エピローグ
エピローグ
泣き止んだみたいね。それはよかったわ。気分の方はどう。まあ、いいはずがないわよね。だって、あんな記憶を思い出させたのだから。
憎い、私が憎いかしら。憎みたいのなら憎めばいいわ。それでも、裕也さんにはもう時間がないと思うわ。ほら、外を見て。太陽が上がって来た。
太陽と一緒にやって来た人もいるわね。ほら、もっと目を凝らして見てみなさい。ほら、見えて来たでしょ。二つの人影が。うふふ。
もちろん。裕也さんが思っている人よ。彼女たちが来たわ。ココから見えるってことは、後数分でこの家に到着するわね。
あら、逃げるの。私が選択してあげたのに、意味ないじゃない。
まあ、わかっていたけどね。初めから、裕也さんは決められなくて私に選択権をくれることも、裕也さんが結局逃げることも。全部、私の手の内だったの。
どう、悔しい。憎い。そう、私はその顔が見たかったの。悔しさに歪む顔が。
人のどの表情を持ってしても、この表情より美しいモノわないわ。いや、あるはずがないもの。この表情が、人間の本性。ああ、だから人間は好きよ。いろいろの物語を手にし、感情を表す。見ていて飽きないわ。
私は、どんな犠牲を出そうが、物語が貰えるのなら何でもする。彼女たちと同じね。そうだ、今出てもう見ないわよ。鉢合わせするだけ。ゲームで言えば、ゲームオーバー。
彼女たちが来る前に、彼女たちの名前などを話してあげるわ。彼女たちの名前は、春さんと冬さんよ。彼女たちは、人間ではない。心配しないで、会った瞬間食べられることはないから。
最後に、私からの忠告。春さんと冬さんは、裕也さんにあることを聞きます。
どっちと一生一緒に過ごしたいのか。そう聞かれたら、裕也さんが暮らしたいと思う方の名前を読んであげればいいわ。
でも、気を付けてね。春さんと冬さんは双子よ。顔では判断できないわ。もし、わからないのならば、勘で決めればいいと思うわ。時には、勘で動いてみるのもいいものよ。
後、春さんと冬さんの前では、須藤 志菊と名乗りなさい。じゃないと、裕也さんが殺されますよ。
まだ、死にたないでしょ。
まあ、私が言ったことを実行しようが、しまいがどちらでもいいわよ。裕也さんの好きなようにどうぞ。
結局、私は裕也さんに春さんと冬さんに会わせようとするわ。それはなぜか、簡単なことよ。ただ、頼まれたことだから。
私は、初めに聞いたわよね。
ココはどう言う場所か。
裕也さんは、簡単に言うと選択肢が増える場所と言ったわ。
でも、その解答は不正解。
正解は、私の決めた選択肢通りに動く場所。
その、相手に気づかれないようにね。
だから、最初から決まっていたのよ。裕也さんの人生は。
コレが、私のやり方。
だから、言っていたでしょ。アリスさんがあれほど注意の呼びかけもしていた。なのに、裕也さんは、アリスさんの言うことは聞かなかった。
うふふ。私が言っている意味がわかないようね。
まあ、別にわからないのなら、その方が裕也さんにとって幸せよ。
いや、裕也さんではなく、志菊さん。と呼んだ方がいいわね。
さて、ここを出れば、私はもう知らない。無間系。
でも、覚えておきなさい。永遠なんてないなんて思っちゃ駄目。あるよ。今、裕也さんはその出発点に立っているのだから。
ほら、あの二人が迎えに来たわ。 Fin




