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閑話~淑女達の日常 

この閑話だけでは、物足りないと思うので、次話を同時投稿しています。

 私は、元王女のローラ。

 私達は、大型の馬車で運ばれているわ。

 そう「運ばれている」のよ。

 何故なら、私達は「物」である奴隷だから「移動」では無いわ。

 そして、私達が向かっている先は、この都市の領主館よ!

 どうやら、領主の息子が、私達を買ったみたいね。

 私と近い年齢みたいだけど、その歳でこんなに年頃の女性を買うなんで、私達の奴隷生活は想像以上に悲惨なモノになりそうね。 

 しかし、この都市の領主も、良く息子にあれだけの大金を持たせたものだわ。

 私の白金貨70枚だけでも、貴族と言えども、決して安くない買い物よ。

 だから、私達が今、味わう絶望は計り知れないモノでしたわ。

 それなのに……


 ……え!?

 息子じゃない!

 預けるだけ?

 喫茶店!?

 大盗賊団を2人で壊滅させた英雄?

 え~~~~~~~!!!


 どうやら私達は、女としての地獄を味わう悲惨な奴隷生活を送らなくて良いのかしら?


 はい?

 お店を開くのに、男性をお客様にしようと思っていない!?

 お酒は出さないから、周りの店よりも早く閉める上に、何、そのお子様な内装案は!


 ……!!!

 何、この「元」とはいえ、仮にも一国の王女だった私でさえ食した事がないコレらは?

 この、ちょっぴり苦くで大人な甘い飲み物が「ココア」で、この冷たくて甘くてとろける氷菓子が「アイスクリーム」で、単純にして深い読みが必要な娯楽遊戯が「リバーシ」と言うのね。


 ……面白いわ!


 なんですって!

 私達が、働く時に着る衣装は全て蜘蛛系モンスターの「シルクスパイダー」の糸を使っているですって!

 なんて、色々な意味で無駄使いを。

 ……え、無駄じゃない?

 奴隷である私達を守る為に必要で、私達が傷付くのは見たく無いから……


 ……全く、甘ちゃんよね。


 元王女ですし、今奴隷ですから、結婚は出来ないけれど、好意を持つ方と一緒に暮らすのは悪く無いですわね。


 ……どうやら、私のこの思いは、皆も思っているみたいですね。

 それなら皆さん、協同戦線を張りませんか?


 こうして、始めたのが触れ合いと、奴隷に堕とされた事で平気になった肌の露出を活かした浴場での私達の魅力を主張する事。

 でも、最初の作戦はやり過ぎたのか、浴場に結界を張られて出来なくなりました


 皆さんと新しい作戦を練っている中で、ライ様はお客様として1階のお店に来られたみたいで、皆さんは代わる代わる接客したみたいで羨ましいですわ!


 その日、ライ様自らの手で手料理を頂く事になったのです!

 私達王族(貴族)は、その身分と立場故に、良い食材を使って調理された食事をしていますが、その外見だけに「オーク」を食材にした料理を食した事が無いのです。

 ……なんて、濃厚な肉の味なのでしょうか!

 脂身も、口の中で溶けていますわ!


 ……え、「トンジル」ですか?

 別に構わないのですが、その「トンジル」という言葉は初めてですが、特に興味も無いので、満場一致で了解しましたわ!

 境遇から心までも掴まれているのに……

 やはり、直接的な寵愛を頂きたいですわ。

 本当の意味で、王女としての矜持は無くなりましたから!

 元公爵令嬢のリリーシュさんも、元伯爵令嬢のレザリーナさんも同意見みたいですわ。

 勿論、他の皆さんも。


 最初の作戦が中止を余儀なく決まり、まだ新しい作戦が決まらずモヤモヤしている中、思いもよらぬ所から好機が訪れたのですわ!


 四六時中居られる、私達の憧れの立場のリンが、浴場に一緒に入っていたのです。

 それを知った私達は、攻勢に出た結果、数は限定され専用の衣の着衣が義務付けになりましたが、一緒に浴場に入る事が出来るのです。

 リンにはお礼に、固定で一緒に入る事を認めましたわ。


 しかし、たまにライ様の口から溢れる「サラ」と「レイ」と言う名前ですが、ライ様とどんな関係なのかしら?

 特に「サラ」と言う名前は、何処かで、聞いた様な気がするのですが……



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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