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アホだー!

情報と結果が違う!

 勿論、喫茶店の最初のお客様は、リアンベルさん家族とサラだ。


 次に、店舗兼実家は伯爵級だから、マジで広くて維持管理が大変な為に、アークレイド公爵家の執事をしているナハラの次女「ラミラ」が、俺達の家の維持管理をするメイド長に就任した。

 ただ、頭だけじゃ駄目で、手足となるメイドが必要となり、イシュトリアの王都の奴隷館リリーに行った。

 あそこなら、高品質なメイド教育を受けた奴隷が居る筈だ!


「おや。何処かの侯爵の所為せいでイシュトリアから追い出されたライ様ではありませんか。

 今日はどうされました?」

「結論から言うと、メイドが欲しい」

「何故ですか?」


 俺は夫婦に説明した。


「なる程、分かりました。神に導かれたみたいに、今、メイドが出来る教育済みの奴隷が居ますよ」


 メイド長になったラミラの話では、メイドは最低限7人は必要らしい。

 そして、用意して貰った奴隷は10人だ。

 最低限7人と言われていたから、10人全員を買った。

 購入額は、合計で白金貨27枚。


「またのお越しを、お待ちしております」


 奴隷館リリーを出た俺達は、必要な命令を奴隷達に出した後、転移した。


 下働きは、アークレイド公爵領の孤児院やスラム街の女の子を雇った。

 俺は別に生粋の貴族じゃないからな。

 下働きまで、身元がしっかりした商家の娘とかを雇う必要は無い。

 勿論、病気や怪我は癒した。


 次に、厨房関係だが、これも料理長は、アークレイド公爵家の料理長の次男に来て貰い、料理長補佐をアークレイド公爵領の奴隷商から料理が出来る女奴隷を3人買った。

 まあ、喫茶店の調理担当が居るけど、プライベートまで働かせるのもなぁ。

 それで、実は、この3人の奴隷には密命を与えている。

 料理長が奴隷達に対して、色欲に走り出したら俺かレイに密告しろ、と。


 勿論、メイド長のラミラやメイドに下働きや他の奴隷達にも、シルクスパイダーの糸を使った作業服を1人3着渡している。

 これで、衣食住は揃ったな。


 さぁて、冒険の計画を立てるか。

 先ずは、情報収集を兼ねて、冒険者ギルドに行ってみるか。


「お! いい女を連れているな、寄越せ!」


 ……何か、逆に落ち着くな。


「欲しければ、白金貨を千枚用意するんだな」

「ふ、巫山戯るな!」


 ち、武器を抜いてないか。


「キサラ」

「のじゃ」

「ぎ、がぁ、ぐはぁ……」


 左回し蹴りで奴の右肘を破壊して、右回し蹴りで奴の左側頭部にダメージを与え、左前蹴りを奴の鳩尾みぞおちに入れて、奴が沈んだ所を装備品や所持金を没収すると、買い取りのカウンターに行き、要らない装備品等を売る。

 ……因みに、銀貨1枚だった。


 順番が来て、受付嬢に聞く。


「何か、変わった事とか有る?」

「そうですね~、北の森でサイクロプスを見たという報告があります」

「そのサイクロプスで、依頼とか出ている?」

「いいえ。まだサイクロプスを発見した、という報告だけですので」

「分かった」


 俺達は、冒険者ギルドを出るとレイに言った。


「サイクロプス狩りをするか?」

「うん。行こう!」

「リンは……」

「異存はありません」

「良し、じゃ……」

「ラピスには?」

「ラピスはどうだ?」

「ラピスは賛成」

「分かった」


 俺達は、北の森に行く事にした。


 馬車で北の街道を北上し、2時間程で到着する通称「北の森」に到着した俺達は、黒帝馬ブラックスターを返還して馬車を仕舞い、狩りを始めた。


 途中でエンカウントするウルフ系やボア系を狩りながら進むと、争う声が聞こえた。

 注意しながら行くと……


「オレ達の獲物だ!」

「馬鹿言わないで! 私の獲物よ!」


 獲物の権利の取り合いか?


「もう良い! 死ね!」

「きゃあああーーー……」

「じゃあな」

「う……」


 ヤバい!

 急いで向かうと……


「う、うわあああーーー……」


 木々が折れる音の後に、男の叫び声が響いた。


 ……現場を慎重に岩陰から見ると、倒れて肩から血を流す女性と、両手両足が変な方向に曲がって倒れている男と、ボアを食べているサイクロプスが居た。


「!?」


 ……嘘だろ。

 俺は、気配察知や魔力探知を切って無いぞ!


「レイ、リンは?」

「ライ、無かったわ」

「ライ様、私もです」

「万が一を避ける為に、全力で一瞬で狩る」

「分かったのじゃ」

「分かったわ」

「分かりました」

「キサラ、隙を作る」

「分かったのじゃ」


 俺達は、気配を消して移動する。


 そして……


水球ウォーターボール、裂!」


 サイクロプスの頭上に第1位階魔法の水球ウォーターボールを放ち、破裂させる。

 すると、サイクロプスは1つしか無い目を破裂した水球ウォーターボールに視線を向ける。


「キサラ!」

「のじゃ……銀閃!」

「……え!?」


 俺が作った隙で、キサラが銀閃で首を斬ろうとして……

 スパッと斬った。


 ……沈黙するサイクロプス。


「倒せたな?」

「倒せたのじゃ」

「倒せたわね?」

「倒せましたね?」

「倒せたー!」


 とりあえず、サイクロプスは「箱」に仕舞い、先に女性の方を治療した。


「……ありがとう。助かったわ」

「1人か?」

「え、ええ。それと怪我の治療してくれてありがとう。お礼がしたいわ」

「お礼の内容は後で聞くとして、2人のあいだに何が有った?」

「それがね……」


 話の内容は、女性が歩いていると、傷付いたボアが走って来たから始末したら、男が直ぐに来て「オレの獲物だ」と、言って来たらしい。

 そして、お互いに主張して、男が握っていた剣で肩を斬られた、という訳だ。


 因みに、この様な場合は、基本は逃げられた方が権利を失い、仕留めた方が権利を得る。


「アホだな」

「アホなのじゃ」

「アホよね」

「アホですね」

「アホだー!」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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