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ギルドマスター! この子供が……

まあ、居ますよね、こんな人。

 因みに、トーヤの21階層以降の設定は現実を理解し、他ダンジョンをある程度知っている俺やガイがサポートした。

 正直、24階層ぐらいから最下層の30階層までの鬼畜仕様に俺やガイも若干やり過ぎたと思うが、「これでトーヤの命は安全だ」と言うと、ウルカとサキが喜んでいた。

 後、トーヤの方にもラピス達の家と庭と遊び場を造って貰い、今はラピス達はそこで暮らしている。

 これで、DPダンジョンポイントを稼いで欲しい。

 今日や明日に俺のダンジョンを創る訳にはいかないからな。


 さて、俺は今、自分の領地の領主館の執務室で近辺の地図を見ている。

 ダンジョンを何処に設置するかだが……

 この領地とアークレイド公爵領のあいだにしようと思うが、かなり俺側の領地寄りにする事に決めた。

 都合良く、トーヤのダンジョンと方角が被っていないしな。

 それに、リアンベルさん達に必要の無い迷惑を掛ける訳にはいかないしな。

 まあ、かなり俺寄りと言っても隣接しているから公爵領から冒険者達が足を運んでも苦にならない筈だ。

 一応は、俺の領地から宿屋を幾つか誘致するつもりだしな。


 ……後、そうは言ってもトーヤのダンジョンを再構築した以上は、俺のダンジョンも早期に創造する必要は有るがな。

 とりあえず、最下層の最終防衛ラインから俺達の居住区エリア等は、かの地下大墳墓を参考にしよう。


「ライザック様」

「どうした?」

「あの件はどうなさいましたか?」

「……あ!」

「何か有ったのですか?」


 そう言えば、まだ代官に何も言って無い!


「あの件は大丈夫だ。丸く収めた」

「それは良かったです」

「まだ、俺は冒険者として過ごしたいから迷惑を掛けるがよろしく頼む」

「それが私の仕事ですから、お任せください」

「ああ、任せる」


 次に、街の地図を広げて、ローラ達の喫茶店を何処にするかを考えた。

 まあ、二転三転する引っ越しにローラ達には申し訳ないが我慢して貰おう。


「ライ様、この辺りは如何がですか?」

「そうだな。確かにこの辺りは良いかもしれないな、リン」


 リンが指した場所は、領主館の有る行政区から近くで、貴族街と商業エリアのあいだに有り、冒険者ギルドからは離れていた。


 当然、野郎共を客として呼ぶ気は無いから、野郎共の比率が高い冒険者ギルドから離れているのは良い事だ。


「商業ギルドに行くぞ」

「はい、ライ様」

「のじゃ」

「交渉なら任せて」

「なら、オレとディアナは冒険者ギルドに行って来る」

「ああ。頼む、ガイにディアナ」


 こうして、俺達は二手に別れて行動する事にしたのだが……


「あなたの様な子供が買える様な土地はありませんので、お引取りください」


 商業ギルドに入って受付嬢に説明したら、こんな台詞せりふが返ってきた。


「本気で言っているのか?」

「本気ですが。冷やかしなら早々に出て頂けませんか? 私達も子供の世話をする程、暇では無いので」

「ライ、凄いね」

「ライよ。受付嬢の言葉に、一周回って妾の怒りが消えたのじゃ」

「ライ様、いかがなさいますか?」

「この受付嬢では話にならんな。おい! 誰かギルドマスターを呼んでくれ」


 俺は周りに聞こえる様に言った。

 すると、俺達に対応していた受付嬢はワナワナと怒りに顔を赤くしていたが、何か有っては、と誰かがギルドマスターを呼んだみたいだ。


「私がギルドマスターだ。何が有ったか説明して欲しい」

「ギルドマスター! この子供が……」

「立場に溺れた傲慢な受付嬢は黙れ!」

「ひっ!」


 流石に、少々イラついていたからちょっと声を荒げてしまった。


「……別室で話を聞こう」


 俺達は別室に移動する事になった。


「……申し訳ありません!」

「商業ギルドの受付嬢はいつからあんなに立場が高くなったんだ?」


 別室に入ると直ぐに、俺は身分と立場を明かしたら、ギルドマスターの土下座から始まった。


「もう一度聞くが、商業ギルドの受付嬢はいつからあんなに立場が高くなった?」

「弁解の余地もございません!」

「来た以上は、金の有無を確認するまでを対応するのが仕事だと思うが?」

「その通りでございます!」

「あの受付嬢は再教育が必要だな」

「勿論です! 再教育いたします!」

「それならギルドマスターとしての対応は?」

「直ぐに連れて来ます!」


 そう言ってギルドマスターは、部屋から急いで出て行った。


「ライ様、やり過ぎでは?」

「全然。解雇させないだけ感謝して欲しいね」

「……確かにそうですね」


 軽くリン達と話していると、ギルドマスターが先程の受付嬢を連れて来た。


「ギルドマスター、痛いです!」

「黙れ!」

「ギルドマスター?」

「此方の方が誰か分かっているのか!」

「……え!?」

「此方の方は、ライザック=フォン=アークレイド様で、この街の正式な領主様でもある!」

「アークレイド女公爵様が領主様では?」

「違う! アークレイド女公爵様は、代行責任者でしかない!」

「つまり……」

「君が傲慢な態度で門前払いをしたのは、この街の領主様だ!」

「ひぃ!」


 まあ、領主にとっては何処に所属していようが、相手が貴族で無ければ、人1人の処分なんて簡単だもんな。


「ギルドマスター。一応は冒険者として来たから解雇しろとは言わないが、再教育をしっかりして欲しい」

「畏まりました! ……何をしている! 

 君も頭を下げんか!」

「も、申し訳ありませんでした!」

「その受付嬢は、もう用は無い」

「この後の処遇は追って報せるから、控室で待機していなさい」

「……はい」


 受付嬢が部屋から退室すると、改めて来た理由を話した。


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


因みに、あの受付嬢は、見習い受付嬢からのやり直しな上に、その頭の見習いが取れるのは、他の見習いよりも2倍期間が長いです。

しかも、ライが来るまでは、チーフへの昇格がほぼ内定していました。

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