やはり、美少女は正義だな!
情報収集は大事です!
俺とサラが養子とはいえ親子関係だと知り、ロナ達は戸惑っている。
「ライ、本当なのか?」
「事実だ」
この後は、ロナ以外が阿鼻叫喚状態になった為に、首トンで寝て貰った。
折角、ロナ達に体力担当を押し付けようかと考えていたのになぁ。
サラ先生は、先ずは青空教室で冒険者に必要な知識と、読み書き計算を教えた。
次は獣人族が得意な実技だ。
こればかりは、獣人族は世界公認チートだよなぁと思う。
早い奴なら、既にCランク冒険者に届きそうなのも居る。
首トンの眠りから覚めたラナイ達は、冷静になりロナと一緒に中庭掃除を始めた。
掃除を見ていると、ラナイが俺に近付いて来るが、更に、その後方から気配を消したナルが足音をも消して接近中だ。
そして……
「なあ、ライ」
「何だ、ラナイ」
「サラさんを紹介してくれないか?」
「何故だ?」
「そりゃあ、決まってい……ナル!?」
「何、ラナイ」
「何故、ナルがオレの首筋にナイフを添えているのかな?」
「決まっている」
このやり取りも、既に名物みたいになりそうだが、ナルのヤンデレ系の表情が怖い!
あれから、約4週間が過ぎて借金を完済した事で、ロナ達は本格的に冒険者業を再開した。
「ほい、ロナ」
「これは?」
俺は硬貨が2枚入った小袋をロナに投げ渡した。
「餞別だ。まあ、たった2枚しか入れてないから受け取ってくれよ」
「分かった。ありがたく頂くよ」
勿論、本当に2枚しか入れてない。
ロナは、俺の顔を見て不安になったのか、小袋の中身を確かめた。
「ら、ライ!」
「受け取った以上は返すなよ」
「……分かったよ。多分無いだろうけど、手を貸して欲しい時は言ってくれ。暫くは、このアルファロードに居るから」
「ああ。その時は頼むな」
最初は白金貨2枚にしようかと思ったのだが、レイ達に止められたから大金貨2枚にした。
感覚的には、財布に20万入っていて、5人に130円のジュースを奢ったみたいな感じだな。
さて、この4週間はアークレイド公爵領のダンジョン攻略をしていた。
そして、3日前に見事にダンジョン踏破を果たしたのだが、ダンジョン・マスターが転生者では無く、現地人だった。
とりあえず、リアンベルさんの領地だから、俺が管理した方が良いと思って処分した後、ダンジョン・コアに魔力を流して上書きして、ダンジョン・マスターになった。
まあ、現地人と言っても外見は人型の男性ってだけで種族的な特徴は無かった。
別に俺は、全知全能とかじゃないから、分からない事は分からないままで良いかと、探求は止めた。
一応は、このダンジョンを踏破されコアを破壊されても俺の命には別状は無いが、踏破されるのは悔しいから最後の10階層からは難易度を上げた。
そういえば、王都から見て西への冒険が中断していたから、続きをするのは有りかな?
早速、レイ達に相談したら行く事になった。
……数日後に都市エピナルに到着して、マドリブ達と会い、フリダの妹アラナは、領主館で将来的にはマドリブの子供達の専属侍女になる為に、メイドとして働いているらしい。
勿論、泊まったのは領主館だ。
翌日、冒険者ギルドに行くと、ギルドマスターのエレイラに呼び出しを食らい、害虫駆除を依頼された。
また、馬車3日分の距離に居る盗賊共を殲滅して、報酬の白金貨1枚を頂いた。
都市エピナルに5日滞在して、本来の目的である西への冒険を再開した。
「ライ様。このまま進みますと、明日の昼頃に『マーザイクの町』に到着すると思います」
「分かった」
都市エピナルを出発して4日目の昼頃に、リンから次の目的地の到着日時を教えてくれた。
途中の領地間の関所の番兵から面白い情報を聞けたのはラッキーだった。
やはり、美少女は正義だな!
なんでも、都市エピナルの隣の領地には現在、強力なモンスターが棲み着いていて被害を受けているらしいから、ちょっと楽しみだ。
街道に点在する野営地に到着した俺達は、適当な少し離れた場所で野営の準備を始めた。
30分後には夕食になったのだが、怪しかった空模様が次第に雨雲が増え、とうとう降り出した。
まあ、予想していたから野営用の大きな傘みたいなのを張っていたから問題無い。
すると……
「良い身分だな。その傘はオレ達が使ってやるから消えな」
「ああ。勿論、出て行くのはお前らガキ2人だけで女は残れ」
「そうだ。命が惜しければ、今直ぐ消えな」
何、この馬鹿3人は?
「断る」
「おい、ガキ! 死にてぇのか?」
「それとも、女がオレ達に犯されるのを見ていたいのか?」
「それも面白いかもなぁ」
この馬鹿3人は、外見で判断した場合は冒険者だろうが、醸し出す雰囲気が、そのまんまチンピラなんだよなぁ。
「どうする、ライ」
「そうだな。既にアウトだしな」
「でも、私は濡れたくないわよ」
「私もクズの為に濡れたくありません」
「アタイも」
「私もです」
「妾は構わんのじゃ」
「俺が嫌だからダメ」
「分かったのじゃ」
「じゃあ、どうする?」
痺れを切らしたのか、チンピラ共3人がキャンキャン吠えた。
「何、無視してやがる!」
「この場で殺して欲しいのか!」
「もう構わねぇからヤろうぜ!」
「そうだな」
鍋にホコリが入るのが嫌だから、直ぐに処理した。
「魔法壁と、雷矢」
「ぎっ!」
「がっ!」
「ぐっ!」
魔法壁で、向こうからのホコリや水飛沫を防いで、雷矢でチンピラ共3人の両肩両膝に撃ち込み、無力化した。
「こうする」
「て、てめぇ、オレ達にこんな事をしてタダで済むと思っているのか?」
「そうだ!」
「まあ精々、後悔するんだな」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。




