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お買い上げ、ありがとうございます!

書きたかったネタです。

「それは!?」

「意味が分かるのは?」

「俺とガイだ」

「他の人達に話しても大丈夫か?」

「大丈夫だ」

「それは良かったな。信頼出来る人達に出会えて。察した通り、僕は転生者だ。多分、君達と近い世代だと思う」


 その後の話はちょっと斜め上な話だった。

 転生先が、吸血鬼で最初の頃は「俺様TuEEEEEEーーー!」をしていたが、そんなのは最初の100年程で飽きたらしい。

 そして、次は極上の清らかな乙女の血を求める旅を始めたみたいだが、そんなに都合良く現れる訳もなく、やっと見付けて仲良くなっても、「真実の愛に目覚めたー平民ver」が起きて、清らかな乙女が大人になってしまう。

 そこで考えた作戦が「光源氏計画」だ。

 要するに「居ないなら作れば良いのだ!」で、今回、目を付けたのが、この村の村長である彼女だ。

 勿論、同情したのも事実みたいなのだか、同時に吸血鬼的には、彼女は「極上」らしく、より美味しくする為に、心身共に健康にするお世話を始めたとの事だ。

 医学的に不健康になると、「不味い」らしく、その為の「お世話」みたいだ。

 それと、先に出た女性も同じ吸血鬼の同好の志みたいで、彼女は「ショタ」狙いで、旅の途中で出会い手を組む事になったらしい。

 後、村長のティクーナだけど、許容量を超えて吸血しない様にする為に、量産型を用意する事にした。

 それが、村の若い連中だ。

 彼女達にも、心身共に健康にする為に行動を開始した結果が、今の村となった訳だ。

 それと、既に周りの町とかの権力者達への「お話」は、済んでいるらしい。

 因みに吸血されても、それで「吸血鬼」に成らないのは良かった。

 そんな感じで、今に至り、モンスターは夜に駆除しているみたいだ。


「……という訳で、バレない様に細心の注意を払っているから協力を頼む!」

「どんな協力だ?」

「勿論、村の人達にバラさないで欲しい」

「……分かった」


 その後も、色々と話し彼の本質を探り確認をしたが、大丈夫みたいだから翌朝には村を出て、ブルーリュスに行く途中で出会ったルーシアさんが住む都市「ビストイラ」を目指して移動を開始した。


 ……都市ビストイラに午後2時頃に到着した俺達は、泊まる宿屋を取り冒険者ギルドに行った。


「ようこそ、ビストイラの冒険者ギルドへ」

「この都市での注意事項があれば教えて欲しいのだが、何かあるか?」

「そうですね……」


 話を聞くと、領主の次男が少々ヤンチャで綺麗な女性や可愛い少女を好むらしい。

 要するに、粗暴で気に入った女性に手を出す糞野郎だという事だな。

 それと、ルーシアさんについて聞いてみたら、今の領主に領主としての権限を譲り、御意見番みたいな立場になっているらしい。

 勿論、何故、そうなったかは教えてくれなかったが、まあ教えてくれる訳ないか。


 この後、冒険者ギルドを後にして、都市を散策する事にした。


「あら、この金細工、綺麗ね」

「アタイなら、コレが良いな」

「私は、アレかな」

「リンは?」

「私もですか、ライ様」


 と、言いつつも、リンの視線が金細工の1つに向いたのを俺は見逃さなかった。


「分かった。店員さん、ソレと、コレ、アレに、そちらの金細工をください」

「お買い上げ、ありがとうございます!」

「ライ様、私は……」

「リンだけ、買わない訳にはいかないだろ?」

「はい。ありがとうございます、ライ様」


 早速、レイ達は買った金細工を身に付けた。


「レイ、ディアナ、フラン、リン、綺麗だし、似合っている」


 勿論、レイ達から心からの笑顔のお礼という報酬を貰った。


 金細工の店から出ると、如何にもな感じの6人組の集団と鉢合せした。


「いい女を連れているな。命だけは見逃してやるから、消えな」

「断る」

「そうか。女の前で見栄を張りたいのは分かるが、そんなに死にたいのか?」

「そうだぜ。坊っちゃんが、優しく言っている間に消えた方が長生き出来るぜ」

「お前ら、馬鹿か」

「おい」


 6人組の1人に坊っちゃんと言われた野郎が、顎で指図すると、残った5人が前に出て、俺とガイを囲った。

 周りの反応は予想通りで、同情と嫌悪の言葉が飛び交った。


「またか」

「あの少女達こたち、可哀想に」

「領主様は、何故……」

「無理だ。領主様は、自分の子供を溺愛しているから、何を言っても無駄だ」

「そうだよなぁ。ブルーリュス様でも無理だったもんなぁ」


 ……なる程。


 それで、あの時、実際に動いた俺達を称賛したのはそういう事か。


 それなら……


「たったの5人か」

「少ないな、ライ」

「ああ。全く少ないな、ガイ」

「……殺れ」

「ガイ、正当防衛だ」

「……分かった」


 俺の意図を察したガイは、5人からの攻撃を躱しながら、言葉こそ発していないが、顔と態度で連中を馬鹿にした。

 連中は、とうとう痺れを切らして、刃物を抜いて攻撃を始めた。

 待っていた俺とガイは、お互いに顔に攻撃が来る様に誘導して薄皮1枚だが、切らしてから腹パンで沈めた。

 最後に残った坊っちゃん、多分、領主の次男に対してマウントを取った。


「はあ。雑魚過ぎて、つい直ぐに沈めてしまったが、どうする? 下半身だけ脱いで土下座をして謝るのなら、頭の髪の毛を刈って、反省するだけで許してやっても良いぞ。どうする、雑魚を纏めている程度の低過ぎる小さいお山のクズ大将のお子様」

「……殺す!」


 途中からプルプル震えだしていたから、言い終わると、予想通りに腰の剣を脱いて、俺の心臓を目掛けて突きを放った。

 俺は、剣の切っ先を首に来る様に高さを調整して、かすり傷になる様に避ける。


「「「「「「「「あ!」」」」」」」」


 野次馬から、後、1cm深ければ致命傷の切り傷に声を出した。


 ……はい、殺人未遂成立、と。


 この後は、何時も通りに、身体を複雑骨折を含めてズダボロにして、野次馬に領主館の場所を聞いて坊っちゃんの足を掴み、引きずりながら移動を開始した。

 当然、首の切り傷は、放置だ。


 俺達は、領主館に到着した。

 途中で見回り中の衛兵に出会い、坊っちゃんの引きずりは終了した。

 坊っちゃんを背負った衛兵と一緒に領主館に入り、この坊っちゃんを溺愛する馬鹿領主と対面する。


「どう、責任を取るつもりだ?」






厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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