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オレを仲間に入れてくれ

ジュセレの新キャラです。

 出入り口の陰から黒い手が伸び、黒い短剣をサナの胸に深く刺した。


「サナ!」

「死ぬ!」

雷撃弾ライトニングバレット30連!」

「ぎっ……」


 あ、6人目か!

 俺は飛び出した6人目に雷撃弾ライトニングバレット30発を全て撃ち込む。


「サナ。サナ!」

「退け! 解毒魔法キュアポイズン! 完全回復パーフェクトヒール!」

「サナ? サナー!」


 顔色が戻らない……即効性の猛毒か!


「ちぃ! 鎮魂聖域シール・オブ・スピリットサンクチュアリ!」


 ……脈も無い。……後は、アレしかないな。


「どういう事だよ! 今のは解毒魔法と回復魔法だろ? 何故、サナは回復しないんだ!」

「あの短剣に即効性の猛毒が仕込まれていたみたいだ」

「そんな……!? それじゃあ、サナは!」

「まだ、完全な終わりじゃない」

「本当か!?」

「ああ。しかし、外道と言える方法だし、どんな形であれ、生きて欲しいか?」

「当たり前だ!」

「成功する可能性も極僅かだ」

「それでもだ!」

「後悔する事になるぞ」

「構わない!」

「……分かった」


 俺は、リンの時に使った紙を渡す。


「コレは?」

「その紙に書かれた言葉を全て覚えろ。」

「全て!」

「ああ。一字一句間違えるな。一字間違うだけで、サナは、助からないと思え」

「わ、分かった」

「俺が合図を送ったら、紙の内容を全身全霊を掛けて唱えろ」

「分かった!」


 そして、俺はガイを小部屋の中央に立たせ、サナを同じく小部屋の中央に置いた後、精神集中を始めた。


 18分後


 小部屋には魔法陣が浮かび、俺は魔法を放つ。


「……輪廻転生リィンカーネイション


 そして、合図をガイに送る。


「我はう。新生の恐怖の鎖を絶ち切り、悲嘆の殻を破り、再生の痛みを受け入れ、差し伸べられた手を取る勇気をなんじに願う。信念を胸に、我は汝に誓う。召喚! 我が同胞はらからよ!」


