第1話「超人小学生」
なんの変哲もない日のこと。
ごく平凡に生活していた青年「林宮 葉月」、成績は普通、運動神経も他の誰よりも勝るということはない、、、、、、、ただの普通の青年。
高校入学したてだった葉月のある帰りの出来事。
いつものように幼馴染の「天道 美香」と「頭竜 信二」と帰っていた。
「信二くん、いくらなんでも帰りの女子小学生をじろじろ見るのはキモイよ。葉月、なんか言ったげてよ」
「あいつのロリコンはもともとだほっとけ」
そう、信二は重度のロリコンなのである。高校入学した頃からだろうか。
「ちょ、ちょっとまってよ2人ともー」
「きもいわこっちよんな」
変態を押しのけ葉月は二人と別れた。
「じゃ、また明日な」
葉月は二人とは反対方向に家があるのでここでお別れだ。
「うん、またねー」
「べーーーーだ」
あっかんべーをしている信二に苦笑しながら葉月は家に向かった。とその途中。
「やあ」
少し背の高い女が立っていた。
「なにか御用ですか?」
めんどくさそうに答える葉月。
「率直に聞こう、君、、、、、超能力などを信じるかな?」
いきなりだった。
「は?」
女の言っている意味が分からない。適当に流しておこうと思い。
「ま、まあ、信じなくもないですが?」
「そ、そうか!ならば君に頼みがあるんだよ!」
まあ、一応聞いていようかと耳を傾ける葉月。
「君に、超人能力を持った少女達を預かってはくれまいか?」
「へ?」
話がサクサク進みすぎて理解できない葉月。
「君を見て思ったのだよ。君には不思議な力がある。それも、能力を消し去るような不思議な力だ」
「!?」
ふと、昔に亡くなった父の言葉を思い出す。
「「お前には不思議な力がある。それをうまくこの世のために役立てろ」」
最初は意味が分からなかったがまさかこのことだろうか。
いや、そんな都合いい話があるはずがない。
「悪いですが、お断りします」
女の返答も聞かずに葉月は走った。
「なんなんだよ一体」
妙に違和感の残る胸を撫で信号を待っていると。
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!
タイヤを滑らせたのかトラックがこちらに突っ込んできた。
「やべっ!」
よけようとも間に合うまい、速度を下げずにトラックが葉月の体めがけてくる。
「うゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎゎ!!!」
その時だった、トラックに変化が。
「う、うそ、だ、ろ」
トラックが空を飛んでいた。いや、空に何かで弾き飛ばされたと言ったほうがよいだろう。
「、、、、、、、、、、、、ぁ」
腰を抜かした葉月の前に5人の少女が立っていた。
「あ、あの、だだ、大丈夫、ですか?」
「なんだよーこんなので腰抜かしたのか?」
「しゃーないやろひぃ、人間は人生にこんな体験めったにせえへんわ」
「ふぁぁぁぁぁぁぁ、ねむ」
「ほら、手をお貸しになって」
理解できない葉月の前に、
「これが、さきほど言っていた少女だよ。それぞれ能力を持っている、水・火・木・土・風の能力をね」
すると、緑色の髪が特徴的な子が前に出て、
「まあ、これからいろいろあるやろーけどよろしゅーな!」
「は?」
困惑の上に困惑する葉月。すると、女が、
「預かってもらう件はもう決定済みだ」
「へ?」
何が何だか分からない。ひとまず落ち着こうと深呼吸をする葉月であった。