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お断りします

病死は怖い……

「貴様。アーサー如きに勝ったからと良い気になるなよ!」


 ……いや、な。

 在野とか裏側に潜む真の強者は幾らでも居るだろうが、王国の表側の最強はアーサー殿下だからな。

 だから、幾ら第3王子だからと言っても、アーサー殿下を「如き」扱いは愚者発言だぞ。


「……という訳で、ボクはとうとく偉大な存在であるのだ」


 ちょっと思考している間に、馬鹿王子は頭がお花畑な演説をしていたみたいだった。


「ん?」


 何か、レイを見ていて面倒臭くなる予感が……


「おい、そこの女! ボクの女にしてやるからこっちに来い!」

「「「「「はあ!?」」」」」


 ……やっぱりな。因みに1アウトな。


「お断りします」

「貴様~! 第3王子であるボクが、寛大さと慈悲を持って声を掛けたのだぞ? 感動に打ち震え、ボクにひざまつき、ボクの靴に接吻すべき所だろうが!」

「何度も言いますが、お断りします」

「もういい! 無理矢理にでも連れて行く!

 誰か居ないか!」


 ……2アウトな。


 馬鹿王子が、そう言うと付き人らしき野郎2人がレイに近付き腕を掴もうとした所で俺が前に出た。


「止めて貰おうか。彼女は俺の婚約者だ」

「そんな事は関係無い! 何よりも王子であるボクに逆らうつもりか?」

「当たり前だ。誰が大切にしている婚約者を他の者に渡す必要が有る?」

「貴様、不敬罪だ!」


 因みに、リアンベルさんは疲れ切った顔をしていたし、エリザベス王太子妃は、顔色が青くなっていた。

 まあ、王族から強盗犯が出たからなぁ。


「リアンベルさんにエリザベス王太子妃様、レイの名誉を守る為に、飲み過ぎて気分が優れないアレクシース王子を別室にお連れしたいのでよろしいでしょうか?」

「ライは優しいわね」

「ありがとう、ライザック君。……、彼をお願いするわね」

「承知しました」

「何を先程から言っている? 不敬罪で死にたく無かったら、その女を寄越せ!」

「また、禁句を……」


 3アウトだな。

 エリザベス王太子妃、ご愁傷さまです。


「黙れ」


 貴族用の手袋を外して、「箱」から使い捨て用の手袋を着けて神速の腹パンを入れた。


「ぐぶぼぉ……」

「大変だ! アレクシース王子が吐かれた。

 急いで運ばないと……」


 ちょっと、演技過多で大きな声で言った後、王太子妃と同じ方法で馬鹿を連行した。

 因みに、付き人の野郎2人は、会場の警備員に連行された。


 ……俺とレイとリアンベルさんと国王と宰相と王太子とエリザベス王太子妃との密談で、馬鹿王子の奴隷法の強盗罪は無かった事にされたが、何故か、馬鹿王子の個人の総資産と同額の白金貨が300枚が俺の財布に入っていて、馬鹿王子は急病に罹り治療虚しく「病死・・」したらしい。 


 10日後、俺達は王都を出て旅を始めていた。


「ライ。次は何処に行く?」

「そうだなぁ……西に行くか?」

「賛成なのじゃ」

「賛成よ、ライ」

「ワン!」

「賛成です、ライ様」

「ニャー」

「賛成であります」

「賛成だ」

「ピィー!(賛成ー!)」


 皆の合意を得た事で、俺達は西に向かう事にしたのだが、やっぱり面倒臭いイベントが有るだろうなぁ。



 ……3日後に、王都を出て西に向かい最初に辿り着いた都市の「エピナル」に到着した。


 先ずは、何時もの様に到着10分前辺りで、黒帝馬ブラックスターを返還して馬車を仕舞った後、徒歩で入り、宿屋を探す。


「良い宿屋が有ったな、ライ」

「ああ、ガイ」

「ピィー(良かったね、お兄ちゃん)」

「次は冒険者ギルドなのじゃ」


 まあ、時間が半端だから様子見で終わるけど、運が良ければ何か有るだろうが、テンプレぐらいしか残ってないかもしれないな。


 入るとやっぱり冒険者達からの一斉に視線が刺さるが、直ぐに終わる。


 空いている受付嬢に注意事項や近辺のモンスターの状態を聞いた。

 どうやら、近くにダンジョンが有るみたいだ。

 次に冒険者同志の喧嘩に付いて聞いたが特に変化は無く、先に武器を抜く等の敵対行為をした方に責任が有るとの事だ。


「ちょっと待ちな」


 俺達は、冒険者ギルドを出ようとしたら声を掛けられた。

 因みに、レイの奴隷紋は外から見える様にしてあるから、「分からなかった」が使えない。


「エピナルに来たのは初めてか?」

「ああ」

「だったら、色々と教えてやる」


 あれ?

 テンプレじゃないのか?

 周りも……


「また、マドリブのお節介だ」

「そうだな。あれ程の悪党面なのに、中身が善人でお人好しだから笑えるよな」

「よく『騙される方が悪い』と言われるが、あれ程騙し甲斐のある悪党面はないよな」

「お前ら、聞こえているぞ!」


 どうやら、外見の悪党面とは裏腹に、中身は善人みたいだな。


「それなら頼む。俺達は今日、この都市に来たばかりで全く知らないんだ」

「それなら早速だが、この都市エピナルの案内をしたいが良いか?」

「ああ、頼む」


 レイ達も頷いている。


 その後……


「美味いな! こんな高い所のメシなんて初めて食べたぞ!」

「どんどん食べてくれ。俺の奢りだ」


 ……結果は、ちょっと高級な夕飯を奢っている事で察して欲しい。


 正直、不安だったが、案内された様々な店は全て一級品を取り扱っていて、つい、色々と買ってしまった。

 それはレイ達も同じで、服やアクセサリー等も買っていった。


 マドリブにメシを奢った後、マドリブとは別れ、俺達は宿屋に帰る。


 翌日、冒険者ギルドに行くと、残念ながらマドリブは居なかった。

 そして、張り出された依頼を見るが、既に美味しい依頼は無かった為に、普通に近辺の森に行く事にしたのだが、此処でテンプレが発生した!


「きゃあああーーー!」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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