第3話「強敵?」
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!
「なんなんだよ一体!」
謎の音とともに困惑する葉月。だが、そんな困惑をしているのは葉月だけだった。
「どうしたんだよお前ら!何も驚かないのかよ!」
すると、、、、、、
「あぁ~またかぁ~」
と黄色の髪が特徴的などぉが言った。
「は?」
疑問に思う葉月。それも無理ないだろう。
「だ、大丈夫です、、、私たちには普通のことですから」
そう答えたのはすいだった。
「普通?ってどういう、、、、、、」
「行ってきまーす!」
「え?ちょっ!待てよ!」
いきなり家を飛び出したひぃを追って葉月は外に出る。
照りつける太陽がまぶしいと言う前に葉月は声を失った。
「な、なんだこれ、、、、」
それは先ほど窓から見えた巨大な生き物だ。
「ス、スライム?」
そう、それはスライムだった。某有名RPGに出てくるあれのような、、、、だが、あれよりとてもかわいい顔をしているのだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!なんだよこいつ!!」
そんなことは頭に入らず、目の前の怪物に怯える葉月。
「あ、ひぃ早く逃げ、、、、」
「ダイジョブだよ!はづき!」
その瞬間スライムが消えた。いや、スライムが溶けたと言ったほうがよいだろう。
「らくしょーらくしょー」
このスライムはひぃが倒したのか?その答えはすぐにわかった。ひぃの姿を見て、、、、、
「な、何だよそれ」
ひぃの体に煉獄烈火の炎が纏っていた。
「へ?これ?えっとね、、、、、なんだっけ?」
時は経ち10分後・・・・・・・・・・
「ふむ、皆は属性の力、、、超人能力を体に纏うことができるのか」
「えぇ、そうですわ。その名も「魔法装甲」ですわ」
「そんで、あの「スライム怪人ぷよぷよ君」などと戦ってるわけや」
「やけに可愛い名前な件!?」
これはあまり追及しないでおこうと思う葉月。
「え?俺はお前らの能力を封印するために過ごしてるんだよな?じゃあ、それでお前らの能力が消えたらどうなるんだよ?」
この子達があのスライムと戦っているなら能力が消えてしまっては元も子もない。
「あのスライムは一般の成人男性並の力しか出せませんわ」
「え?」
「うちら小学生はそんな力はまだないから魔法装甲を纏って力を強くしてるだけや。ちなみにこれを纏うと力は100倍くらいになるんやで。すごいやろ?」
それだけスライムが弱いならそこまで強化する必要はないのではないか?
「だからあのスライムの強さは雑魚ですわ(笑)」
「あのスライムの存在価値!?」
葉月はあの時ビビってちびりそうになったことがとても恥ずかしく思えてきた。
「葉月はすごいビビッてたよーーー」
「だまれ、、、、」
ケラケラと笑いながら言うひぃに対して葉月は言う。
「でも、一応危険と言えば危険ですのよ」
「というと?」
その雑魚スライムのどこが危険だというのか。
「あのスライムが増え続けると地球の生き物は埋め尽くされて死にますわ」
「怖っ!?」
隠されたスライムの恐怖をしってしまった。
「そんなことよりーごはんまだかー」
敵が来たというのにのんきにゲームをしていたどぉが言う。そういえば今日はまだ何も食べていなかった。
「よし、皆何食べたい?」
葉月の趣味は料理だ。とてつもなくうまいとは言わないが、人並み以上には出来るはずなので何かうまい料理を振る舞おうと思ったのだ。だが、5人はピクリと眉を動かし、一斉に、、、、、、
「チャーハン!」
すごい息ピッタリの返事だった。
「ま、まぁ、いいけど、そんなのでいいのか?」
チャーハンなどとても簡単で良いのだが、せっかく頑張って作ろうと思ったのが台無しだ。
「さては、葉月はチャーハン非愛人やな?チャーハンなめたらあかんで」
チャーハン非愛人とは何だろうと思いながらも調理を始める。10分もかからず作り終わる。
「いただきまーす!」
「ごちそうさま!」
一瞬で食べたかのように脳に思わせる。
「中々良い味だな褒めたところで風呂入れて」
「あぁ、湯船にお湯は悪いがいつもシャワーで済ませてるから汚いんだ」
「い、いえ、違います、、わ、私たち皆自分でお風呂に入れないんです、、、、」
「、、、、、、、、、、、は!?」
まるで常識かのように見つめてくる能力者達であった。