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懐かしいわね

奴隷だから出来る攻めですね。

 翌日、グラッセ嬢や、レミンハス子爵達に別れの挨拶を済ますと町を出て、ある程度進むと、黒帝馬ブラックスターを召喚して馬車を出して繋げて馬車に乗り込み移動を再開した。


「ねえ、ライ」

「何、レイ」

「仲間をどうする?」

「どうする、とは?」

「普通に冒険者ギルドとかで募集するのか、奴隷から探すのか?」

「冒険者ギルドで募集は無いな」

「まあ、そうだよね」

「かと言って奴隷から探すのも難しいな」

「そうですね、ライ様」


 馬車はラピスが形だけ御者席に座っている。


「早い方が良いが、急ぐ事も無いだろ?」

「そうね。分かったわ」

「ワン!」

「分かりました、ライ様」

「ニャー!」

「分かったであります」


 ラピスが居る御者席と馬車の前方には出入り口が有るから、開けておけば普通にラピスも馬車の中での会話に参加出来る。


「因みに、どんなタイプが良いかな?」

「可能なら、壁役タンク型が良いな」

「であります!?」

「ラピスだと、たまに受け止めるだけで、突っ込んだモンスターを潰してしまうだろ?」

「……そうであります」

「だから、壁役タンク型が入れば、ラピスには遊撃に入って欲しいと考えている」

「ラピスは、ライ殿達から捨てられないのでありますか?」

「捨てる訳ないだろ」

「良かったであります」


 ラピスは、本当に受け止めるだけしかしていないからな。

 技術的な事は一切修得していないから、向こうの方が壁に正面衝突したみたいに潰れんだよ。


 だから、ラピスには最終的には転スラの暴風竜ヴ○ルドラみたいな立場になって貰い引き籠もって貰おうと考えている。

 いや、本当に最終的には、だぞ。



 ……アークレイド公爵領に帰った俺達は、リアンベルさんに到着の挨拶をした後、自宅に帰り5日程ゆっくりした。


 この5日間は特にイベントと言える様な事は無かったが、俺の風呂での固定メンバーが1人増えた。


 ……言うまでもなく、レイだ。


 まあ、前世では動画の向こうで見る水着で多少の耐性が有るが何故なんだ?

 しかも本人は毎回、顔どころか耳まで真っ赤になりながらも一緒に入ってくるが、そこまで恥ずかしいのなら無理するなと言ったら、涙溜め上目遣いで「私とは嫌なの?」と言われて、思わず「嫌じゃない!」と答えたら決定事項になった。


 一応、入浴用の浴衣を着てくるから良いけど、俺の心臓には悪いんだよなぁ。


 そんな中、一緒に入ったローラが「左右は塞がれましたが、まだ3番目がありますわ!」と言っているけど、意味が分からない。

 聞いても、誰も教えてくれないし。


 まあ、この5日間に有った事はそれぐらいで、他は特に無かった。



 さて、5日間の休養でリフレッシュした俺達は、冒険者ギルドに行ってみたが、特に良い依頼が無かったから、久しぶりにアークレイド公爵領のダンジョンに行く事にした。


「懐かしいわね」

「そうだよな。学園に入る前からだから、約4年前ぐらいか」

「今思えば、あの頃はライは私に合わせてくれていたんだよね?」

「当たり前だろ。大切なレイを傷付ける訳にはいかなかったからな」


 俺がこう言うと、レイは真っ赤になった。


「……ライの馬鹿!」

「何故、そうなる?」

「秘密!」



 ダンジョンに突入した俺達は、リザラルトのダンジョン同様に、周りには全速力に見えるが、俺達にとっての駆け足で次々に下の階層を突破していき、4階層で何故か、違和感を感じてサーチ系を行った。

 すると、ゲームみたいに頭の中にマップが展開されて、黄色のマーク2つが点滅していた。

 しかも、その近くを赤いマークが6個点滅している。


 ……コレって、多分だが「黄色」が中立で、「赤色」が敵性だよな?

 実際、レイ達は「青色」で表示されているから、間違い無いだろう。


「皆」

「何、ライ」

「ちょっと気になる事がある」

「分かったわ。それでどうするの?」

「少し説明しにくいから慎重に移動する」

「分かったわ」

「分かりました、ライ様」

「分かったであります」

「ワン」

「ニャー」


 慎重に移動して、見える所まで近付くと黄色のマークの2人は殺されそうになっていた。

 しかも、黄色のマークの2人の内、1人はまだ幼い少女だった。


「……目撃者には死を」

「……死ね」

「嫌だ! 死にたくない!」

「……お兄ちゃん!」


 赤色マークの5人はギルティ!


雷撃弾ライトニングバレット二十連!」


「「「「「がっ……」」」」」


 俺は雷撃弾ライトニングバレットを赤色マーク5人の両肩と両膝に撃ち込む。


「え!?」

「……お兄ちゃん?」

「無事か?」

「あんたが助けてくれたのか?」

「そうだ。だが、少し待っててくれ」

「あ、ああ。分かった」


 俺達は、赤色マーク5人を拘束して、レイとリンに目線を送る。


「分かったわ、ライ」

「分かりました、ライ様」


 俺の目線の意味を察したレイとリンは動いた。


「ちょっと貴方達2人は、向こうに移動しましょうか?」

「わ、分かった」

「う、うん」


 正に、以心伝心だな。

 俺以外が、向こうに行った事を確認して黒ローブを着た男達に向きを変え、話し掛けた。


「さて、貴様らの身分や立場や黒幕を教えて貰おうか」

「ふん。好きにしろ」

「じゃあ、遠慮なく」


 17分後


「どうだった、ライ」

「……金で雇われただけの下っ端だった。」

「そう……」


 因みに、外部から入った生物は、ダンジョンで死ぬとダンジョンに吸収されるから後始末が楽だ。


「助けてくれてありがとう!」

「ありがとう」

「まあ、気にするな……と言っても無理か。

 それなら、お礼とかは後廻しにして、何が有った?」

「実は……」


 内容はこうだった。

 この2人の名前は、兄が「ガイ」で妹が「サナ」で、両親は盗賊に殺されて兄妹2人で頑張っていたら、昨日の夕方頃に、先程の黒ローブの連中20人くらいが村に現れて、次々に村人が老若男女関係なく拉致られていき、この2人は村から脱走したらしい。

 山に詳しガイが何とか振り切ろうとしたが、少しずつ距離が縮まり、そんな時に見えたのが、このダンジョンで、2人はダンジョンに逃げ込んだみたいだ。


 ……まあ、結局は暗殺間際だったけどな。


「お兄ちゃん、早く村に帰ろう」


 サナが、緊張に耐えられなくなったのか、ダンジョンによく有る行き止まりの小部屋から出ようとして出入り口に近付く。


「あ……」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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