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俺は、依頼を受けた。

きちんと知っていれば……

 帰りは同じ方法で帰って、とりあえず1週間はゆっくりした。

 まあ、往復時間の計算が合わないと、ローラが頭を抱えていたから転移扉ゲートを教えると、一気にスンとした顔をローラがした。

 これも、相手が奴隷だから言える。


 そして、久しぶりに冒険者ギルドに行くと、冒険者に絡まれた。


「ガキ、良い女を侍らしているじゃねえか!」

「誰だ?」

「オレ様の事も知らないとはな。このオレ様がガレフ大盗賊団を壊滅させた男よ!」


 ……なんか、可哀想に思える。


 選りにも選って、そのホラを吹くなんて同情と憐憫れんびんで、目から水が零れそうだ。

 ほら、周りの冒険者達も可哀想な子でも見ているみたいな目になっている。


「……なんだ?」

「お前、馬鹿か! ガレフ大盗賊団を壊滅したのは、外見年齢は14歳前後だ。知らないからな、そんなホラを吹いた事を後悔しても」

「ガキが、嘘を付くのはよくねぇな。ガキがそんな嘘を言っても誰も信じねぇぞ」

「ライ様、時間の無駄かと」 

「そうだな」

「何を話している。直ぐに、その女を寄越しやがれ!」

「つまり、貴様は、金銭等で交渉せずに俺から彼女達を手に入るつもりだと?」

「当たり前だろうが!」

「聞いたな?」

「聞いたぜ」

「聞いたわ」

「な、何だ!?」

「受付嬢さん、お願いします!」

「はぁ……いいですか?」

「何が?」

「貴方は、奴隷法の強盗罪を犯しましたので、拘束します」

「オレ様は何もしていねぇぞ!」

「奴隷法の強盗罪とは、奴隷の主に対して、金銭等の交渉をせずに、相手の奴隷を奪う行為を奴隷法の強盗罪に値します。これは、未遂も含まれます」

「奴隷法?」

「はい。彼の仲間の女性には奴隷が含まれておりますから、奴隷法の強盗罪が適応されます」

「どいつが奴隷なんだよ?」

「リンさんと、レイさんですね」

「はあ!」

「それと、貴方は奴隷の主であるライ様に慰謝料を払う義務があります。嫌なら、即奴隷行きです。そして、慰謝料は、奴隷購入から今日までの全ての費用の合計×3倍になります」

「……3倍?」

「はい」


 因みに白金貨1枚が約1億円だから、1億円×900×3は?


「オレ様は、悪くねぇーーー……」


 そして連行されていった。

 まあ、せめてもの情で、制裁に因る痛みを与える事は我慢してやった。


 ちょっと無駄な時間を過ごしてしまったが、依頼書が貼られた掲示板を見ると、面白そうな依頼書が残っていた。

 内容は、ダンジョンのアルラウネ・ロゼの魔石と、ユニコーンの角に、白鱗竜ホワイトドラゴンの血、これらの納品だった。

 どれも、超が付く難易度の物品だ。

 依頼人は、都市リザラルトから南西に幾つかの村や町を過ぎた隣の領主パディフリド伯爵だ。


 ダンジョンのアルラウネが棲息する階層は在るが、そのアルラウネ・ロゼは、数千体に1体しか居ない貴重なモンスターだ。

 しかも、ユニーク・モンスターだから強い!


 ユニコーンも、乱獲し過ぎて数が激減してしまい、既に幻のモンスターになっている。


 白鱗竜ホワイトドラゴンは、他の属性竜カラードラゴンの中でも、個体数が少ない。


 確かに、どれか1つでも達成出来れば白金貨20枚は魅力的な報酬額だが、達成が非常に困難だ。

 しかも、最初はAランク冒険者限定だったが今では、Cランク冒険者も受けれる。


 数打てば……的な感じなんだろう。


 俺は、依頼を受けた。


 何か、如何にも冒険みたいな依頼だからだ。

 ダンジョンのアルラウネ・ロゼは、周回すれば狩れるだろうし、ユニコーンも、見つければレイやリンが居るから、まあ何とかなるだろうし、白鱗竜ホワイトドラゴンは、ラピスが居るから平和的に血を分けてくれるだろうから大丈夫だろう。

 因みに、リアルな筈のこの異世界のユニコーンは、地球の創作物語に近い性質を持っていて、清らかな乙女にしか近付かないし、触れさせない。

 後、清らかな乙女が角に触れると、ポロリと頭から外れるんだよな。

 まあ、1ヶ月で生えるらしいがな。


 そんな訳で、依頼達成の為の俺達の冒険の旅が始まった。


 先ずは、アルラウネ・ロゼの魔石だが、周回4周目で運良くゲットした。


 次は、ユニコーンだ。

 これは、運良く「見掛けた」という情報が手に入ったから、馬車で向かっている。


「ライ様、ユニコーンはどうされますか?」

「どうとは、リン」

「捕獲して角だけを手に入れるのか、狩ってユニコーン本体も手に入れるのか、です」

「そうだな。個体数が少ないという話だから、捕獲して角だけを手に入れることにしようか」

「畏まりました」


 そんな事をリンと話していると、馬車を囲む者達が現れた。

 そう!

 俺達に臨時収入をくれる人達とうぞくだ。

 ありがとうございます!

 アジトの分も合わせて、合計で「大金貨3枚」分の金銀財宝おたからを手に入れた。

 それと、ちょっと残念な報せがある。

 そのアジトの金銀財宝おたからに混じって、誰かへの贈り物らしき「品」が有った。

 俺は壊れない様に丁寧に確かめた後、マジックバッグに仕舞った。

 今日の目的地の街「アリングサス」で、買取の告知を冒険者ギルドにやって貰おう。


 無事にアリングサスの街に到着した俺達は、盗賊達を換金して、宿を取り、冒険者ギルドに行き、買取の意思が有る事を話し、告知をお願いする。


 この街で軽くモンスター討伐しながら待っていると、買取をしたいと、名乗り出る人が来たと、冒険者ギルドの職員が報せに来た。

 俺は承諾して、面会は明日となった。


「初めまして。俺がCランク冒険者のライだ」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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