最後の決戦。~そして悪は・・。~⑤
きりがない。としか言いようが無いだろう。
乱戦になってからどれだけの召喚魔を切り裂いたのかわからない。それでもまだ、剣を振るう相手は、山のようにいる。
先ほどから後方支援魔術が、広域型から個体攻撃型に切り替わっているのは、グルちゃんによる余計な事だろう。そして右翼側から徐々に援軍が来ているのは、ハッターの乱射狂を避けての事か。奴のの攻撃は、敵味方関係ないからな。それは仕方がないと思うが・・。
「王!!英雄王!!もう戦力が半減いたしております!!」
「耐えろ!!我らが崩壊すれば、他の戦局も危うくなるぞ!!後方からの支援そして今、右翼からの援軍も到着しつつある!!耐えるのだ!!」
傷だらけの近衛兵長が、報告をあげるが、今は耐えるしかないのだ。
「さすがは、英雄王!!これだけの戦闘を繰り返し、まだ無傷でございますか!!英雄王ここに健在なるぞ!!ものども英雄王が、倒れない限り我らに勝利の女神は微笑んでいるぞ!!」
近衛兵長は、周囲の兵達を鼓舞し、また剣を振るい続けていく。こいつも勘違いしてるよな・・。
俺の天性の才能『英雄』の能力一つ絶対的防御がある限り、俺は何であろうが、怪我しないんだけどな・・・。
「王たる私が、剣を振るう限り、勝利の女神は微笑み続けるぞ!!」
「「「おう!!」」」
近衛兵長の言葉を借りて、真似て鼓舞してみたけど、こいつら知ってるのかな?勝利の女神なんていない。教会で掲げられてる勝利の女神の正体は、脛毛ぼうぼうで、濃い髭をそった顎は、青く。めっちゃ太った同性愛者の勝利のおかまなんだけどな・・・。あれに微笑まれたら、尻両手でガードして逃げたくなるぞ?
世界の真理をしらない兵士達は、召喚魔と戦い続け倒れていく。地獄絵図だ。勇敢に戦い死ぬと戦乙女が迎えに来て、天国に連れて行ってくる?それも嘘だ。正確には、おかまの国だ。そこで、見世物として永久に闘技場で戦い続けるか、おかまにされて舞台にあがって踊るか。二者択一だ。あれを見たときは、ぞっとした、それを世間に広めると誰も戦わなくなるから言わないでと勝利のおかまが言っていたので、言わないでおこう。もし言ったら、俺の尻の操が危なそうだしな。
「報告!!敵後方から凄い速度で、何かが近づいてきます!!」
「なにっ!!まさかこの局面でさらに骨玉が来るのか!!」
近衛兵の報告に近衛兵長が、心折れたような驚愕な声を上げた。
「まて、皆のものあれは・・・。俺の仲間だ。俺の英雄の周囲探知の示す点がそう告げているぞ。この速度は、奴だな。」
「おぉ!!さすが英雄王!!便利な天性の才能ですな!!」
俺の天性の才能は、お前の平凡な『体力増強』程度とは、格が違いすぎるんだよ!!っていってやりたいが、ここは、我慢だ。我慢すると決めたら俺は、出来る子なんだってかぁちゃんが、いってたし、我慢できるはずだ。
「英雄王が、お仲間の援軍に感激なさっておいでだ!!」
俺のぐっと握り締めたこぶしを見て、誰かが、勘違いをしてやがる。って目の前にもう梟が、走りこんできたが・・・。おいおいやりすぎだろ・・・。
梟は、手に持った独特に反った片刃の剣で、前方にいる召喚魔どもの首をはねてくる。一撃で、首をはねるという技量にも驚くが、乱戦中に前方に走りながらそれを繰り替えすとは、さすが、東方の暗殺集団養成村の出身だ。
「勇者殿!!いや今は、英雄王殿か、援軍に来たでござる!!」
俺の目の前にたった、全身黒装束の奴は、息切れもせず、俺が対峙してた召喚魔の首をはねた。
「梟、久しぶりだな。」
右から襲い掛かってくる召喚魔に剣を切りつけようとすると、梟が、一瞬で移動し首をはねた。残像すら見えない早業だ。
「英雄王殿が国を興し、ピンチになったと聞いて、急いできたでござるよ。」
「助かる!!」
今度は、左からきた召喚魔を盾で殴りつけようとしたら梟が、以下略。
「・・・・・。」
「英雄王殿どうしたのござるか?」
梟は、俺の眉間に皺が寄った事に気がつき声をかけてくれた。相変わらず、空気が読めない奴だ。
「いや、なんでもなっい!!」
目の前から空を埋め尽くすほどの矢が飛来してくる。死という事がない召喚魔達にとって、乱戦であろうが、関係ない。その考えに至ったようだな。この仲魔ごとやっちゃえ攻撃を食らうと我が軍の敗戦が濃厚になってしまうな。ここは、見せ所だ。
「天性の才能・英雄発動!!」
実は、こんなセリフがなくても発動できるが、英雄は英雄らしく見せ場は魅せなければならないのだ!!
