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英雄のご子孫ご一行(仮)  作者: 赤月
プロローグ
6/38

最後の決戦。~そして悪は・・。~⑥

 「犠牲を強いる兄じゃ、いや魔王よ!!嫌じゃ。まだ死にとうない!!そうじゃ、魔力を供給させる為にさらって来た奴らを生贄にすればよいではないか!?」


 そうだそれが名案だ。それで足りぬならまだ兄じゃの体をささげれば・・・。


 「愚鈍なる弟、いや他者の犠牲の上で生きながらえようとするものよ。あやつらは、魔力量だけをみて連れてきたものどもじゃ、天性の才能(ギフト)を持たぬ愚鈍なる民衆からしぼり取れる(経験値)はたかが知れておる。協力(強引に誘拐してきた)者で天性の才能(ギフト)を持った奴などとっくの昔に(経験値)になったわ!!この場にいる天性の才能(ギフト)をもっておるのは、我ら兄弟だけぞ!!しかもじゃ、わしをささげれば、我が召喚魔であるあれ()はどこかに行ってしまうであろう?」


 ぐっ!!そういえばそうじゃ・・・。私の持っている召還人は、高星ランクで(経験値)に出来れば、たくさん星を集めれる(がっぽりおいしい)が、すでに強すぎて、我ら兄弟が力を合わせてもこちらが(経験値)にされかねんか・・・。

 私の言葉を詰まったところを好機と見て、兄じゃ(悪魔)がささやいた。


 「弟よ、いや、どんな犠牲を強いても真理を追究するものよ。安心せい。あと少し(経験値)があればよいのじゃ。別に死ぬことは無い。そうじゃの。目。そう目1つで事足りようぞ!!たやすかろ?」


 「兄じゃ、いや悪魔のような魔王よ。本当じゃろうな?足りなかったからもう1個、目をくれといわんだろうな?」


 目だけで、6つ星を召喚の最高ランクをみれるならば、お安いことじゃが・・・。


 「弟よ、いや兄を疑う愚か者よ!!信じろ!!我が、嘘を言った事があるか?」


 「・・・・。ある。あれは3歳の時じゃったか、楽しみにしていた私の誕生日ケーキを買いにいった兄じゃは、帰ってくる時、あまりにケーキがおいしそうで、1人で食べてしまった時じゃ!!兄じゃは、事もあろうか、我のほっぺたに生クリームをつけ、愚鈍なる我らが親共に「弟が1人で食べた!!」と嘘をついたじゃろ!!あのあとどれだけ愚鈍なる親におこられたことか!!」


 「・・・・・・・。その話は、おいといてじゃ!!」


 「置いておくな!!」


 「だめじゃ、置いておかねば、今この物語を盗み見しておる別次元の人間が、無駄に話を書き続けるわい!!弟よ、いや過去のささやかな事を根に持つ愚者よ!!目をよこして真理を追究するのか、目を1つけちって、今世紀の最大の実験を無に帰するのか!!はよきめよ!!」


 「ぐっ・・・。わかった我が右目をくれてやろう!!」


 私は、手で目玉を取り出さんとまぶたに指をあてた。


 ・・・・・・・・・・・。


 ・・・・・・・・・・。


 ・・・・・・・・・。

 

 「はよせんか!!」


 「ぐっおぉ!!痛いよママ~!!」


 私が、躊躇しまくった右手を兄じゃが、強引に押しつけ、私の右目はコロンっとえぐれたのじゃ。痛い・・・。


 「ママは4歳の春に、吟遊詩人と駆け落ちしたわ!!酒乱の親父と我らを残してな!!その目玉をよこせい!!」

  

 兄じゃは、我が目を奪い取り、卵に投げつける。精神体なのになんでそんなことできるのじゃ??


 私の疑問に誰も応えてくれるわけもなく。目玉は、この距離をまっすぐにバウンドもせず、卵の口にほおりこまれたのじゃ。さすが兄じゃ、イ・千口・ウ(イ・センクチ・ウ)真っ青なレーザービームじゃ!!

 ってそれは誰じゃ?レーザーとはなんじゃ?わからん言葉がよく出てくる日じゃ。

卵は、私の目玉を口に入れもぐもぐと動かすと、突然、卵が輝きだしたのじゃ!!


 「ついに我が最高傑作が!!」


 兄じゃの叫びと共に卵が割れた。そこには、6つ星ランクにふさわしい荘厳な姿の・・・・。


 赤子がいた。


 目は開いてないが2つ。鼻も口も1つ。手足は1対。指は、手足全部5つ・・・。


 うん、赤子じゃ1歳ぐらいか?


