皆、行っくよー!
いよいよ、ラスボス戦です!
ちょっと短いです。
まあ、ある程度は予想通りだな。
自分が表に出ない黒幕系は、先に自分を守る為の防衛に力を入れる。
「次々に出てくるな」
「ガイ、愚痴るくらいなら、前に出て!」
「へ~い」
ガイは、そう返事を返しながら盾を構えて突進して向かってくる敵兵を轢いていくが、俺達としては虐殺に来た訳じゃないから、実力差が有る内は気絶とかで対処したいと思っている。
……が、どうも弱味か人質でも取られているのか、玉砕覚悟で向かって来るし、意識が有る内は攻撃してくるから、俺達は諦めて冷酷に徹した。
……可笑しい。
今は、向こうの思惑に乗って大広間で戦っているが、何故か、非戦闘員とも言えるメイドとかも、短剣を握って挑んで来る。
だからと言って殺される訳にはいかないから、せめてもの慈悲で余計な痛みを与えず瞬殺しているのだが、何処に隠していたのか、2時間以上戦っている。
「終わったわー!」
「ハァハァ……」
「流石にしんどいな」
「アタイも」
「私もです」
「皆、お疲れ様」
ミアがそう言いながら回復魔法を掛けてきて、疲れが消えていく。
俺達が今、休憩している場所は、向こうの誘導に乗りながら移動して、多分、謁見の間がある階の端に居る。
「……コレってアレだよな?」
「ああ、アレだろうな」
「どういう事、ライ」
「多分は、あの中央にある豪華な扉の向こうは謁見の間で、その玉座には死魂の魔王カリグラーが座っているだろうな」
「そして、その玉座の一段か二段下に、右腕みたいな奴が2人から5人ぐらい居るだろうな。
それと、陰に隠れた暗殺者が居ると思う」
「だから、俺が魔王カリグラーを抑えている間に、レイ達は取り巻きをやって欲しい」
「分かったわ」
「お任せください、ライ様」
「任せろ!」
「やってやろうじゃないか」
「任せて」
「フラン、頑張りましょう」
「私も頑張る!」
充分な休憩を取り魔力も回復した所で、俺達は多分は謁見の間の扉だろう場所の前に立っているのだが、扉のデザインがちょっと趣味が悪いな。
そう思っていたら、扉が勝手に開いたから注意しながら中に入ると、予想通りだった。
「ようこそ、我が居城へ」
「招待状を頂いたから、急いで来た」
「それは良かった。此方としても、後、1週間以上先かと思っていたので、大した歓迎の準備が出来なかった事をお詫びしたい」
「いや、大丈夫だ。まあ最も、品性の欠片も無い歓迎を受けたから、それでチャラにしよう」
「品性の欠片も無い……だと?」
「ああ。歓迎の内容には、品性とか品格とかが全く感じられなかったな」
「……もう、良いでしょう。私からの最後の歓迎を受けて貰いましょう。私の右腕達が貴方達の相手をします」
「返しの言葉も無いんだな?」
「お前達! 全力で殺せ!」
「「「は!」」」
見える場所には、3人しか居ないから呼び名は「三巨頭」って所だな。
「私の名は、魔竜人ヴァリアス」
「俺様の名は、魔獣人ベリモスだ!」
「僕の名は、魔鳥人セーレイだよ」
「私の名は、レイ。そして、サリアよ」
「ワン!」
「オレの名は、ガイ。そして、サナ」
「ピィー!(やるぞー!)」
「アタイの名は、ディアナ。そして、セレス」
「コン!」
「私の名は、フラン。そして、エレナ」
「短いお付き合いになりますが、よろしくお願いします」
「ミアです。そして、カー君だよ」
「そして、俺の相手はお前だ、カリグラー!」
「キュー!」
「良いでしょう。劣等種たる人族が、魔王である私に勝てると思っている、その傲慢を叩き潰して差し上げましょう」
「キサラ!」
「共に戦うのじゃ!」
そして、キサラは、紅い閃光を放つと、その身体が紅い日本刀に変化した。
ジュセレ、それは、召喚主の魂に応じて、形を成していく存在だ。
だから、召喚士やテイマーでは、成し得ない事をジュセレは出来るし、生物では無い為にその形を変える事が出来る。
……そして、恐らくは、まだ「上」が在る!
何故なら、歴史を見れば建国時からの東西南北の国境の要を守ってきた辺境伯に、初代国王の剣や盾と言われていた騎士2人に、初代国王の頭脳と言われた文官、全てジュセレが居た。
最低でも8人居るが、8人しか居なかった場合は、その8人で国を建て、国同士の戦争に勝った事になるが、それは、桁違いの戦力だ。
だから、俺個人の戦闘力は一騎当千や万夫不当と言えるが、キサラの戦闘力は、まだそれ程では無い。
いつかは、到達したいもんだな。
レイside
「皆、行っくよー!」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。