 魔法陣が、赤色と黄色と銀色の3色が激しく輝き積層型に魔法陣が浮かび、再び1つの魔法陣になると、朱い光りを放つ。


 落ち着くと、そこには朱色の身体に銀色の飾り意匠の模様に見える羽根を持つ小鳥がガイの肩に留まっていた。


「何が起こったんだ?」

「ライ、まさか……」

「ああ。サナをジュセレとして転生させた」

「……ライ様、本当ですか?」


 レイとリンは、俺がやった事の重大性を理解したからこそ、成功した事に驚愕している。


「ピィ!(お兄ちゃん!)」

「……サナ、なのか?」

「ピィ!(そうだよ!)」

「……そんな!?」

「言った筈だ。外道だと。後悔すると」

「……」

「どうする?」

「ありがとう!」

「!」

「どんな姿でも、これでサナは生きていける」

「本当に、そう思っているのか?」

「ああ! どうせ異世界転生が実在するんだ」

「……! ちょっと待て!」

「どうした?」

「今、なんて言った?」

「……異世界転生」


 俺は、ガイを一緒に小部屋の隅に移動すると日本語で内緒話を始めた。


『日本人か?』

『お前もか!』

『ああ。とりあえず、異世界転生とかは秘密にしておけ』

『わ、分かった』


 そして、俺とガイは、レイ達の方に戻ると、説明を始めた。


「とりあえず、その小鳥は、お前が死ぬまで一緒に居てくれるパートナーみたいな存在だ。

 まあ、主従関係ではあるがな。

 だけど、お前達にとっては兄妹だから、それ程には変わる訳じゃないがな」

「だから、名前を付けてあげて」

「それなら、名前は『サナ』だ!」

「ピィー!(ありがとう、お兄ちゃん!)」


 この後、ガイにジュセレとは何かを教えた。


「それで、これからどうする?」

「……頼みが有る!」

「何だ?」

「オレを仲間に入れてくれ!」

「どうしてだ?」

「……恐らく村はもう駄目だろう。そうなると、オレはサナと2人だけになる。両親からは親戚が何処に居るかは聞かされていない。

 だから、オレだけで村以外の生きるすべを持たないといけない。しかし、オレには、その生きる為の知識や物が無い」

「そこで、俺達の仲間に入り、少なくとも村以外で生きる為の知識や物を手に入れたい、という訳だな?」

「そうだ」


 俺はレイ達を連れて小部屋の隅に移動して話し合う事にした。


「キサラはどう思う?」

「ライが決めたのなら妾は構わないのじゃ」

「レイは、どう思う?」

「ジュセレがいるから放置はダメ」

「リンは?」

「短い時間ですが、人格は悪くないかと思えますので、仲間に入れても良いかと思います」

「ラピスは?」

「ライ殿が決めたなら、良いであります」


 ありがとう、皆。


「……分かった。仲間に入れても良いか?」

「ライが決めたのなら良いのじゃ」

「ライが決めたなら良いよ」

「キサラやレイと同じ意見です、ライ様」

「賛成であります」

「ありがとう」


 俺は、ガイに言った。


「ようこそ。俺達、冒険者パーティーの『星屑スターダストアイズ』へ」


 この後、ガイに自己紹介をした。

 やっぱり、キサラがジュセレだと聞いた時は驚いていたし、勿論、ラピスの正体にも驚いていた。


 とりあえず、サナに魔石をあげたら、見事に全部食べた。

 そして、モブ転生かもしれないが、転生特典はきちんと有ったみたいで、覚醒して前世の記憶が蘇ってからは魔力操作や魔力制御をしていて、魔力量もそれなりに有り、特に農民だったからか土属性魔法が得意みたいだ。

 後、前世の最新の趣味が刀鍛冶だったからか火属性魔法も得意らしい。


 実戦で試してみたら、普通のCランク冒険者並みの出来栄えだった。

 これなら、基礎を学べば即戦力にもなれるし、身体がデカいし頑強みたいだから、しばらくはラピスとガイで壁役タンクをやって貰おう。


 あれから数時間をガイのレベリングに費やし、そこそこの実力を付けれた所で帰る事にした。

 帰って最初に、リアンベルさんにガイの村の事を報告した後、我が家に帰った。


「このチーレム野郎が!」

「褒めるな」

「褒めてねぇ!」


 我が家の、侍女喫茶店を知ったガイの第一声が先程の台詞だ。


 ガイをローラ達に紹介した後は、ガイの部屋の用意を頼むと、武器屋に防具屋に廻りガイの装備を揃えた。


 その後は、夕食に風呂にと普通に消化した。

 因みに、ガイとサナには小浴場でお願いしたのは、ローラ達が混浴を止めてくれないからだと、ガイに説明すると「腎虚で死ね」と言われたよ。

 その夜は、ガイとたっぷりと話し合いをした。


 翌日は、ガイ達の村に行き状況を確認して村の財産を全て回収している間に、ガイ達は荷物整理をして貰っている。


「待たせたな」

「もう良いのか?」

「農村の一家族の私物なんて大した量じゃないからな、直ぐに終わったよ」

「そうか」


 この後、再びダンジョンに行き、ガイのレベリングをして帰るを数日間ローテーションした。


「ローラ」

「はい、ライ様」

「明日から10日程、行ってくるから」

「畏まりました」


 これで、連絡は終わりだな。


「ライ、何処に行くんだ?」

「良い所だ」


 転移扉ゲートで行ったのは、リザラルトのダンジョンだ。

 正確には、近辺の森だ。


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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