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何か失礼な事を考えたかい?

何故、分かる!?

「魔石の買取り金の白金貨4枚と大金貨1枚と金貨8枚になります」


 冒険者ギルドで不要な魔石を売る為に受付嬢の所にお願いして1時間後に完了したみたいで、呼び出されて買い取りが終了した。

 中級辺りの等級だから早く終わったな。

 下級と上級はうちのジュセレ達が食べたからだ。


 お金が入った小袋をマジックバッグに仕舞い、レイ達の所に合流しようとするとテンプレが発生した。


「ちょっと待て」


 チンピラ風の冒険者4人が、ゆっくりとだが俺に近付いて来た。


「何だ?」

「あの魔石は、何処から盗んだ?」

「はあ? あの魔石は俺達がダンジョンモンスターを倒して手に入れた」

「だから嘘を付くな! 誰から盗んだ! だからオレ達が、その金を本来の持ち主に返してやる」

「はぁ~」

「ガキが……」

「俺は今、気分が良い。見逃してやるから消えるんだな」

「ガキが生意気言ってんじゃねぇ!」


 そう言ってチンピラ4人は腰の剣を抜いた。


「キサラ」

「のじゃ」

「がっ……」

「げふぅ……」

「ぎぃ……」

「ぐがぁ……」


 キサラが素早く俺の前に出て、1人目は左回し蹴りを右側頭部に入れ、2人目は鳩尾みぞおちに右前蹴りを入れ、3人目は左リバーブローで右肋骨を数本折り、4人目は右ストレートを顔面正面に放った。


 そして、皆で剥ぎ取りをして現金は洗浄クリーンした後にマジックバッグに仕舞い、武器等は受付嬢の所に行き全て売った。

 合計が銀貨9枚となった。

 さあ、帰ろうかと思っていたら、奥から別の熟練受付嬢オバサンが来た。


「何か失礼な事を考えたかい?」

「いいえ」


 だから、何故、読まれる!?


「まあ良いか。アークレイド公爵領からの連絡が来ているよ。内容は『直ぐ帰れ』だ。あんたら、何をしたんだい?」

「何もしていないが、帰る事にするよ」

「それが良いよ」


 そんな訳で、マドリブ達への伝言を熟練受付嬢オバサンにお願いして、宿屋で精算を済ませて、都市エピナルを出てアークレイド公爵領方面に10分程だが歩いて、周りに誰も居ない事を確認すると、転移扉ゲートで飛び、リアンベルさんの屋敷に向かった。


 屋敷に到着すると、直ぐにリアンベルさんが来て言った。


「ごめんね。でも緊急事態だから」

「何が、有ったの、お母様」

「私が預かっている貴方達の領地で、今、問題が発生しているのよ」

「リアンベルさん。どんな問題が?」

「とても強い魔王が現れたのよ!」

「「「「「え!?」」」」」

「その魔王は、今、何処に?」

「領地の衛兵と冒険者達を蹴散らした後、領地内の森に居るみたい」

「……分かった。行くよ」

「のじゃ」

「私も行くわ!」

「ワン!」

「私もです!」

「ニャー!」

「であります!」

「オレも行くぜ!」

「ピィー!(お兄ちゃんが行くなら私もー!)」

「アタイも行くよ!」

「コン!」


 その後、領地の地図を見せて貰ったが、森が領地の7割を占めていた。

 それでも、街の規模は伯爵位以上が治めるには充分な上に、近辺にはダンジョンも有るみたいだ。


 リアンベルさんが必要な書類を準備している間に、俺達はポーション等を買っていった。

 状況に因ってはポーションの方が有効な場合が有るからな。


 3時間後に両方の準備が済んだから、俺達は出発した。

 勿論、襲歩で!

 流石はAランクモンスターの黒帝馬ブラックスターだ。

 スピードは100Kmを超えているぞ。

 前世で、ある程度は慣れている俺とガイは平然としているが、レイ達は、何かに縋り付いているし、キサラも平静を装っているが、目が泳いでいた。

 ジュセレ達もレイ達に縋り付いている。


 後、副街道を走ったから対向馬車も無く、何度かゴブリンをいたが、到着したら洗浄クリーンを掛ければ問題無いだろう。


 普通の馬車なら1日掛かる距離を40分で到着した俺達は、レイ達の体調が戻ると、領主館に行った。


 門番にリアンベルさんの書類を見せて、10分後には、応接室で代官に事の顛末を聞いた。


 ……まあ、簡単に言えば「殴り込み」だな。


 何処から来たのかは分からないが、突如現れて「強ぇ奴を出せ!」とか言い、最初は衛兵の新人とかが対処しようとしたが蹴散らされ、次は、その新人の教育係が、次は、その先輩が、となり結果、衛兵全てが蹴散らされた。

 次は、冒険者が出たが、領地唯一のBランク冒険者パーティーが蹴散らされた所で、その魔王は森の方に行ったらしい。

 そんで、森に行く間際まぎわに魔王は言った。


「1週間待つ。そのあいだに、われが納得する強者を連れて来い! もし来なかった場合や弱い奴だったら、この街を破壊する!」


 ……と、言われたみたいだ。


 その結果、俺達が呼び出された訳だ。

 領地を預かる代官も何もしていない訳ではなく。

 魔王の外見や戦い方を蹴散らされた衛兵や冒険者達から聞いていたみたいで、その結果内容を書いた報告書を俺達は読んだ。

 魔王の外見は、貴少種の竜人族に見えて、戦い方は獣人族に似ていたらしい。

 多分、そのまんまだろうな。

 竜人族の最強が、そのまま魔王になった、という事だろう。


 とりあえずは、最初は「話し合い」をする事にして、俺達は森の中へと移動を開始した。


 森の奥へと移動し、少し開けた場所に出ると、代官から聞いた外見の竜人族が居た。


「良くぞ来たな。我こそが、最強の龍王が三男『ラグナ』だ!」

「ラグナお兄様!?」

「ラピスではないか!? 少し見掛けないと思っていたら、こんな所に出掛けていたのか!」

「はい。末弟のフィブの所為せいで此方に来たのですが、良い友人が出来て遊んでおりました。」

「そうかそうか」

「ラピス、誰? 一応は兄妹きょうだいなのは分かったけど、それ以外を教えてくれないか?」


 とりあえず、蹴散らされた衛兵や冒険者達は全員が生きているから力加減は出来るだろうが、それ以外は知らないから確かめないとな。


「はいであります。お兄様は私達、兄姉弟妹きょうだいの中の次男で、良く可愛がって貰っていたであります」

「フィブが慌てており、ラピスが中々帰って来ないから、挙動不審なフィブに問い詰めたら、この世界に落としたと言うから探しに来たのだ」

「そうですか」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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