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0 暗澹
初めまして。自分は月夜ノ杯と申します。
初投稿なので手探りで進めていきます。
炎が村を燃やし、黒煙が空へ登り、雲が空を覆う。まだ幼い少年は、震えて地面に座りこむことしか出来なかった。それが少年にとっての新たな始まり。
煤にまみれ、意識を閉ざす瞬間に見えたのは、藍色の暗澹だった。
5年後
太陽が燦々と輝くある日のこと。とある青年が、兵士の入隊試験を受けようとしていた。菫色の髪に金色の瞳。その目は成人もしていない男とは思えない、鋭さがあった。
『…いってきます』
青年はアパートの机に置かれた写真立てに声をかけ、部屋を出た。
閲覧、ありがとうございました。