第7話「強くなったな」
「うっ!、、、、、」
目を覚ますと自分の部屋の天井と思わしきものが見えた。
「あ!葉月さん、起きましたか、、、、よかった、、、、」
「あぁ、すい、、、ごめ、、、っ!痛っ!腹めっさいてぇ!」
すいが治してくれたのか、血は一切出ていないが、腹がすごく痛い。腹はあざだらけだった。
「ま、まだ触っちゃだめですよ!砕かれた骨は元に戻りましたけだど、、、、まだ完全には、、、、」
「砕かれた!?あの女とんでもねぇ」
あの時、バキリとなった気持ち悪い音は骨だったのだろう。
「葉月さんは凄いです。あの状態でよ生きてました体が丈夫にもほどがありますが、、、、」
「俺って、、、、」
普通の人間ならもう死んでいる状態なのになぜ生きてたのかは謎である。
「てか、あっつ!冬なのに汗だく!?」
よく見ると元の服の上から何着か着せられていた。いくら冬でもこれは暑いだろう。
「ちょっと着替えるか、、、、いっ!!」
ベッドから降りようと体を動かすと腹に鋭い痛みが走った。
「ま、、待ってください、、、、、、、、わ、私が汗を拭きます」
「え?ま、待てよ、それくらい自分でできるって!」
いくらケガをしていても、自分で体を拭けないくらい子供ではない。
「い、いえ、私、、、が、、、」
そう言うと、葉月の太ももにすいが乗ってきた。
「ぬ、ぬぬぬぬ脱いでください、、、、」
顔を赤くしながらすいが言う。
「へ?、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、あぁ!もう、分かったよ!」
長い沈黙に耐えられなくなり、葉月は服を脱ぎ上半身裸になる。
「は、、、はふ、、ふ、、きさん、、、、」
口をパクパクさせながらじっとこちらを見ている。
「え、えーっと、、、、、、、すい?」
「はっ!す、すいません、、、、、、すいだけに、、、なんちって!」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・じゃ、じゃあ拭きますね、、、、」
「あ、あぁ、、、、」
変な空気になり少し戸惑う葉月。
「よし!終わりました!」
数分くらいたっただろうか。拭き終わったので葉月の太ももからすいが降りた。すると、、、、
「へ?何してんだよ?」
「は、はい!少し暑かったので私も服を脱ごうかと」
そう、すいが急に服を脱ぎだしたのだ。すいはブラをつけておらず、、、、これもブラというのだろうか?あまり胸の無い子がつけるような、、、、うん、あれだ。
「お、おい!さすがに今は、、、いっ!」
すいに言おうとすると腹に鋭い痛みが走った。
「は、葉月さん!大丈夫ですか、、、、、、とわっ!」
すいが葉月に駆け寄ろうとするとコードのようなものに足を引っかけてつまずいてしまった。
「いてっ!」
「ぎゃふっ!」
葉月のベッドにすいが飛び込んできた。
「いつつ、、、、大丈夫かすい、、、、てっ、うわっ!」
「す、すいませ、、、、ひゃっ!」
こけた拍子に胸を触ってしまったらしい。
「わ、わざとじゃないから!」
「はい、分かってます、、、、こういうのはもっと大人になってからと、誰かに言われたような気がします」
「わ、わざとじゃないってぇ!」
そこで、、、、ドンッ!とドアが開き、、、、
「起きたんかー。結構早かったなぁー」
「はづきー!」
「はづきー!」
「まったく、、、心配かけさせますわね」
と、4人が入ってきた。
「・・・・・・・・・・・・」
ポカーンと口を開け、きぃとふぅが見ている。ひぃとどぉは笑いながら葉月に駆け寄ってきた。普通の人なら、男と女がベッドに入っていたら、何かしら勘違いするだろう。
「何やってんやーーー!」
「ハレンチですわ」
「だから違うってぇーー!」
「そ、そうです!これは私がこけてそれで、、、、」
きぃがぷんすかと怒りながら言ってくるが、すいがかばってくれた。ふぅは自分の部屋に戻ったのかもういない。
じじょうせつめーちゅう!・・・・・・・・
「ま、そういうことやったら今回は許したるわ。まぁ、元気やったらいいねん。ひぃ、どぉ、行くで」
「まってー」
「まってー、、、、、、、あ、葉月、安静にしとけよ?」
心配してくれたのか、どぉが声をかけてくれる。
「あ、あぁ、ありがと、、、、」
「じゃ、まってー」
元のテンションで走っていった。
「はぁ、すい、助かったよ、、、、」
「い、いえいえ、私が悪いですし、、、、」
「いや、そんなことないよ、俺だって、、、、、、ていうか、すい?」
「はい?」
「なんか前よりもしゃべり方とか強くなったか?」
「はい!」
元気な声と笑顔を見せながらすいは返事をした。