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怖い人や虐める人は嫌!

まあ、こういうパターンも有るって事で。

 ライside


 ガイ達と分かれた俺達は、正面から入り、正面口から見える階段を駆け上がり右側へと移動する。


 ……確か、右側からの方が主寝室とかに近かった筈だ。


 レイを見ると頷いているから大丈夫だ。

 一応は、静かに走る事は出来るが、念の為に歩いて移動している。

 その為、リンが動画の早送りみたいな動きで犯罪者達を次々に拘束していくのだが、その早業にミアが青褪めているのは無視しておこう。

 それに、各部屋も犯罪者が居ないかの確認もしないといけないからな。


「やっぱり、最優先に助けないといけない彼女は居ないわね」

「そうりゃあ、そうだろう。幾ら何でも、こんな半端な所には軟禁しないだろうな」

「それも、そうね……て、居たわよ。その他の救助者が」

「居たな。それじゃあ、結界と」

「これで、第5位階魔法までなら、破壊されないから、安全だな」

「起こさなくて良いの?」

「必要無いのじゃ」

「キサラの言う通りだな」

「何故?」

「ミア。今、起こしたらどうなると思う?」

「ありがとうって言って貰える!」

「そうだな。そう言う人も居るかもしれないが、ミアを虐めていた奴みたいなのも居るから、文句を言う人もいる」

「怖い人や虐める人は嫌!」

「だから、そんな人を起こすと、私達の一番大事な目標の彼女を助けるのが遅れるかもしれないのよ」

「そうです。だから、その目標を助けるまでは寝ていた方が、その人達も安全です」

「分かったー」

「ライ様、1階と2階の通路に居た者共の拘束は終わりました」

「お、お疲れ様」


 ……ミア達と話し始めて数分も経ってないぞ。


 そして、最上階の3階に来たのだが、まあ作業で通路等の犯罪者を拘束していき、部屋に居た救助者には結界を犯罪者は拘束していった。


「さて、最後の部屋だな」

「つまりは、主寝室なのじゃ」

「執務室は荒らされていたけど、その辺りは私達には関係無いわね」

「そうですね」

「ちょっと怖いです」

「大丈夫よ。ミアは充分に強いから」

「そうだぞ」

「……うん。分かった」

「でも念の為に、ミアは自分に結界を直ぐに張れる様に準備をしておこうか」

「うん」


 ミアの準備が終わった所で、俺達は主寝室の扉を開けた。


「死ね!」

「ミア、結界」

「うん。魔法結界マジックサークル


 ドッカーン!


「おお~。この破壊力は第3位階魔法の炎球フレイムボールだな」

「貴様ら、何者だ!」

「囚われた高貴な令嬢のクローネア嬢を救いに来たのだが……」

「そうか……動くな!」

「ウッ……」


 都合良く、目標の令嬢を人質にしてくれたお陰で、誰がクローネア嬢か分かったな。

 でも、目が覚めたみたいで、少し声が出たけど、その後は、状況把握に努めて静かにしている。

 だから、先程まで居た「」かが居ないのに気付いても黙っている。


「さて。一応は、降伏勧告をしようか。今直ぐに人質を解放すれば命だけは保障しよう。だが、拒絶するなら、その命は無い。どうする?」

「ふ、巫山戯るな! こっちには人質が居るんだから、命令権はオレ達にある!」

「人質を解放して降伏しないんだな?」

「この小娘の命を助けて欲しいのなら、武器を捨てて、両膝を突いて両手を頭の後ろに乗せろ!」

「分かった」


 俺は、腰の武器を持ち上げた。


「リン」

「はい、ライ様」

「「「え!?」」」


 リンが装備の効果で、周りに気付かれる事なく、犯罪者達の後ろに廻り込み、機を伺っていたが、俺が腰から武器である刀を持ち上げた時、犯罪者達の目線が刀に注視した瞬間にリンの名を呼ぶ。

 それを合図として、リンはクローネア嬢を人質として囚えていた犯罪者の右手を斬り落とし、人質となったクローネア嬢を救出した。


「ぎ、ぎゃあああーーー!」


 その一瞬の混乱に乗じて、俺はクローネア嬢の前に出て前方が見えない様にして、犯罪者達3人に雷撃弾ライトニングバレットを両肩両膝に撃ち込む。


「「「がっあああーーー!」」」


 その後、直ぐに犯罪者達を拘束して、リンは炎球フレイムボールで燃え始めた家屋を消火した。

 消火が終わったリンは、そのまま地下に行って貰って残党狩りをお願いした。

 因みに、クローネア嬢以外の人質は、今の犯罪者達の叫び声で目が覚めたみたいだ。


「人質となった私達を救って頂いてありがとうございます」

「うむ。我ら家族を救って頂いて感謝する」

「私達を助けて頂いてありがとうございます」

「助けに来るのが遅い! それ以前に、こんな者共の侵入を許すとはどういう事だ!」

「これ、止めないか」

「お父様は黙っててください」

「黙るのは、オスカーの方です」

「お母様?」

「助けに来て頂いた方々に、貴方は何を言っているのです!」

「お母様……」

「息子が失礼をしました」


 そう言って、その女性は深く頭を下げた。


「お母様!」

「オスカー。お前がジュリアーネの頭を下げさせたのだ。その意味を良く考えなさい」

「……はい。分かりました、お父様」 


 まあ、口では分かったと言っているけど、俺を睨んでいるから、これはフラグが立ったな。


「改めて、私達の自己紹介をさせて頂きます。

 私は、セントレイム聖国の公爵が三女、名前はクローネア=エール=ドラードです」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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