「広範囲絶対的ぼう・・・・・。」
俺が、絶対的防御を広範囲に広げようとした瞬間。梟が、数十人いや、数百人に分身し、飛び上がると全ての矢を叩き落とした。
「「「あぶなかったでござる!!」」」
数百人の分身が、空中で一斉にしゃべり、うなづいている。こいつ俺の魅せ場をつぶしやがった!!案の定、周囲の兵共が、「梟様すごい!!」や「梟様万歳!!」などいってやがる・・。
空気読みやがれっちゅーの!!
俺の心の声など、聞こえるわけも無く。数百人の分身が、一斉に消え、梟が、降りてきた。
「ところで、英雄王殿。一つお聞きしたいことがあるでござる。」
「なんだ?俺とお前の仲じゃないか。遠慮なくいえよ?」
俺の殺意など露しらず、奴は、疑問を口にした。
「英雄の能力の一つである絶対的破壊光線を使えば、乱戦であろうと一瞬で終わるのではないでござるか?」
「・・・・・・。」
そういえば、こいつに破壊光線を見せてしまっていたな・・・。
「いや、あれはだな。敵味方関係ないから危ないんだよ。」
1人頷く俺。そうだそういうことにしておこう。
「おかしいでござるな。拙者と一緒にいたときは、村人達と悪の軍団との乱戦中に能力が開花して覚えた時は、悪の軍団だけを狙っていたはずでござるが?」
覚えて嫌がったか・・・。
「あれ?そうだったかな?いやでも梟君。1回つかうと1年は使えない大技なんだよ。」
1人頷くが、少し冷や汗が流れる俺。そうだそういうことにしておこう。
「おかしいでござるな。そのあと、村一番の美少女を口説くのに、派手に連発して、『綺麗な花火だろ?君の為に用意したよ』とか言ってなかったでござるか?」
「・・・・。」
周囲の兵達の視線が冷たくなってきた。こいつらこっちを見てる余裕があるのか?と思えば、近づく召喚魔達を梟の分身が、首をはねてやがる・・・。
「そこまでいうなら!!英雄王の実力を見よ!!」
ここまでばれたら使うしかない。計画段階では、使う必要などなかったはずの大技だ。だが、計画の修正は、少なめにしないとな。
俺は、目をつぶり周囲探知に集中をした。頭の中で何かが芽吹いた瞬間、目を開けると何も瞳には、移らないが、周囲探知で見える赤い点や青い点の者すべてが、視界に広がった。
「いっけっ!!」
俺の魔力が、上方に放出されると魔力は、色とりどりの光の筋に分かれ、綺麗な放物線を描き、全ての目標に向かっていった。
次の瞬間。爆裂音があたりを支配するのであった。
「体を差し出せと!?兄じゃ、いや偉大なる魔王よ、いつからそんな同性しかも兄弟という禁忌な趣味に・・・。」
たしかに私は、この結末の最後を知りたい。が!!強制的生命提供者をするのはかまわないだが、そんな禁忌を犯してしまえば・・・。しかもそれが甘美だったら私の精神が崩れてしまうかもしれないではないか!!断じてならん。いやでも・・・。
「弟、いや、有能なる賛同者よ!!言っておくが、わしゃ、いたって、ノーマルじゃ!!師匠の母上が好みじゃったのは、知っておろう?」
「兄じゃ、禁忌者ではない魔王よ!!そうじゃった我、兄弟がまだ幼き頃に弟子入りした60歳を超えた師匠の母上が好みじゃったな。」
「弟、いや、懐かしい記憶をたどる者よ。そうじゃ、あの目がどこにあるかもわからないたるんだ皺。何重あるかも数えるのが、魔術の真理を追究するより、難しそうな顎。そして、何よりも細い骨。あーどれをとっても最高の女性であったわ。だからいたってノーマルじゃ。」
「兄じゃ、いや懐かしいが当時からすこし変わった趣向の者よ。ノーマルかどうかは、微妙だと思うぞ?確かあの時、ババ様の齢は、80前のはずじゃし、我らは、まだ10を数えた頃のはずじゃ・・・。」
