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美味そうだな。オレ達にも寄越せよ

見え見えな伏線ですが、一応は張っています。

 野営場所を決めると、テントをキサラが建て、俺が夕食の準備をする。

 勿論、異世界転生の俺には、容量無限で時間停止付きで、入れた物のリスト付きの亜空間収納「箱」が有る!

 その結果、食堂レベルの夕食の準備が出来たのだが……


「美味そうだな。オレ達にも寄越せよ」

「銀貨8枚」

「高いな」

「嫌なら、来るな」

「なあ、もう少し」

「銀貨9枚」

「……」

「銀貨9枚」

「……もういい! 奪えばいい!」

「はい、盗賊確定な。」


 その瞬間、キサラの手刀が、馬鹿2人の胸を貫いた。


「な、何をする!」

「盗賊を始末しただけだ」

「な!」

「良かったな。貴方の護衛の中に盗賊が紛れ混んでいたぞ。被害が無いか確かめる事を勧める」

「手前ぇ、殺す!」


 残った護衛の連中が、剣を抜き襲って来た。


「待て……」

「死ねぇ!」

「お前らが、な」

「ガハっ!」

「ぐふぅ!」

「ぎぃ……」


 はい。討伐完了、と。

 その後は、剥ぎ取りをして、冒険者の義務として盗賊共を焼却した。


「ふ、巫山戯るな! 貴様の所為せいで、私を護衛する者が居なくなってしまったではないか!」

「盗賊を雇うからだ」

「盗賊ではない!」

「知るか。俺から見て盗賊だったから討伐したんだ。文句言われる筋合いは無い」

「分かった。しかし、私にとっては護衛を失った。その責任を果たし、私の護衛をして貰うぞ」

「断る。そちらの都合など知らん。俺はただ襲い掛かった盗賊を討伐しただけだからな」

「貴様ー! 火矢ファイヤーアロー!」


 何の商人かは分からないが、この様な場所で人に攻撃魔法を放つ行為は、盗賊と同じ扱いに出来る犯罪だ。

 つまり……


「ギャ……」


 キサラの手刀が商人の胸を貫いた。

 商人の剥ぎ取りを済ますと、盗賊だった護衛の所に蹴って運び、焼却した。

 次に、商人の馬車の中身を一度全て「箱」に仕舞いリストを確認する。

 とりあえず、違法な物は無かった。

 空になった馬車を馬ごと俺達のテント近くに繋げると、キサラに洗浄クリーンを掛けて食事を再開した。


「全く。自慢のスープが冷めただろうが」


 そう言いつつも、雷属性魔法を応用して、調整してレンジみたいに中身を温めた。

 何故か、生活魔法は弄れなかった。


 あ、この雷属性魔法は俺の自慢のオリジナル魔法の1つで、名前は「雷煌裂破ライオット」にした。


「「「「「「「「「……」」」」」」」」」


 周りに居た、その他大勢がドン引きしていた。

 因みに、キサラばかりが動いているのはキサラが俺の「相棒・・」だからで、キサラの身嗜みを調えるのは俺の大切な義務だ。


 さて、夜番をしていると地球で言う所の午前2時頃に殺意を持つ者が8人現れた。


「ライ……だな?」

「そうだが」

「主の名誉を傷付けた貴様を殺す!」


 まあ、殺意が漏れている時点で2流以下だな。


「「「「「「「「死ね!」」」」」」」」

「キサラ、首狩りで」

「分かったのじゃ」

「「「「「「「「え!?」」」」」」」」


 キサラから漏れた僅かな魔力が銀色に光り銀閃が煌めく。


 ……はあ、面倒臭いが脅しておくか。


 8個、正確には16個の「もの」を「箱」に仕舞い、周りに結界と睡眠魔法を掛けてから、風属性魔法「飛翔」を使い街に戻ると、そのまま「飛翔」を維持して、領主館に忍び込み、持ち主である領主と夫人の寝室に全てを返却した。

 きちんと「丸い物」は、見え易い様に陳列した。

 サービスで、2人が目が覚めた時に周りを見ると目線が合う様にした。

 そして、野営場所に戻った。


 さて、ちょっとしたイベントが有ったが、交代で見張りをして一夜を過ごし、朝日と共に朝食の準備をする。

 当然、食堂レベルだ。


 食後の休憩が終わるとテント等を片付けて、俺達も売却予定の馬車に乗り出発した。


 勿論、御者は出来るからな。


 カッポカッポと、この際だから、馬車の速度で行く事にした俺達は、のんびりと移動していると、ゴブリンやウルフ系のモンスターの襲撃を受けたが、キサラが全て処理した。

 ウルフ系は、強さや種類を問わず毛皮が売れるから、峰打ちの要領でウルフの心臓を外側から破壊した。

 これなら、毛皮に傷は残らない。

 あ、勿論、血抜き等の処理はしているぞ。


 そして、次の停留予定のマロンクの街に到着した。

 途中の村はスルーした。

 先ずは馬車屋に行き、馬車と馬を売ると、合わせて大金貨3枚になった。

 次に泊まる宿屋を決めて部屋を取ると、ウルフ系の毛皮を売る為に冒険者ギルドに向かった。


 冒険者ギルドに入ると空いている受付嬢に向かう。


「ようこそ、マロンクの冒険者ギルドへ。今日はどの様な用件ですか?」

「先ずは、初めてこの街に来たのだが、注意事項は有るか?」

「特にこれと言った事は無いかと思います。」

「分かった。次に狩ったモンスターを売りたいのだが、少し量がある」

「畏まりました。では、冒険者カードの提示をお願いします」

「ああ」


 俺は、冒険者カードを受付嬢に見せる。


「……確認しました。Dランク冒険者のライ様ですね?」

「ああ」

「どの程度の量でしょうか?」

「ウルフ系が30匹だ」

「それでは、解体場に移動します。付いて来てください」

「分かった」


 解体場に狩ったウルフ系を全てマジックバッグに見せ掛けた鞄から出すと、周りは驚いていた。

 マジックバッグに見せ掛けるだけだから、ポーチだったり鞄だったりする。


「傷は無いがどうやって?」

「攻撃魔法の痕跡も無いぞ?」

「硬い板や壁を素手で強く叩くと、叩いていた手が痛いよな?」

「あ、ああ」

「それの強力なヤツを心臓に叩き込んだ」

「そ、そうか」

「査定が終わったら、呼び出すから受付嬢が見える所に居てくれ」

「分かった」


 受付嬢が見える所で待っていると……



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


「一方では」と言うと、夫人は泣き叫びトラウマとなり、領主はライの「意図」を理解して恐怖と共にライの抹殺を諦めました。


ライのオリジナル雷属性魔法「雷煌裂破ライオット」について

雷煌裂破ライオットは、接触型という条件がある為に実は殺傷力高いです。

レンジに生卵を入れて温める実験を見た事がありますか?

この雷煌裂破ライオットを、戦闘に使うと、直接触れた所が、レンジの生卵の「アレ」になります。


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