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そんな時もあったわねぇ

ライバルって、良いですよねぇ。

 ミアをマーザイクの冒険者ギルドで登録し、滞在中に幾らかの薬草採取をして、ミアはFランク冒険者になってから町を出発したが、ミアは、身1つでだ。


 ……残念ながら、ミアやミアの家族達との大切な思い出の品は全て売られていたり、処分されていた。


 因みに、サリアがデカくなってからはレイが御者席に座る事が多くなった。

 勿論、サリアが寂しくない様にする為でもあるが、どうせならと、魔力探知や気配察知の鍛錬に使ったお陰で、レイもだいぶヤれる様になってきた。


「サリア、北東の方角よ」

「ワン」


 サリアが単独で行くのは良いが、実は何を狩ってくるかは、まだ分からないんだよなぁ。


 3分後に、サリアはオーガを咥えて帰ってきたのだが、首がかろうじて繋がっていた。


「ワン!」

「良く出来たわ、サリア」

「ワフ!」


 そんなレイとサリアの様子を見て、クロが、リンの足をテシテシと叩いていた。

 ……いや、クロよ。

 クロの単身討伐の場合は、まだオークが限界だから、単身では行かせられないよ。


 さて、3日過ぎて次の目的地である「ブルーリュス」という街まで、後3時間の所でテンプレが発生した。


「きゃあああーーー!」


 盗賊共に襲われている馬車を発見して、俺達は加勢して、アジトの場所を吐かせてから処分した。


 ……どうやら、まだ馬車の主が復活していない様なので、先に盗賊共のアジトを片付ける事にした。

 今回は、速さ優先で俺とキサラだけで向かったのだが、アジトには見張りが2人だけで中には誰も居なかったから3分で終わってレイ達の所に戻った。


 帰ると、馬車の主も復活しているみたいで、お礼を言いたいとの事なので、馬車の前に立つ。

 すると、中から出て来たのは老貴婦人だった。

 少なくとも、俺とガイは美少女を連想していたから一緒に驚いた。

 因みに、悲鳴を上げたのは、御者席に座っていたらしいメイドみたいだ。

 そのメイドは、少し離れた所で先輩らしきメイドに正座説教を受けている。


「皆さんには、危ない所を助けて頂いて、ありがとうございます」


 外見から受ける年齢の割には、貴族の女性的な綺麗な挨拶カーテシーをした。


「旅をする上では当たり前の事です」

「いいえ。それを、実際に実行出来る事が難しいのです」

「分かりました。感謝を受け取ります」

「良かったわ。でも……」

「分かっています。俺達を招待したいのですよね? 違いますか?」

「あら? 良く分かったわね」

「知り合いに貴族がいますから」

「それなら話は早いわ。是非、私からの招待を受けて頂けませんか?」

「喜んで」


 すると、老貴婦人に対して少し若い執事らしき男性が彼女に耳打ちする。


「あらやだ。まだ、私達は自己紹介をしていなかったわね。

 私は『ルーシア=マニカ=ブルーリュス』よ」

「Cランク冒険者のライだ。星屑スターダストアイズのリーダーをやっている」


 この後、キサラから順番に自己紹介をした。


 自己紹介が終わった後、ルーシアさんの馬車、荷台、俺達の馬車、という順番でブルーリュスに向かった。


 目的地の街であるブルーリュスに到着すると、俺達の冒険者カードの確認と馬車の中を確認するだけで終わった。

 盗賊共の討伐報酬の受け取りは明日となり、俺達はルーシアさんの馬車の後を付いて、領主館に向かい到着すると、応接室ではなく、リビングに案内された。


「応接室が普通なんでしょうけど、どうも堅苦しいのは性に合わないのよ」

「そうですか」

「大奥様は、若い頃はそれはそれは行動派だったと父から聞いております」

「そんな時もあったわねぇ」


 多分、かなりの体育会系とかだったのだろうな、と思ったから、今度、リアンベルさんに聞いてみよう。

 リアンベルさんも、令嬢の頃は、行動派ヤンチャだったと聞いた事があるしな。

 しばらく雑談していると、扉からノックの音が響きルーシアさんが入室の許可を与えると、勢い良く入って来たのは、俺達と同じぐらいの年齢の令嬢だった。


「お祖母様、盗賊に襲われたと聞きましたが、大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ。此方の冒険者の方々が助けて頂きましたから」


 ルーシアさんが、そう言うと、令嬢が俺達に向き直して挨拶をしようと対面すると令嬢は固まった。


 ……なる程な。

 ブルーリュスという名前、何か引っかかると思ったら彼女か。


「久しぶりですね、マリアネラ様」

「ひ、久しぶりですわね、レイサリア様」

「そうですわね。学園を卒業してからですから、約1年ぐらいになるのかしら」

「先ずは、ご婚約おめでとうございます」

「ありがとうございます」

「まさか、あのまま平民とご婚約されるとは、夢にも思いませんでしたわ」

「あら、認識が違いましてよ。アークレイド公爵家の者ですわよ」

「そうでしたわね」


 2人が軽く火花を散らしている中、ルーシアさんが俺に聞いて来た。


「説明をお願い出来るかしら」

「簡単に言えば、マリアネラ嬢の一方的な敵愾心から来るライバル関係です」

「そうなの。……という事は、貴方も只の冒険者ではないわよね? あのアークレイド女公爵が、大切な娘を預けているのだから」

「俺は元平民で、養子となり、レイとは幼馴染みで、婚約者であり、今はクランフィリア伯爵です」

「……え! ちょっと待って。今、クランフィリアと言いましたか?」

「ええ。Sランク冒険者『雷翔姫サラ』は、俺の養母です」

「まあ! 貴方、あのサラの息子なのね!」

「はい」

「引退してからは、断片的な情報しか入って来ませんでしたが、そうでしたか」


 さて、このマリアネラ嬢は、学園時代に出会う度にレイに噛み付いていた貴族令嬢だ。

 ただ、外見むねとかのどうしようもない部分以外は、全てレイが勝っていた。

 座学や魔法実技や、ダンスや刺繍等、全てが!

 それだけなら、寧ろ、レイの良き競争相手となったのだろうが、ブルーリュス伯爵家は、アークレイド女公爵とは違う派閥に属していた為に仲良くなるのは無理だった。


 しかし、それは少し前なら!


 ブルーリュス伯爵家は、俺とレイの婚約発表後に、中立派に変わり、アークレイド女公爵の派閥とは敵対する事は無くなった。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


マリアネラ嬢の胸部装甲の厚さは、一年生の段階で同学年3位で、学園では13位です。

二年生で同学年2位で、学園では8位です。

三年生で同学年2位で、学園では2位でした。

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