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筆者の本当にあったシリーズ

筆者の本当にあった不思議な話。同じような体験をした方はいらっしゃるでしょうか?オチはありません。

小学一年生の時の話です。

夏休み、自転車に乗って探検に出かけました。

水筒に麦茶を入れて、もしもの時に電話をかけるための30円だけ持っていました。

今までで一番遠出したのが、当時は自転車で30分ほどかかった公園でした。

そこからさらに先にいってみようと思ったのです。

まっすぐ進んでいくと、左手に森がありました。



     |木木木木木木木・・・・・・

工事現場|―――――――・・・・・・


           私→


―――――――――――――――――――――

家    家    家    家    家



さらに進んでいくと、森の中に家がありました。

駄菓子屋です。

なぜ駄菓子屋とわかったかというと、入り口にガチャガチャが置いてあったからです。

当時はガチャガチャはおもちゃ屋かゲーム屋、駄菓子屋くらいしか置いてありませんでした。

私は自転車から降りて、駄菓子屋に足を運びました。



木木木木木木木木 家  木木木木木木

木木木木木木木木    木木木木木木

――――――――――  ―――――――


          私→


―――――――――――――――――――――

家    家    家    家    家



今から考えると、森の少し奥に入ったところに駄菓子屋があるなんて変だと思います。

でも、当時はそんなことは考えませんでした。

ガチャガチャを見ると、売り物は当時ガン消しと呼ばれていたもので、初めて見るシリーズでした。

買いたかったのですが、お金は30円しか持っていません。

あとで親に100円をもらってまた来ようと思いました。

何かお菓子を買おうかと中に入りましたが、駄菓子屋は無人でした。

鍵はかかっていませんでした。

近所にあった駄菓子屋も鍵なんかかけていないことも多かったので、それも気になりませんでした。

駄菓子屋の裏手には真っ直ぐな上がりの坂道がありました。


木木木木木木木木木木木 木木木木木木・・・・

木木木木木木木木木木木 木木木木木木・・・・

木木木木木木木木木木木 木木木木木木・・・・

木木木木木木木木 家  木木木木木木・・・・

木木木木木木木木    木木木木木木・・・・

――――――――――  ―――――――・・・



どこに通じているんだろうと興味はありましたが、とりあえずガチャガチャが最優先でした。

すぐに家に戻り、親に事情を話して100円をもらいました。

そしてそのまますぐに引き返しました。

公園につき、さらにその先へ進み、森へとたどり着きました。

しかし、真っ直ぐ進んでいると、森が終わってしまいました。



木木木木木木木木木|   |

木木木木木木木木木|   | 家    家

―――――――――|   |―――――――


          私→


―――――――――――――――――――――

家    家    家    家    家



不思議に思い、来た道を引き返しました。

公園に戻ってしまいました。

あったはずの駄菓子屋がなくなっていたのです。

その後も何回か往復しましたが、駄菓子屋は見つかりませんでした。

私は疲れたため、家に帰り、親に100円を返しました。

親には「どうしたの?」と聞かれましたが「なかった。」とだけ答えました。

疲れですぐに眠ってしまい、次の日は友達と遊ぶ約束があったため、あの場所にはいきませんでした。

なぜかあの場所のことは忘れてしまい、その後も思い出すこともありませんでした。


年月が経ち、高校生になりました。

夏休みに、突然あの場所のことを思い出し、暇だったのでいってみることにしました。

公園の前を通ってあの森にきました。

当時は森だと思っていましたが、高校生の視点で見るとちょっとした林、程度のものでしかありませんでした。

私はこの森の大きさが知りたくなり、森の終わりの道を曲がり、横から見てみようと思いました。



木木木木木木木木木|   |

木木木木木木木木木|   | 家    家

―――――――――|   |―――――――

           ↑

           私


―――――――――――――――――――――

家    家    家    家    家



驚いたことに、森の奥行きは50mもありませんでした。

しかも、この道はかなり急な下りの坂道でした。


あの駄菓子屋の横にあった道は、確かにかなり急な上がりの坂道だったはずなのです。

長さはわかりません。でもかなり長かったように思えます。

もちろん小学生のときの記憶なので、大きさや長さなどは曖昧だと思います。

でも、駄菓子屋があったことだけは絶対に本当なのです。

駄菓子屋を見つけてから家に戻り、また駄菓子屋に戻るまでは2時間かかっていないはずなのです。

二時間で森の中にある家を跡形もなく完全に撤去することは可能なのでしょうか。

歩いてたおばさんに聞いたところ、このあたりにずっと住んでいるが、森の中に家があったことなどないそうです。

あの駄菓子屋はいったいなんだったのでしょうか。

あの坂道を進んでいっていたら、私はどこへたどり着いたのでしょうか。


この話は面白みもなく、特にオチもないため、いままで誰にも話したことはありません。

ただただ、今でも不思議に思うだけの話です。







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― 新着の感想 ―
[良い点] 読んでいて、ゾクリとしました。 思い出せる限り、淡々と書かれている様が なぜ?という恐怖をよく伝えてきます。 ふと、『迷い家』を思い出しました。 まよいがと読みます。深い山中で道に迷った…
[一言] 確率は低いですが、『有り得る』可能性を。 『実は撮影用のセットで、撤収直前の状態だった(工事現場と思った箇所は、撮影セットの機材置場)』 『後に行った時に見つけた下り坂は、後から作られた道…
[一言] うーむ····不思議怖いですね。似たような(?)経験は自分も有ります。 小学生だった頃私は普通の山がすぐそばにあるアパートに住んでいたのですが、放課後に友人宅から帰って来る時ふとアパートの裏…
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