで一般の認識が後退していることは間違いないと思います。
覚えていたとしても力を分散せざるを得ない状況ですが、その都度重要なテーマについてこれからも取り扱っていきますのでよろしければご覧ください。




