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アタッカー  作者: 空白スラ
2章:恐れし青狼と少女の過去
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3.女の子と青い魂

注!)この小説は『3章』から書き始めています。3章から読む事をおすすめします。

 今、まさに『魂』が生まれようとしていた。魂は女の子のものだった。その魂に寄り添うように、青い魂は近づく。

「……あなたは、誰?」

 女の子の魂は少し怯えていた。

「__恐がらないで。私はあなたに危害を加える訳じゃない。私は過去に魂を壊されて、残った欠片をかき集めてこのゼロの海をさまよっているの」

 ゼロの海とは魂が生まれる場所である。

「あなたは、もう生きられないの?」

「__いいえ、ただ魂の寄り代(よりしろ)がいるの。そうすれば私はその魂の中で生きる事ができる」

 青い魂に悪気は無い。無論これは事実。

「……私が寄り代になろうか?」

 青い魂は戸惑う。それはこの女の子を不幸にしてしまうのではないかと。でも少しの甘えが青い魂を動かす。

「__じゃああなたにお願いするね」

 

 この行動は青い魂を深く苦しめた。女の子もまた苦しんだ。


「ねえ、あなた生きてた時の名前は?」

 女の子は問う。青い魂は小さく答えた。

「__私は、アルーン」

 二つの魂はぐるぐる回って混ざりあった。そして、できた一つの魂はゼロの海からこの世へと旅立った。

 ゼロの海には波紋だけが残った。

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