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ヒントは、『魔石』だ

やっと、ファンタジーな話に持ってこれました。

 公爵令嬢らしい買い物をした翌日は、冒険者ギルドに行って、レイの冒険者カードの再発行と王都周辺の情報を聞いた。

 その後は、王都周辺のモンスター狩りをしたのだが、レイが殲滅者ジェノサイダーになっていた。


「あははは! 楽しいー!」

「リアンベルさんが泣くぞ」

「問題無いわ。だって、今の私は公爵令嬢じゃないもん」

「もん、じゃない!」

「あははは!」


 まあ、しばらく良いか。


「あー、楽しかった」

「良かったな」

「うん」


 まあ、戦果は、ゴブリン58匹、森狼フォレストウルフを34匹、オーク9匹だ。

 しかも、1人だけでな。


「気晴らしになったか?」

「勿論!」


 リンとラピスにはお願いして、討伐証明の部位と魔石をレイが倒した後に集めて貰った。


「サリアもご苦労様だったな」

「ワウ!」

 サリアは、鼻を使って次々にモンスターが居る場所に案内していた。


 いい時間になり、冒険者ギルドに行き、狩ったモンスターを換金とポイントに替えた。

 まあ、「E」から「D」に昇級するにはまだポイントが足りないが、ランクアップには近付いたろう。


 その夜、レイが俺に質問した。


「そういえば、ライのジュセレのキサラは、あの『召喚の儀』から同じ外見よね? それにジュセレと魔石の関係も知っているのだから、当然、キサラも食べた筈なのにどうなっているの?」

「あ、ああ。リアンベルさんのジュセレを覚えているよな?」


 俺は、部屋に遮音の魔法を掛けた。


「当たり前よ」

「なら、普段の外見が魔力消費を抑える為なのも知っているよな?」

「……ま、まさか!?」

「そういう事だ」

「でも、アレは、ジュセレの成長が完成した時の話の筈よ」

「キサラ」

「分かったのじゃ」

「え!?」


 キサラの姿は、男が思い描く理想のプロポーションと、よりあでやかな服を着熟きこなし、キサラの金の双眸も、より鮮やかな金色こんじきに輝き、紅髪は、より深い煌めきを放っていた。

 顔の美貌も、より神々しくなっていた。

 そして、そのキサラの額には銀色に輝く角が伸びていた。


「な!?」

「どうじゃ? これが、『今』の妾本来の姿なのじゃ」

「ライ。まさか、ジュセレであるキサラに夜の相手を……」

「アホか! つうか、最初の言葉がソレか?」

「……ごめん。 ……今?」

「キサラ、もういいぞ」

「分かったのじゃ」


 キサラが、何時もの美少女に戻ると真剣な顔をして話す。


「それはな、レイが俺の奴隷になったから話せる事なんだが……」

「ライが、『俺の奴隷』なんて……」

「レイ」

「ごめんなさい」

「これから話す事は他言無用な。命令だ」

「分かったわ」

「はい、ライ様」

「はいであります」

「ジュセレには、この『上』が存在する」

「どういう事?」

「不思議に思わないか。初代国王には、仲間もそれなりに居たと思うし、ジュセレは強かっただろうし、連携も良かっただろう。しかし、差は有るだろうが、テイマーや召喚士と、それ程の違いが有ると思うか?」

「あ!」

「建国から周りの国々と互角の立場になるまでに幾度かの戦争をしているが、全て勝利している。それなら、テイマーや召喚士にも同じ事が可能な筈だ。しかし、その2つは、何処の国々でも重要な立場に立っていない」

「……そうね」

「つまり、ジュセレには、テイマーや召喚士を圧倒的に上回る『何』かが有るという事だ」

「でも、そんな事、誰も知らないわよ」

「平和になれば、そんな『力』は、過ぎた力だからな。

 近衛騎士とかの精鋭中の精鋭から、更に信頼された『選ばれし者』とかが、継承しているんじゃないか?」

「それなら、何故、他言無用なの?」

「建国から何百年経っているんだぞ。継承がゆがんでいる可能性が有る。バレた途端に、国の機密を暴いた国賊扱いされるなんてゴメンだね」

「……そうだね」

「だから、その『力』が使える様になったとしても、使う場所は慎重に選ぶ必要がある」

「分かったわ」

「リンも、な」

「畏まりました」

「分かったであります」


 まあ、ラピスには関係無いけどな。

 そして、継承が歪んでいるのも多分、事実だと思っている。

 歪まないのなら、前世の歴史上の大国が滅んだりしないからな。

 孫、いや、ギリ曾孫までなら、大丈夫だろうが、それ以降はなぁ。


「しかしだ!」

「何、ライ?」

「折角の自由行動が許される冒険者だ。その『力』を求めるのは悪い事じゃない!」

「そうよね」


 レイが悪い顔になった。


「ヒントは、『魔石』だ」

「あ!」

「そこで、目を付けたのが『魔王』だ」


 此処で、この世界の魔王に付いて説明しよう。

 この世界の魔王は、RPG的な人族の敵な立場になっていない。

 簡単に言えば、転スラの「魔王」みたいな立場と言えて、「君臨すれど統治せず」みたいなスタンスを取っている。

 歴史を見ると、たまに人族の国が被害を受けているみたいだが、どっちが先に手を出したか分からないしな。

 勿論、リ○ルみたいに国を建てている魔王も多数居るが、ゲーム的な場所に居る魔王も居る。

 密林の奥に居るとか、砂嵐が猛威を振るう砂漠に居るとか、永久凍土の山頂に居るとかだ。


 ……怪しいだろ?


 この世界は、剣と「魔法」の世界だ。

 勿論、自然現象を操り支配する「精霊」が居るから、砂漠なら風の精霊とかが居るだろうし、火山とかなら火の精霊が居るだろうし、何処かの国の最大の国宝が、「精霊」から授かった「魔宝玉」らしい。

 この「魔宝玉」が魔石と同じ可能性が有る。

 折角、異世界転生したんだ。

 そんな「剣と魔法の世界」を体験したい!


「そこで、今後の目的だが……」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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