 ん・・・・。お、女子じゃ!!ちんちんがない♪うわかわいいぃぃ~。はぁはぁはぁ。急に赤子が輝いてみえた私


 「赤子、いや穢れ無き乙女よ!!愛しておる!!」


 私は、足に全魔力を込め、跳躍する。目指す先は、麗しの乙女のもとへ!!


 『バシッ!!』


 「ぶっへぇ!!べたん!!」


 赤子への愛の跳躍が、ちょうど半ばで、頬をハリセンで叩かれ、まるで蛙が馬車に踏み潰された如く、私は、地面にたたきつけられた。


 「弟よ!!いや世紀末的幼児愛好者(へんたい)よ!!我が娘になんとする!!」


 そこには、鋼鉄の志を持つ近衛兵のごとく1人娘を守ろうという父親の顔をした兄じゃがいた。手には、ハリセンをいや、あれは伝説の武器なんでやねん(つっこみ)じゃ、さすがそのような紙で出来た伝説の武器を秘匿しておるとは!!だが、私の愛の前では無効じゃ!!


 「兄じゃ、いや愛の道を阻むものよ!!邪魔だ!!『地獄の業火よ!!我が召喚に応じ、愚かなる我が敵を燃やし尽くす為、我が声に応え、ここに現れよ地獄の門(ラ・ショウモ・ン)!!』」


 私の前に世界の真理の一つ、地獄につながる門が召喚され、扉が開く。その中は、どんなものでも燃やせる地獄の黒い業火が燃えたぎり門から兄じゃに向かいあふれ出した。


 「さすがだ、我が弟、いや世界の真理の1つ地獄を追究した変態召喚士よ!!だが、我も魔王ぞ!!『魔の王が命ずる。魔界から出でよ!!全てを防ぐ魔の盾よ!!土壁生物(ヌリ・カ・ベ)!!』


 兄じゃの前の空間が避け、魔界へとつながり、全てを防ぐという悪魔が、空間をこじ開け姿を現した。短い手足、そして壁のような体の悪魔が、地獄の業火を身に受け、そしてはじいた。


 「さすがじゃ、兄じゃ、いや世界の真理の1つ魔界を探求せし魔王よ!!」


 「愛しきわが娘を守るならば、これぐらい・・・・って熱!!」


 壁のような悪魔が、はじいた地獄の業火が、赤子のそばで、魔力を供給する為、装置に繋がっていたらしい兄じゃの肉体に飛び火したようじゃ。


 「熱い!!そこの変態!!いや最愛なる我が弟よ!!あの炎を消してくれ!!頼む!!」


 どうやら精神体といえども肉体と神経はつながっているようじゃの。ということは、このままいけば、奴は死ぬのか。

 世界を制覇しようともくろんだ魔王。

 多くの人々を生贄にした悪の魔術士。

 6つ星ランクをついに作り上げたらしい兄じゃ。

 そして我が愛を阻む愚か者が、今、滅ぶのじゃ!!


 「誰が助けるかばーか!!」

 

 「ぬおぉおぉぉ・・・・・・。」


 魔王が、燃え尽き、精神体も霧散する。相変わらず、地獄の業火は恐ろしいの・・・。


 「さらば兄じゃ。この娘は、ある程度大きくなるまで愛しんでやるからな・・・。」


 私は、無垢なる赤子を抱きかかえると・・。よだれが止まらん。とりあえず、連れて帰って、一緒におふろはいりまちょうね~。ぐへへへ・・。

 よだれがとまらんわい。


 「『ドス!!』魔王覚悟!!」


 誰じゃ私を魔王のような婆好きの変態と勘違・・・・。ってなんじゃこりゃ!!

無垢なる乙女と私の間をさえぎるとがった棒はなんじゃ!!どうして邪魔しておるか!!あっ!!棒の生えている根元から赤いしぶきが!!無垢なる乙女が汚れるでは・・・な・・・い・・・か・・・。

私の思考が徐々に遅くなっていく、ちょっとでも無垢なる乙女を見つめていたが、後ろを振り返ってみるとそこには、先ほどまで、魔力供給装置と呼ばれていた機械につながれていたはずのリンク殿が、私に刺さっている棒よりも鋭い視線でにらんでおるわ・・。


 「魔王め!!また人をたぶらかそうと宮廷召喚士殿の真似をして!!拉致された時のようにもう、騙されはせんぞ!! ん?今度は、赤子までも連れ去ってきたか!!どこまでも外道め!!」

  

 「リンク殿勘違いじゃ・・・・。私は・・・。」


 意識が・・・。


 視界が暗く・・・。


 ん、あれは、先ほど召喚した地獄の門じゃ、あ、私も死んだからあの扉の向こうにいくのか・・・。地獄は、いやじゃ、無垢なる赤子がおらんからの・・・・・。いやじゃぁ~~。

悪乗りキャラが・・・。これで当分脱線しなくてよさそうです。(たぶん

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