ちょっとマジサーチ……居た!
オークション開催です!
「さて、どんな奴隷が居るのかな?」
まあ、綺麗だよ。
しかしなあ、キサラやレイ達で見慣れているからか、変に意識する事が無いな。
ただ、奴隷が着ている服が貫頭衣とかで、ちょっと際どいラインになっていて、少しドキドキした。
でも、粒が揃っている分、特に突出した奴隷が居ないな。
「悪いが……」
「左様ですか」
「それなら、アレはどうかしら?」
「……アレか! そうだな!」
「ん?」
「近々、この都市でオークションが開催されるのはご存知ですか?」
「ああ」
「それならば、是非、受け取ってください」
「コレは?」
「オークションの優待カードです」
「コレをオークション会場に入る時に提示すれば、色々と特典が付きます」
「特典?」
「それは、後のお楽しみ、という事で」
「分かった」
「私共は、王都で店を開いています。王都にお越しの際は、是非来てください」
「分かった」
「名前は、『奴隷館リリー』です」
こうして、奴隷商一行は去ったのだが、まだ盗賊が居たんだ。
てっきりガレフ大盗賊団に吸収合併されていると思ってたわ。
ちょっとマジサーチ……居た!
その日、この都市の周辺に隠れていた小規模の盗賊団は全て消滅した。
因みに、稼ぎは諸々の合計が大金貨8枚だ。
……ショボい。
まあ、暫くは大丈夫だろうと思って、宿屋で3日間休日してのんびり過ごして、再びダンジョンアタックを開始した。
因みに、この休日に、男の子の最初の一大目標を達成した。代金は奮発して白金貨3枚。
それと、魔石の買取り額は白金貨80枚と金貨7枚で、ちょっと受付嬢に嫌味を言われたよ。
この世界のダンジョンは、50階層以上の攻略に成功すると、「セーブ&ロード」が出来るみたいで、最初からやり直しは無いみたいだ。
ただ、ロード先は、俺の場合は、50階層のボスモンスターで終わった為、41階層からになる。
何故か、51階層からにはならなかった。
多分、寄生を防ぐ為だろうな。
ダンジョンに入って直ぐ左側の部屋に転移の水晶が有る。
コレに触れると転移の魔法陣が発生して目的地の41階層の専用の部屋に転移する。
この部屋は出る事は出来ても入る事が出来ない様になっている。
「さて、サクサク行こうか」
「はい、なのじゃ」
有言実行して……と言いたいが、残念だが違う。
今59階層に居る訳だが、51階層から難易度のランクが1つ上がっていた。
火炎フィールドで暑いこと熱いこと。
水や氷系の支援魔法が使えて良かったよ。
そして、50階層以降は、ボスモンスターは多分10階層ずつだろう。
何故なら、55階層にボスモンスターが居なかったからな。
とりあえず、60階層のボスモンスターの「レッサーケルベロス」を倒して地上に戻る事にした。
宝箱は、「煉獄の炎爪」だった。
そして……地獄の「周回」だー!
50階層をゴールにして、オークション開催3日前まで繰り返した。
勿論、間に2日間の休日は入れていたぞ。
成果は、装備品がシリーズ物の「瞬閃」から、ユニークシリーズの「瞬聖」となった。
……外見は、身体を覆う部分が増えて、艶と深みが増した感じだな。
そして、性能が爆上がりした。
50階層まで10日掛かったのが、今では4日にまで短縮している。
当然、冒険者ギルドも嬉しい「悲鳴」を上げているが、俺は知らん!
……あの時、嫌味がなければ、な。
そして、オークション開催だ。
初日は「骨董品」や「美術品」が出品される。
俺はドキドキしながら以前貰った優待カードを見せると、案内された席は中2階の個室で、ドリンクや軽食無料に、専属の侍女みたいなのが就いた。
多分、この部屋と専属侍女が奴隷商の夫婦が言っていた特典だろう。
そして、仮面を渡された。
付けないといけないみたいだ。
こういうのには慣れていない俺は、主催者に大金貨1枚を渡す様にお願いして、専属侍女には金貨5枚渡して、説明をお願いした。
オークションが始まって、昔滅びた王国の最後の王女の肖像画とか、何処其処の王族が所有していたアンティークとか出品していた。
因みに、競売に参加する場合は、「白金貨1枚」と言わず「金貨100枚」と言わなければならない。
これは、聞き間違いを出さない為だ。
次に、「誰」が「何」を「幾ら」で買おうとも、拍手を贈るのがマナーらしい。
そこら辺は、専属侍女から教わりました。
途中、レイが好きそうな宝飾品が出たから、初めて競売に参加して金貨31枚で競売落とした。
「それでは、この『氷神狼の水晶像』を11番の方が金貨31枚で落札です!」
「「「「「「「「「「「「パチパチパチパチ」」」」」」」」」」」」
あ、11番って、俺の会場での番号な。
それと、「氷神狼の水晶像」と言っても、資料が殆ど無い氷神狼の姿を想像して水晶を彫刻して出来た物だ。
魔法的な価値は一切無しだ。
こうして、オークションの初日は終わり、翌日のオークションの出品内容は、冒険者関連だ。
高名な冒険者が引退等の理由で使っていた装備品等や、貴重な薬草や入手困難なモンスターとかが出品される。
とある難病に特効を持つ幻の薬草が出たり、赤銅竜の1つ上のランクの緑鱗竜が出たりしたが、スルーした。
「次は、赤鱗竜の魔石です。かなり強い炎の耐性を装備品に与えます。そんな魔石を金貨20枚からです!」
「金貨24枚」
「金貨30枚」
「金貨40枚」
アレ、結構綺麗だな。
レイのお土産にするか!
「金貨150枚だ!」
「金貨155枚」
「金貨170枚だ!」
「……」
「金貨170枚が出ました! 他に居られませんか? ……では、赤鱗竜の魔石は11番の方が落札です!」
「「「「「「「「「「パチパチパチパチ」」」」」」」」」」
「良し!」
この後は特に興味を引く物が無かった為、2日目のオークションは終了した。
翌日のオークション最終日は、最大の目玉である「奴隷」が出品される。
順番は、犯罪奴隷(男)で、次が犯罪奴隷(女)で、次が借金奴隷(男)で、次が借金奴隷(女)で、次が特殊奴隷(男)で、最後が特殊奴隷(女)となる。
因みに、犯罪奴隷とは文字通りの重犯罪者とかになるが、戦争が起こり敗戦国の重要人物が犯罪奴隷になる場合が有るらしい。
平民上がりの将軍とかだな。
借金奴隷は、文字通りに借金が返済出来なかった場合が多いらしいが、たまに、違法に囚えた者が借金奴隷として出品される事があるらしい。
最後の特殊奴隷だが、基本的には「王族」か「貴族」のみだが、たまに「神殿」が関係する人物が出品される事が有るらしい。
例えば、神殿認定の「偽聖女」とかだな。
……ソレ、本当に「偽」聖女か?
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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