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正気か! 

彼女、出ます。

 さて、喫茶店のオープンまで1ヶ月の頃に、商業ギルドからの呼び出しが来た。

 行ってみると、あのぼったくりに遭わせた馬鹿からのお金が振り込まれたみたいだ。

 手数料を引かれて白金貨240枚だ。

 まあ、奴隷は財産扱いだから、それを強盗すれば未遂でも慰謝料が発生する。 

 その奴隷に掛かった全ての費用の3倍が科せられる。


 ……そんな「ぼったくり」で、手に入れた金をどうしようか?


 とりあえず、彼女達の喫茶店の衣装を豪華にしつつも、素材にこだわる事で防具にもなる様にしよう。

 蜘蛛系のモンスターが出す「糸」が下手な鉄の鎧よりも防御力が高かったな。

 ……うん。

 人数×3着発注した。

 因みに、俺の好みとしては、膝上よりも足首までが好みだ。


 それと、喫茶店の売りとして、前世の知識チートを使って「ココア」と「アイスクリーム」と「リバーシ」を先ずは用意した。

 流石は異世界だ。

 ココアの原料が、外見が林檎みたいで、周りの認識は雑木からなる「実」だった。

 移動中の事故で、偶然に俺の口に入って知ったよ。

 アイスクリームの原料は普通に安価で売っていた。

 勿論、特許申請済みだ。

 別に、俺の店に野郎が来る必要が無いから、店の内装はメルヘンチックにした。

 だって、気品溢れる美少女が働く店…………トラブルしか無ぇだろ?

 そして、中身が良い男程、女には弱い。

 大切な女性のオネダリで財布のヒモを緩めて貰おうか!

 逆に、2階のVIPのラウンジは、予約制で大商人以上が獲物で、金を落として貰う。

 このラウンジで接客するのがローラ達3人だ。

 当然、問題が起きない様に商業ギルドに大金貨1枚出して作らせたマニュアルを用意した。

 俺もチェックしたヤツだ。

 このマニュアルを、俺の店の基本接客マニュアルにした。

 後、事務員を商業ギルドから1人派遣して貰っている。

 行商をしていた旦那を持っていた母娘「ジェシーとエミリー」が事務が出来る様になるまでの期間だ。

 料理屋の母娘「カバサとマリン」は、そのまま厨房担当だ。

 そして、「売り」以外のメニューは普通にしてあるが、衛生管理だけは徹底した。

 後、「名誉顧問」を表す書状を侯爵に書いて貰い、店の中に飾っている。



 さあ、今日が喫茶店オープンだ!


 5日前から、冒険者ギルドや商業ギルドに店先で試食とかをしていたから、充分な集客が出来ている。

 これなら大丈夫だろう。

 元貴族令嬢で侍女なウェイトレス目当てに来た野郎共は、店内の内装を見て落ち着かないみたいだな。


 ……計画通り!


 逆に女性はお気に召したみたいだ。

 大いに、ちょっと苦い大人な味のココアや、甘くて冷たいアイスクリームを味わってくれ。


 そして、店には舞台を作って、そこで、歌が上手い双子の姉妹が歌っている。

 脇には、演奏が出来るに伴奏をしている。

 因みに、双子の右腕の欠損や、伴奏のの左足の欠損は、俺が復元再生した。

 第6位階魔法の「完全回復パーフェクトヒール」だ。

 彼女達の信頼を得る為に皆の前で治したお陰で、彼女達からの信頼を得る事に成功した。

 勿論、奴隷への命令を使って秘密厳守にしてある。


 オープンしてから、2週間後にトラブルが発生した。

 客として来た野郎3人が、無理矢理に夜の店的な事をやらせようとした。

 俺とキサラが不在の時だ。

 この時は、衛兵を彼氏に持つ女性客が衛兵の彼氏を呼んで収めたが、次も上手くいく訳が無い。


 そこで……


「ようこそ、奴隷館エンリケへ。今日は、どの様な奴隷をお求めで?」

「戦闘が出来る女性奴隷だ」

「畏まりました。少しお待たください」


 待つ事8分


「お待たせしました。この7名が戦闘が出来る女性奴隷です」


 とりあえず、アマゾネス系と、Fランク冒険者ぐらいの印象を持つ女性奴隷は無しだ。

 残ったのは、4人だ。

 1人1人に質問して2人に決めた。

 1人は、元Cランク冒険者「リセン」で、仲間に騙されて借金奴隷になったらしい。

 もう1人は、元騎士「レーラ」で、上司に濡れ衣を被せられ右腕を失い同じく借金奴隷に。


 この2人の女性を店の用心棒にした。


 店に入ってから皆の前で彼女「レーラ」の右腕を復元再生した。

 その後、秘密厳守を命令した。

 レーラは、涙を流してお礼を言われたよ。


 まあ、これで、余程の事が起きない限り大丈夫だろう。


 そんな中、キサラの飴玉となった魔石が少なくなったからダンジョンに行く事にした。

 50階層までで、二泊三日の予定だ。

 冒険者ギルドの受付嬢もスレたみたいで、最近では驚いてくれないんだよなぁ。


 ルーチンワークと化したダンジョンアタックと無表情な受付嬢とのやり取りが終わって帰ると、俺宛の手紙が届いていた。

 差出人は、奴隷館エンリケの館長エンリケだ。

 内容は「来た時に話す」となっていたから、行ってみる事にした。


「不躾な事にも関わらず来て頂いてありがとうございます」

「話は何だ?」

「先ずは、案内いたします」

「分かった」


 案内された場所は、廃棄も出来る最低限の奴隷が居る場所だった。

 その場所で唯一別格の待遇を受けている奴隷の前に行く。


「この奴隷は、昨日の午後に奴隷になった者です」


 その奴隷は、左目、右腕、両足の欠損に加え、身体は重度の火傷を負っていた。


「今の所は生きていますが、持って明日まででしょう」

「何が言いたい?」

「お客様に買って頂きたいのです」

「正気か!」

「……はい」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


異世界に転生や転移した主人公達が、必ずしも料理等に詳しいとは限らないと思います。

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