疲れたー!
主人公には、女難の相が有るかも?
悪夢の魔皇が話した内容は……
俺達が強くなる為の方法と、俺達が知らない魔王の階級だった。
先ず、俺達が強くなる方法は、2つ有る。
1つは、これまで通りにモンスターを倒して経験値を稼ぐ方法。
もう1つは、魔王や精霊達から貰う「結晶」を受け入れる方法。
そして、理想は勿論、両方する事だ。
この2つの方法を繰り返す事で、種族に関係なく限界突破が発生して、存在の「格」が上がるらしい。
この「格」が上がると、それだけで桁違いの強さになるみたいだ。
どれくらい強くなるかと言うと、今まで全力を出しても全く勝てなかった相手が、片手間で倒せる雑魚になるらしい。
そして、この「格」は、魔王という存在にも適用されて、限界突破した魔王を「覚醒魔王」となる。
先ず、魔王と喚ばれる存在は、どの種族にも当て嵌まる。
そして、種族の限界を突破した存在が「魔王」となり、最低限、その種族の「王」となる。
更に、魔王から、それ以上の限界突破を果たした魔王が「覚醒魔王」と為る。
……なる程。
可笑しいと思ったんだ。
神話や伝説や、伝記物語に出る魔王の強さに落差が有ったのはこれが原因か!
神話では、1人の勇者が激闘の末に魔王を倒したという内容や、王国の騎士が拐われた王女を救う為に魔王に挑み、見事に魔王を倒して王女を救う伝記物語があった。
悪夢の魔皇が言った。
数を揃えれば勝てる可能性が有るのが魔王で、実績を積み重ねた真の勇者や英雄でないと勝てないのが覚醒魔王……だと。
そして、魔王には、もう一段上が有った。
それが「神代魔王」だ!
「勿論、私は『神代魔王』よ」
この名前の意味は、「神に代わり地上を支配する魔の王」だ。
その強さは、上位の覚醒魔王が全身全霊の全力全開で自身の命を捨てても、カスリ傷1つ付けるのがやっとの強さらしい。
因みに、この「神代魔王」は、この世界に何人か居るらしい。
……無茶苦茶だ!
最後に、悪夢の魔皇は、赤と金の光り輝く水晶らしき物を俺に渡した。
「こ、これは『結晶』か!」
「正確には『煌魔結晶』と言うのよ。序でに言えば、この結晶を『煌魔結晶』に出来るのは『覚醒魔王』からよ。
さあ、私の煌魔結晶を受け入れなさい!」
これ、受け入れないと殺されるだろうな。
……仕方無い、か。
俺は、悪夢の魔皇の煌魔結晶を受け入れた。
受け入れた瞬間、全身から凄まじい力が身体中を駆け巡っている。
そして……
「う……」
額のキズの所が熱くて痛い!
「ぐ、がぁああぁあああーーー!」
「ライ!」
「ライ樣!」
「ライ殿!」
「ワン!」
「ニャー!」
熱くて痛みが続いたが、次第に収まると額に違和感が有ったから確かめると……
「ライ!?」
「ライ樣!?」
「ライ殿、額に黄金に輝く『角』が生えているであります」
「おめでとう。封印が解けたみたいね」
「どういう事だ?」
「君は人族では無い、という事よ」
……何!?
「先程、じっくり視たら違和感が有ってね。
私の煌魔結晶を受け入れたら、と思っていたけど、正解だったみたいね」
「俺は、何の種族だ?」
「……教えない」
「おい!」
「此処で教えたら面白く無いじゃない。だから、教えない」
「……そうか」
「楽しめたから、私は帰るわ」
「そうか」
「貴方達なら、私の城に来ても歓迎するわ。勿論、来れたら、だけどね」
「分かった。その時は、全員で行くからご馳走を用意してくれ」
「あは! 良いわよ。その時は、最高のご馳走を用意してあげるわ」
「楽しみにしているよ」
「それと、貴方の名前は?」
「ライだ」
「そう、ライね。ライには許してあげるわ。
今後は、私を『シャナル』と呼びなさい」
「あ、ああ。分かった、しゃ、シャナル」
「……よろしい! じゃあ、またね」
「ああ、またな」
そして、絶対の支配者たる悪夢の魔皇は、……消えた。
……疲れたー。
この後、先ず、変異種のオーガを仕舞い、これからの行動目標をレイ達と話し合いをした結果、もう1人仲間を増やして、強さを求める事になった。
理由は、覚醒魔王等が遊びでも、俺達に取っては命懸けになる可能性が有るからだ。
……絶対に、今後は覚醒魔王に絡まれる!
レイ達との話し合いが終わると、レミンハスに戻り冒険者ギルドに行き、依頼完了の手続きを済ませ、討伐報酬を貰い赤いオーガの皮と牙と魔石以外を売り、レミンハス子爵が居る領主館に行き報告をした。
そして、また宿泊を勧められ言葉に甘える事にしたのだが、此処でテンプレが発生した。
レイ達は、グラッセ嬢のお茶会に誘われ居ない。
そんな時に、レミンハス子爵が来て、「風呂に行かないか?」と誘われ行く事にした。
そして……
「ライよ、先に上がるぞ」
「ああ。俺はもう少し入っていく」
「分かった」
何故か、その時、レミンハス子爵は黒く笑ったのだが、理由は直ぐに分かった。
レミンハス子爵が出て8分後に、風呂の脱衣所から知っている声が複数聞こえた。
……って言うか、声の主はレイにリンにラピスにグラッセ嬢に、侍女と狩人の二足の草鞋の「イール」だ!
……詳細は省くが、俺はレイとリンから風呂場で正座説教を食らい、俺の記憶にはグラッセ嬢とイールの裸体が記録され、右手にはグラッセ嬢のメロンを揉んだ感触と、左手には侍女イールの桃を揉んだ感触が残っている。
……勿論、事故でだ!
当然だが、レミンハス子爵に苦情に行ったが、返った言葉が「金や地位が要らないのなら、『女』しか無かろう。まあ、何らかの事故で触れるぐらいまでなら許す」と言われたよ。
……はあ。
本日2回目の「疲れたー!」だ。
翌日、俺達は帰る事にした。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。
過去に、この世界に転生した「とある少年」が、彼女を見た途端に、「シャナ!?」と言ってしまい。
彼女の質問に答えていたら、「その名前、気に入ったわ!」となり、それ以降は「シャナル=ペサディーラ」と名乗る様になりました。
それより以前は「ペサディーラ」でした。
とある少年談
「流石に、そのままの名前はヤバいと思って土下座をして何度もお願いして、何とか一字加える事に成功しました!」