「弟、いや至上なる美を追求できぬ愚か者よ。何をいうか、共に魔術の真理を探求した40の頃。となりのシャウスさんの家の産まれたばかりの赤子に恋心を寄せていたおぬしに比べれば、至ってノーマルじゃ!!そういえば、てっきりお前の召還人は、赤子か幼女でばかりだとおもっておったが、さっきのはごつい男の戦士に数える事ができる皺もなく、張りに張りまくった憎くさの象徴のごとき胸。さらにそれを魅せつけ不快感をあおるがごとくはりついた服。おぞましい趣味なったものよな。」
私は、兄じゃの言葉で、急ぎ小さいが複雑な魔法陣を4つ、宙に描き、指を鳴らす。古代魔術の1つで念写という、記憶の中の映像を映し出せる古代魔術だ。なぜ、失われたかというと、術者が魔術構成する必要があるのに、記憶から映像を出すのに魔術構成をかき乱してしまうのじゃ。よって、高い魔術構成力がないと、発動不可なのじゃ。私や魔王それにあの美しい姿のグルちゃんぐらいしか発動できんじゃろうな。グルちゃんもよいがあれの精神は、我兄弟の齢を足して2倍にしたぐらいで、到底、愛情を向ける価値などないのじゃ。おっと話がそれるな。
「兄じゃ、いや我が趣向を知り、だが、間違えだらけの者よ。サートゥルナーリアさんのことじゃろ。あれも1つ星の頃は、3歳児ぐらいじゃったのじゃ、2つ星に成長しても5歳児、まだまだかわいらしい許容範囲じゃった。3つ星に成長して10歳。まだこの頃は我慢できた。だが・・・。」
1つ目は、おぼつかない足取りで歩くかわいらしい幼子。
2つ目は、走ってすぐこけるかわいらしい幼女。
3つ目は、ぐっすり眠っている少女が映し出された。
そして、4つ目が発動する。
「見よ!!この膨らんだ胸。色気を感じさせる肢体!!あー汚らわしい!!しかも5つ星になってからは、汚物としかいいようがない!!」
サートゥルナーリアは、現在20代半ば、茶色長い髪に切れのある目じり、小顔で整った顔立ちにめりはりある体。街中ですれ違った世の男達は必ず振り返る絶世の美女らしいが、私かすれば、彼女の一番美しかった時代は、1つ星の頃であり、もう今は、よぼよぼのばーさんじゃ。
「弟、いや、哀れなる者よ。ならば、次の召還人を育てればよかろう?」
「兄じゃ、いやサートゥルナーリアさんの恐ろしさを知らぬ無知者よ。4つ星になった時にそうしたことはあったのじゃ、そしたらサートゥルナーリアさんが、怒って、勝手に召喚主の本から出現し、あの茨の鞭でお仕置きをされるのじゃ。あの鞭は、痛いのじゃ、老骨に染み渡るのじゃ!!もうすこしで、違う快楽におぼれそうになったわい!!」
「弟、いや新たな世界の扉を開きそこなった者よ。大変じゃの・・・・。」
兄じゃの言葉の途中で、上で爆発音が鳴り響き、大きな振動が来た。
「なにごとじゃ!!」
兄じゃは、驚愕の声をあげるが、私は、理解している。英雄王が、あれを放ったのじゃろ。相変わらずの威力じゃな。
「兄じゃ、いや驚愕せしめる者よ。英雄王によって、地表の召喚魔は、全滅しておると思うぞ。」
「なにっ!!」
更なる驚愕を浮かべた兄じゃは、卵男の持っている召喚主の本を見ると。次々と小さな光が集まっていく。あれは、召喚したものが、体力を使い果たし、体力が回復するまでの間、召喚カードに戻ったことを意味している。それだけの召喚魔が倒されたということじゃな。
「だめではないか!!6つ星ランクになるには、まだ星が足りんというのに!!」
「あーっ!!!どうするのじゃ兄じゃ、いや計画倒れになりそうな愚か者よ!!」
「弟、いや最後の希望を持つものよ!!再度言おう、体を差し出せ!!」
話すすでねぇ・・・・。




