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ダンジョンの暴走の食い止め方 ⑥

 ラポナが魔力を込めすぎたせいで、色々と大変な事態になってしまった。

 というわけで、俺達はダンジョン内に出現してしまった強力な魔物たちを倒して回ることにした。

「追加で報酬も弾みます! よろしくお願いします」

 やらかしてしまったことにぷるぷる震えているラポナにはそう言って送り出された。自分の運営しているダンジョン内でも自分で徘徊するのは危険らしい。

 そういうわけで俺達で対応を進めることにする。

 ダンジョンマスターは、帰還ポイントと同じ要領で転送することも出来るらしい。そういうわけで俺達は魔物が現れているエリアに送り出してもらった。

 ダンジョン内には冒険者たちの姿もあり、彼らは魔物の相手を苦戦していた。

 ……ラポナの影響でそういう危険な魔物が突然出現したので、彼らからしてみればたまったものではないだろう。

 ひとまず魔法と剣で、その魔物を絶命させる。

「『勇者』の旦那様! ありがとうございます。もしかして、これはダンジョンの暴走が始まっていますか……?」

「似たようなものだけど、そこまで焦るほどのことじゃない。俺達で突然現れた魔物に関しては対応するから、安心してくれていい。あれだったらしばらくあなたたちもしばらくダンジョンに潜らない方がいい。その間に俺達でどうにかするから」

 ラポナが魔力を核に込めすぎたというより、核に魔力を吸い取られ過ぎたといっていたのでもしかしたらダンジョンの核が意思のようなものを持ち、意図的にそういう風になってしまった可能性もある。それか意思はなくとも、魔力を多く吸われたとかだろうか?

 ダンジョンの暴走が起こっているのではないかと、青ざめた様子の冒険者たちは俺の一言にほっとしたらしい。でも彼らはこれまでダンジョンに潜ってきた冒険者というプライドがあるからか、このまま帰ることはしないようだ。あとは『勇者』であるからといってネノに全てまかせっきりにする気もないらしい。

 俺はそういう冒険者の方が好ましいとは思う。だって、『勇者』だからとか、その夫だからとかで、何でもかんでもこちらに任せられたらたまったものではない。

 ちなみにそうやってダンジョン内で異常発生した魔物の対応をしているとダミニッテさんの姿も見かけた。

 俺が助けると、ほっとした表情を浮かべている。

「レオニードさん、これは何が起きているのですか……! 突然、こんな風に魔物が現れてしまうなんてっ」

「詳しくは言えませんが、しばらくは魔物が現れると思います。ダミニッテさんは一人で対応が難しいようだったら帰還ポイントから街へと帰った方がいいかと」

「わ、私は『鉄壁のダミニッテ』の通り名をいただいたものとして逃げ帰るわけにはいきません!」

 冒険者というのは、そういう体裁などをよく気にするのだろうか? どういう肩書を持とうが、どれだけの実績を積もうが、自分がしたいように生きていけばいいのにと正直思う。そうやって絶対にこういう風にしなければならないとでもいう風に決めつけて生きていくのは大変そうだとそう思う。

「ふぅん。まぁ、ダミニッテさんがそうしたいならそうするのは自由だけど、俺達はダミニッテさんが亡くなったところで責任は持てないから。だから死にたくないなら引き際は考えた方がいいと思う」

 俺がそう口にすれば、ダミニッテさんは神妙そうな顔で頷いた。

 一人でこのダンジョン内を動き回るというのは危険である。ただでさえ危険な魔物が現れている状況なので、そこで死なれても俺達には責任は持てない。

 目の前で誰かが危険な状態なら助けはするが、自分からこういう危険な場所へと飛び込んできている冒険者たちに関しては責任の持ちようはない。

「もちろんです! 私は『勇者』様方に迷惑をかけるようなことは行いません!!」

 そう自信満々に言っているが、実際にどう転ぶかは不明である。まぁ、ひとまず本人が一人で魔物の対応をする気満々のようなのでそのまま放っておくことにする。

 ダミニッテさんを置いて、俺はラポナが出現させてしまった魔物の対応に勤しむのであった。

 俺の得意な《時空魔法》は、様々な使い勝手があるものである。相手にするのが本当に面倒な魔物は、時空に押し込めて潰してしまえばいい。そういう魔法の使い方は魔力を持っていかれるし、疲れるからそこまでしないけれどあまりにも危険そうな魔物はそうやって潰してしまった方が楽だ。

 というわけで、ラポナが出現させた一部の魔物は真正面から戦うのが面倒だったのでそういう倒し方をした。当然、そうすれば何も残らない。

 巨大な、大きな力を持つ魔物をそうやって潰すことは本当に疲れる。あと力加減間違えると、俺がしまっている様々なものを間違って潰しそうだし。こういう調整って結構難しいんだよななどと思う。

 ――さて、そうやって俺はラポナが出現させてしまった魔物たちを倒して回るのであった。



「『勇者』の旦那さん、怖すぎ。ぶちって潰せるの? ひぃいい……」

 ……対応を終えて戻るとラポナはダンジョン内での俺達の様子を見ていたのか、おびえた様子を見せていた。

 今回の魔力を込めすぎた一件で、予想以上に魔物を出してしまったらしい。そしてダンジョンの暴走する兆しはそれらの魔物を倒したことで、治まったようであった。




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