貴方は?
冒険者としての知識はまだそれ程じゃないリン。
誤字報告ありがとうございます。
訂正しました。
「その顔だよ」
「……はい!?」
「その怒りと困惑が混ざった顔が見たかっただけだから、安心しろ」
「な、な、な……」
エピーナが狼狽えていると、リンが一歩前に出た。
「申し訳ありません。ライ様は性根は良い筈なのですが、捻くれておりまして」
「おい、リン……」
「済まんなぁ。妾も悪趣味だと思うのじゃが、立場上、止められんのじゃ」
「おい、俺だけ悪役にするな」
「「違うと?」」
「うっ」
「そう言う訳で、方法は兎も角、動機は善意からなので、そのお金は頂いてください」
「わ、分かったわ。ありがとう」
「序でだから、送ってやるよ。先の馬鹿が彷徨いているかもしれないからな」
「……ありがとう!」
そして、やっぱりテンプレが待っていた。
「見付けたぞ! さあ、意地を張らず、オレ様に従っていれば良いんだよ。家を守りたいんだろう?」
「その必要は無い」
「……誰だぁ?」
「彼女の護衛だよ」
「はあ?」
「もう、お前の力は必要無いから、纏わり付くのは止めるんだな」
「おい! どういう事だ!」
「彼が言った通りよ。必要なお金は用意が出来たから、もう2度と私に話し掛けないで」
「そういう事だ」
「待てよ!」
エピーナと俺達は、叫ぶ馬鹿を無視して出発したのだが……
「お前の所為で……死ね!」
逆上した馬鹿は、冒険者ギルド前で、短剣を握り俺に向かって突進した。
ワザとゆっくり避けて、ワザと右手の甲を薄く切らした。
はい、傷害罪の確定と、殺人未遂が成立した。
俺は馬鹿を取り押さえると、言った。
「キサラ」
「分かったのじゃ」
俺に押さえられている馬鹿が喚いていると、キサラが衛兵達を連れて来た。
「殺人未遂が有ったと聞いたのですが?」
「こいつが、俺に対して『死ね!』と言って襲い掛かり、傷を負った」
「分かりました。殺人未遂の現行犯で連行します。連れて行け」
「はっ!」」
「おい! オレには聞かないのかよ」
「その必要は無い。この都市の救世主の言葉だからな」
「救世主?」
「この方々が、ガレフ大盗賊団を討伐し、都市の窮地を救った英雄だ!」
「「え!?」」
「そうらしいな」
「そういう訳で、英雄殿も実際に怪我を負っている以上は疑う必要は無い!」
「そんな……」
「そういう訳だ。じゃな」
「巫山戯るなぁーーー……」
こうして、馬鹿は退場した。
勿論、衛兵達が居なくなると、傷は回復魔法で速攻で治した。
「行こうか」
「……はい」
道中、エピーナからは「どうして教えてくれなかったの?」とか、聞かれたけど「教える必要は有る?」と質問返しすると「う……」と言って黙った。
そして、エピーナの実家兼商家に到着した。
「お父さ~ん」
「どうした、エピーナ? 私は今、忙しいんだから、話なら後で聞くから……」
「違うよ。はい」
「……!? 大金貨6枚! こ、これを何処から手に入れたんだ、エピーナ!」
「ダンジョンに行ってモンスターを倒して魔石を売ったお金だよ」
「確かに、エピーナには魔法の才能が有るが、今日だけで稼げる額じゃないぞ!」
「本当だ」
「貴方は?」
「彼女の依頼を受けた冒険者だ」
その後も、信じ切れないみたいだったが、リンの奴隷紋に気付き、リンに証言させる事でやっと信じた。
ある意味、奴隷は事実しか話せないからな。
「ありがとう。本当にありがとう!」
この後は、疲れたから我が家に帰り、ゆったりしていると、俺宛てに手紙が届いていて中身を読むと、侯爵からで、「相談があるから来て欲しい」という内容だった。
明日、行ってみよう。
翌日、朝9時頃に侯爵が居る領主館に到着すると、話が通っていたみたいで、直ぐに応接室に通された。
僅か数分後には、リザラルト侯爵が応接室に入って来た。
「待たせたな」
「いえ」
僅か数分後に来るとは、かなり緊急性か高いんじゃないのか?
「早速だが、調査依頼を受けて欲しい」
「内容は?」
「実は……」
内容は、この都市の北東の方角にある大森林に異常が発生しているらしい。
普段なら、森の奥から出ない筈のモンスターが浅い所に出て来たり、温厚なモンスターが高い攻撃性を見せたりしているらしい。
「分かった。明日からでも良いか?」
「助かる。明日、出掛ける前に冒険者ギルドに寄ってくれ。話を通しておく」
「分かった」
森の調査か。
場合に因っては、1週間以上掛かるかもな。
ちょっと食材や非常食を買っとくか。
それと、毒消し等も買っておかないとな。
買う物を調達した翌日、俺達は冒険者ギルドに寄って指名依頼の手続きを済ませ、北東の森への調査を始めた。
序でに、薬草も採取しながら、大森林の奥へと向かった。
「リン、そこの薬草を」
「はい」
リンが採取した薬草を俺は受け取る。
「この薬草は、上級ポーションに必要なんだ」
「そうなのですか」
「ああ。……キサラ、あの木の実を……雷撃弾」
「分かったのじゃ」
キサラが実のヘタを手刀で切り持って来た。
「この木の実は、リンがヤられたモンスターの毒を中和する効果を持っている」
「本当ですか?」
「ああ」
と、こんな感じでリンに実地研修みたいな事をしながら、襲って来るモンスターを瞬殺しながら進んだ。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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